「宮殿泥棒」 イーサン・ケイニン
「宮殿泥棒」 イーサン・ケイニン作 柴田元幸訳 文春文庫
柴田元幸が翻訳というだけで内容など気にせずに読んでみた本。とりあえず彼の翻訳する作品であれば「文学」というジャンルに該当する作品であることは保証されていると思うし。
内容は、それまで「優等生」というカテゴリーの中で生きてきた主人公たちが味わう挫折を描いた短編が4つ。表題作は近々映画が公開されるらしい。
この作者は微妙な心の動きみたいなのを捉えて文章化するのが上手い。ちょっと表情の変化などを感じさせる文章で読んでいてビジュアルが浮かぶような作品。
自分は第1話と4話が好きでした。4話は映画化作品だけれど、映画化には地味な気もするかも。どちらかというと小説ならではの作品の気もする。
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