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2004年2月12日 (木)

「蛇にピアス」 金原ひとみ

「蛇にピアス」 金原ひとみ

彼女のプロフィールによる先入観が強く、最初から好印象がもてなかったんですけど、やっぱり自分とは違う世界の物語。耳のピアスの穴を大きくして、どっかの部族みたいに巨大な穴を開けている人を見かけることがありますか、この物語の主人公は、それを舌のピアスで行ってます。舌に開けた穴を広げることで、最終的に舌を2分して蛇のようにしてしまうそうだ。さらに彼女は刺青を入れますし、かなりハードなマニアックな性生活も送ります。とにかく「痛い」描写が多くて、「痛い」話が苦手な僕は読みながら「うぉ~」と悶えることの連続。映像化してほしくない作品です。

「痛い」ということを除けば、昨日の「蹴りたい背中」のようにサラサラと読めてしまう作品。テーマも結構共通しているように思いました。この痛そうな描写が強烈で目立ってしまうのだが、ストーリーそのものはいたって単純な薄い印象。やっぱり自分は「優等生」なので、こういう作品には抵抗があります。ああいう風になってはいけません」的な生活の典型を描いているんですよね。学校とかではこういうライフスタイルを批判する傾向にあるのに、「優等生」って「非行」よりもマイナスイメージが強いよなぁと常々感じます。そもそも、こういう題材の作品はそれだけで僕は読むのを拒否してますからね。なので、芥川賞の選考委員でこの作品を推したという村上龍の作品はカバー裏のあらすじを読んだだけで僕は読む意欲を失ってしまうわけで、きっと金原さんの作品も今後偏見を持って横目で見ていくんだろうなと思いました。

ちなみにこの作者のお父さんは翻訳家だそうで、アマゾンで名前で検索したら、その翻訳書を数多く読んでいることが分かりました。イギリスとかアメリカとのファンタジーを中心に翻訳してて、年少の読者向けの岩波少年文庫とかでも翻訳してる人でした。へぇへぇ。

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