「ある日どこかで」 リチャード・マシスン
ある日どこかで リチャード・マシスン 創元SF文庫 2002.3 |
ロビン・ウィリアムス主演で映画化された「奇跡の輝き」と同じ作者で、世界幻想文学大賞を25年以上前に受賞した作品。こちらも20年ほど前に映画化されているようで(未見)、中ヒット作だった割にコアで熱狂的なファンが多く、世界レベルで映画のファンクラブが結成されているらしい。
ストーリーはホテルに飾られた写真を見て今は亡き1人の女優に人目惚れした余命わずかな男が、彼女について調査していくうちに、彼女がホテルに宿泊したという75年前の宿泊客リストに自分の名前を見つけてタイムトラベルを試みるというもの。
タイムトラベルの方法が結構独特なので新鮮。ラストの落ちもいい感じだし。ストーリーはラスト近くは読む気がうせるほどのラブロマンスでして、なんか中年女性をターゲットにしたようなアメリカの恋愛小説のような感じも。全体にはよくまとまってて面白い作品でした。タイムトラベルものの傑作のひとつなんですかね。
メグ・ライアンの「ニューヨークの恋人」と全く同じセオリーでタイムトラベルすることを正当化していて、ストーリー的にもちょっと似ているなぁと感じてしまった。
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