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2004年5月

2004年5月29日 (土)

「第4解剖室」 S・キング

第4解剖室」 S・キング 新潮文庫

今月の新刊のスティーブイン・キングの短編集(2分冊)の1冊目。キングといえばホラーですが、「スタンド・バイ・ミー」とかの怖くない作品もありまして、この短編集は純文学的な色合いの強いものからホラーまで幅広く収録されています。アメリカではミリオンセラーだったようです。

さて、この1冊目では、O・ヘンリー文学賞を受賞した「黒いスーツの男」がやはり傑出しています。兄が蜂にさされて死亡したショックから立ち直れない家族を描いた作品なのですが、この賞は純文学の短編を対象にしたものなので、いわばホラーの帝王が芥川賞もとったようなものですよ。表現なんかは、ちょっとグロかったりもするんですけど、なかなか良い感じでした。あとは、タイトルにもなってる「第4解剖室」はかなりホラーテイストでしたが面白い作品でした。実は他はイマイチでした。まぁ、短編集だし当たりが2つくらいあればいいかなという所です。もう1冊あるので、そちらも楽しみにしてこれから読みます。

キングは当初は「キャリー」とか「ミザリー」とか「シャイニング」とかのイメージが強かったですけど、最近は「アトランティスの心」とか「グリーン・マイル」とか方向転換してる感じもありますよね。自分は当初のが結構好きなんですよね。高校のときにかなり読んでました。映画化されてるのも結構みてます。

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2004年5月28日 (金)

映画「フォーンブース」

「フォーンブース」 2003年 アメリカ

コリン・ファレル(「マイノリティ・リポート」のイケメン捜査官)主演のサスペンス。主人公が電話ボックスで電話をかけていると、突如、その電話が鳴って、「電話を切れば殺す」という声が流れるというお話。電話の主は主人公のプライベートな情報を知っていて、そのことで彼のことを責め、やがて、いつまでたっても電話ボックスから出てこない彼に周囲の人々が気づいて、警察が彼を包囲する事態まで発展していくが彼は電話のそばを離れることができない。

この映画では実時間と映画内の時間が全く同じに進行して、90分足らずの短い映画なのだが、映画内でも、それと同じの時間しか経過しません。そのため回想シーンなども一切ないし、複数の場所で同時に出来事が進行するときは、画面がPCのウィンドウが開くように分割して複数の画面を映し出します。似たような映画に「ニック・オブ・タイム」(ジョニー・デップ主演)がありますけど、それよりもはるかに緊張感がありました。この映画は、まさにこの緊張感がすべてなので、テレビでCM入りなどで放送されたらその瞬間に全てが台無しになること間違いなしです。また映画の9割くらいが主人公と顔の見えない電話相手と会話のみでできている(電話の相手は姿を見せないので主人公の9割が1人芝居)という本当に限られた場面&人物設定なんですけど、コリン・ファレルの熱演で最後までぐいぐいひきつけられます。ラストも良い感じだったし、短時間でスリルとドキドキを楽しめてかなりオススメですよ☆

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2004年5月26日 (水)

映画「メラニーは行く」

「メラニーは行く」 2002年 アメリカ

新ラブコメの女王などとも言われてるリサ・ウィザースプーン主演のラブコメ。NYでデザイナーとして活躍する主人公はNY市長の息子との婚約も決まりまさに人生の絶頂にあったのだが、じつは彼女は南部のド田舎の出身で地元には別居中の夫が・・・。という内容。この映画を見ると、南北戦争が未だに尾をひいてる部分もあるんだぁ、「へぇ」という感じです。南部は英語の発音とかも違うし、家の作り(ギリシアの神殿みたいな柱がある)も違うしで、アメリカの中でも割と異文化圏なので、そういうカルチャー・ショックみたいのが描かれてる点では最近の映画では面白かったです。でも、この映画、全体にあまり面白くない&ギャグがよく分からないというのが正直なところ。前者は脚本が退屈なので仕方ないのだが、後者は「恐らくここで笑って欲しいんだろうけど・・・」と感じることができるだけに、笑いの感覚の違いを痛感させられました。まぁ、メラニーさんはモテモテな上にかなり性格もよろしくないという物語です。

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2004年5月20日 (木)

「オペラ 北守将軍と3人の医者 注文の多い料理店」@東京芸術劇場 

「オペラ 北守将軍と3人の医者 注文の多い料理店」@東京芸術劇場 

こんにゃく座というオリジナルのオペラを専門にやってる劇団の公演を見てきました。この劇団でオペラを作っているのは萩京子さん。合唱をやっている人でピンときた人もいるのではないでしょうか。僕がかなり好きな組曲である「飛行機よ」の作曲者です。今回のオペラも萩さんの作曲でさらには僕の好きな宮沢賢治ということでとても楽しみにしていきました。

