「リビング」 重松清
リビング 重松清 中公文庫 2003.10 |
婦人公論に連載した作品を集めた短編集。4月~3月までの12話で構成されていて、雑誌のその月の特集と連動したテーマで書かれたという一風変わった背景をもつ作品。
12話のうち4話は、同じ家族の4季を描いた連作になっていて、他の8話は独立した短編となっている。
いつもの重松節炸裂でした。個人的に一番よかったのは親が離婚して名字の変わることになった少年を描いた「モッチンさいごの一日」。あとは、日常から抜け出したくなって故郷に戻り、つい旧姓を名乗ってしまった主婦を描いた「一泊ふつつか」も良い感じでした。この作品もそうですが、「千代に八千代に」とか「分家レボリューション」とかいつもどおりのタイトルのネーミングのセンスが光ります。
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