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2003年12月11日 (木)

「高慢と偏見」 ジェーン・オースティン 

高慢と偏見〈上〉 (岩波文庫)

高慢と偏見
(pride and prejudice)

ジェーン・オースティン
(Jane Austen)

岩波文庫 1994.11  

最初に買ったのは3年位前で、このたび最初から読み直して、ようやく下巻に達することができて読了できました。オースティンといえば映画「いつか晴れた日に」の原作で有名な19世紀イギリスの女流作家。かの辛口読書家の夏目漱石が大絶賛したことでも知られています。

彼女の作品はいわゆるジェントリー階級の優雅な恋愛模様を描いていて、推理小説のような緻密な計算の上に成り立っている恋愛小説がウリです。「いつか晴れた日に」を初めとして「エマ」など映画化された作品もかなり面白くて予てからファンでした。

さてこの作品は、新しいところだと、「ブリジット・ジョーンズ」のネタの原作になっていたり、BBC製作の6時間に及ぶドラマがあったりして本国イギリスではかなりポピュラーな古典となっています。BBCのドラマは高校のときにBSでやっていて、かなりはまりました。無茶苦茶よくできている傑作ドラマだと思います。

ストーリーは5人姉妹を持った、男子がいなくて財産の相続問題を抱えたベネット家の物語。近所に引っ越してきた独身の資産家の友人である、高慢な男(これが「ブリジット・ジョーンズ」の物語のモデル)とベネット家の次女との恋愛模様を中心に娘たちの恋愛を描いていました。

たしかに良くできたプロットで面白いのですが、こういう甘い物語は映像化したものは見られても、活字で読むのは結構苦手かも。ねぇ。作者の処女作ということで、これを書いたときは21歳だったそうだ。21歳くらいの娘さんの頭の中で繰り広げられていた世界と思えばなかなか楽しいかもしれない。19世紀イギリスファンとしてはこういう金持ちの社交界の話なんかは興味津々のネタも多くてその点は楽しめました。

気になった箇所。風邪をひいたからって隣の家(といっても馬車で行くのだが)で何週間もお世話になるのは当時は当たり前だったのでしょうか。ドラマを見たときも気になりました。あと、「23歳で結婚できないなんてオールドミスだ」のような台詞があったのがとても印象的でした。そうか、自分の歳で「オールドミス」になってしまう時代もあったのかぁ。

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コメント

英国にも無い「シェクスピア美術館」が小諸に
開館いたしましたことをお知らせ申し上げます。
この美術館は、世界最高の文学が古典版画
で鑑賞できるユニークなものです。

英国文化や英語に関心のある人にとっては、
驚くような文化情報も得られると思われますので、
謹んでご案内申し上げます。
    *****************
なお、美術品にご興味がございましたら、最良
の情報が、ホーム・ページでご覧になれます。

小諸市古城2-2-28懐古園となり
シェイクスピア美術館
英王宮の歴史美術館
ルーベンス版画美術館
館長 山中己充人
アングロファイル・クラブ会長
http://www.yamanakas.org
http://www9.ocn.ne.jp/~eioq
E-mail: info@yamanakas.org

投稿: 「シェイクスピア美術館」館長より | 2005年12月12日 (月) 10時18分

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