映画「僕のスウィング」
swing 2002年 フランス |
夏の間に祖母の家に預けられた少年が、酒場での聞いたジプシーの男の弾くギターに感銘を受け、文盲の彼のために手紙のやりとりをする代わりにギターを習うことになる。やがて彼はジプシーの娘であるスウィングに惹かれるようになり、心を通わせるが、夏休みの終わりも近づいてくる。少年のひと夏を少年が練習する「黒い瞳」、華麗なギターや、ジプシー音楽で彩る佳作。
この映画は音楽がとにかく素晴らしいです。流れるような軽快なジャズテイストのスィングのきいたジプシー音楽(マヌーシュ・スウィングと言うらしい)のギターがとても心地よい作品でした。作中でギターを教えるおじさんがプロのギタリストさんなので、その見事な腕前にも釘付けです。
ストーリーは、作中で少年が日記をつけているのですが、まさにその日記のような切り取られた断片をつなぎ合わせたような印象を受けました。ジプシーたちのナチによる迫害、差別、文化の継承という複雑な問題もちらほらと顔を出して、音楽の爽やかさとは裏腹になかなか重い映画でもありました。
ラスト近くで、広々とした自然と華麗な音楽を映すことで、「ようやく訪れた自由」を表現している映像がとても印象的。
夏に見たい作品だったかな。結構好きかも。
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