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2004年2月10日 (火)

映画「ファインディング・ニモ」 

「ファインディング・ニモ」 2003年アメリカ

で、今日見てきた映画です。ディズニー&ピクサーの新作。「NEMO」を「ニモ」とする翻訳のセンスが許せません。これは絶対にウォルト・ディズニーが実写で製作した往年の名作「海底2万マイル」を意識してつけられた名前のはず。絶対「ネモ」だろ!とずっと思ってます。

まぁ、そんな話はさておき、ピクサー映画のCGはますますグレードアップしていましたね。「水」がとにかく上手いです。鯨に飲み込まれるシーン(これも「ピノキオ」へのオマージュか)があり、鯨の口の中で波が起こっているのだが、そのときの波は本物の水にしか見えません。さらには、埠頭の錆付いた鉄と海面を雨がポツポツするのを映すシーンも「実写?」と思ってしまったし、ところどころ「もしや実写では?」と思いたくなるような映像がありました。CGの技術は確実に進化しています。

問題のストーリーです。熱帯魚の子供が人間に捕獲され水槽で飼われることになったのをその父親が探しにいくというもの。父親の大冒険がメインになってます。はじまって5分で全ストーリーが予測可能なんですけど、いつもながらのピクサー作品の上手さで2時間楽しめる作品になっていました。ただ、前作「モンスターズインク」や僕が脱帽した「トイ・ストーリー2」と比べるとちょっと見劣りする作品。ストーリーに前作までの「子供を見つめる大人の優しさ」的視点があまり感じられませんでした。前作までのピクサー作品は子供には理解できないような大人に向けて発信するようなシミジミとしたシーンがあったのですが、今作は子供向けという印象が極めて強かった気がします。あとは、様々な冒険シーンが「あ、これアトラクションになるんじゃない?」と思わせるようなものが多くて、そこにディズニーの戦略を感じてしまいました。で、とどのつまりこの映画で言いたいことは「魚は飼うな&食べるな」なのかな?実際アメリカでは子供たちが魚をトイレに流したとか・・・。魚を主役にするとどうしてもこの辺の処理が難しくなってしまいますよね。

お気に入りのシーンは「クジラ語」を話す場面です。超ツボにはまりました。家で見てたら大声出して笑ったこと間違いなしです。このシーン見られただけで大満足です。あと、「もの忘れ激しくて」というような字幕の付いてるシーンで「short term memory loss」という割と専門的な英語が使われていてニヤリとしてしまいました。あとはカモメたちの「mine!mine!」ってのもかなり好き。さらにツボにはまったのは歯医者で口を大開にして驚く少年。「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」で逃げ惑う少年と同じくらいの愛らしい驚き顔。彼のキャラクターグッズがあったら即買い間違いなし。この映画でちょっと気になったのは字幕のつけ方。主人公の魚は「クマノミ」という魚で、自分はクマノミだと告げると、周りの魚たちが「じゃ、何か面白いことをやってみろよ」と必ず言う設定になっています。これってこれだけじゃ意味不明のはず。クマノミは英語で「Clown Fish」と呼ばれていたので、「道化魚」ってことですよね。原語の面白さが生かしきれてなかったように思いました。

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