映画「8人の女たち」
8 femmes 2002年 フランス |
ベネチア映画祭でカトリーヌ・ドヌーブなど主演の8人の女優全員に賞が贈られた作品。
ストーリーは、50年代を舞台に、雪に閉ざされたお屋敷で、主人が殺され、その場に居合わせた8人の女性たちが疑心暗鬼にお互いの秘密を探りあうというもの。
この映画の面白い点は、サスペンスな設定にも関わらずミュージカル映画であるというところ。主人が死んで悲しんでいるのにいきなり歌って踊りだすのかよ!というツッコミを思わず入れたくなるのはおそらく狙った演出でしょう。しっかりと8人に1人1曲づつソロが与えられています。歌い終わった後にさりげなく会話に戻る不自然さがたまらなく良いです。
ストーリーのほうは、謎解きは途中で分かってしまいそうなものなのだが、フランスにおける同性愛の現実がかなり生々しく描かれていて、見ながら「えーっっっ!」と叫びたくなるシーンもあって、かなり印象的。
あとは、女は化けると恐いのよ的な見事にセクシー美人に変身していく姿などそれぞれの女優の個性を最大限に引き出していてその点ではストーリーの「フランス映画的よく分からない感じ」があるものの、飽きずに最後まで見られました。
あと、この映画は登場人物が本当に8人だけで、場所もお屋敷の中から一歩も外に出ないという設定。さらにはミュージカル要素もある。どう考えても舞台を意識しているとしか思えないなぁと思っていたら、映画の一番ラストにちゃんと8人並んでカーテンコールしてくれた。憎い演出だ。舞台化もそのうちされるんだろうなぁ。
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