この2つの作品はオペラなのですが、「注文~」のほうは伴奏がアコーディオンのみ、「北守~」のほうはアコーディオンと各登場人物が手に持った様々な打楽器のみというなかなか面白い試みでした。とりわけ「北守~」のほうは、アカペラになることが多くて、皆で合唱する部分なんかはアカペラ合唱の美しさも味わえてかなりいい感じでした。シンプルに作られた音楽だからこそ、ストレートに伝わってくる部分も多くてとても緊張感のある舞台。ストーリーとして、「注文~」のほうがかなり好きなので、今回のオペラも「注文~」がかなり楽しめました。適度なドタバタ感がいい感じ。全体にシンプルなつくりなのに、しっかりと作品世界に入っていけてとても楽しい舞台でした。萩さんの作品は合唱でも詩を朗読しているような感じがするものが多くてそういうところが好きなのですが、オペラでも、台詞がしっかりと耳に入ってくる作り方で、合唱作品のルーツをみた感じでしたね。

チケットをとるのもなかなか大変で会場は満席の状態でした。他の公演も是非見に行きたいところです。ところで、今回、会場に萩さんご本人がいらっしゃって、お話してしまいました。『「飛行機よ」のファンです』とか伝えてしまいましたが、緊張してしまってなにやらわけの分からない雰囲気になってしまったのが悔やまれます。優しくて素敵なお方でした☆

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映画「真珠の耳飾の少女」 

「真珠の耳飾の少女」 2002年 イギリス

同じタイトルのフェルメールの有名な絵画がどのようにして生まれたのかを描いた作品。フィクションということで、趣旨は完全に「恋に落ちたシェイクスピア」と同じだと思われますね。フェルメールの家に使用人としてやってきた少女が、そのかわいらしさ、光や色への強い感性からフェルメールの興味をひき、絵のモデルになる。っていう流れなんですけど、中世を描くとやはりキーは階級の違いというところになってきまして、そういう点ではちょっとメロドラマ的な要素も含んでいる作品でした。ラストがイマイチはっきりしないのはハリウッドじゃなくてイギリス映画だからでしょうか。色々な意味で多くを語らない映画だと思いました。意味深な意地悪娘が結局そこまでの活躍を見せなかったりするし。もっとイジメるのかと思ったよ。ラスト近くのフェルメールの妻の一言がこの映画の全てですよねー。とても心に残る台詞でした。

この映画の特筆すべき点は、絵画をテーマにしているだけあって、とにかく映像が美しいというところ。映される画面の1つ1つが絵画を切り取ったかのような絶妙な光や色の加減で構成されていて、映画を見ているんですけど、動く美術作品を見ているかのような印象がありました。映画も台詞とかが少なくて、淡々と進んでいく感じは「シャンドライの恋」みたいな雰囲気。ストーリーもそんなに起伏があったりするわけでもないのに、飽きさせない展開(上映時時間短いし)でなかなか楽しめました。しつこく繰り返される主題BGMがちょっとしつこい感じはありましたけどね(BGMの感じは「グッバイ・レーニン」に似てた気がする)。

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2004年5月18日 (火)

映画「マッチスティックメン」

「マッチスティックメン」 2002年 アメリカ

ニコラス・ケイジ主演、リドリー・スコット監督、ロバート・ゼメキス製作の詐欺師映画。超潔癖で薬がないと汚れが気になって仕方ないという詐欺師の主人公が、15年前に別れた妻との間に生まれていたという娘に会うことで心の安定を取り戻そうとするのを、彼が相棒と企てる大きな仕事と絡めながら描く。実は、この映画、ストーリーとか本当に何の知識もなしで見るのが一番です。自分も思ってたのと全然違う内容だったし。もう一回最初からみたくなる作品かもとだけ言っておきましょうか。予備知識なしに、深く考えずにボーっと見て楽しんじゃいましょうっていう作品ですね。あ~楽しかった♪

ジャンルはクライムサスペンスとかそういうのではなくて、ヒューマン・コメディな要素が強いですねー。詐欺映画というと最近ではディカプリオ君がやってたけど、むこうがルパン的な楽しさを持っていたのに対して、こちらは、詐欺っていう題材を使って人間を描いてる感じです。でも、この題材の使い方もかなりのものですけど。病的な潔癖症を演じるニコラス・ケイジが本当に上手い!彼の演技としては今まで見た中で一番印象深いです。かなり笑えました。後、最大の魅力は音楽と映像ですね。オールディーズ中心の音楽がかなりいい味を出しています。ラストの終わり方も見ている人に不快感を与えずに爽やかだったし。ちなみに詐欺映画なんですけど、娘役の人の実年齢を聞くと「騙された!」と思えますよ。

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2004年5月17日 (月)

映画「デス・トゥ・スムーチー」 

「デス・トゥ・スムーチー」 2002年 アメリカ

劇場未公開映画なんですけど、やたらと豪華な映画です。テレビの子供番組の人気スターのロビン・ウィリアムスがスキャンダルで番組を降板、彼の後任として、絶対にスキャンダルを起こさないような超真面目なサイの着ぐるみ男エドワード・ノートンが抜擢される。ノートンは怪しいエージェントのダニー・デビートとともに、大成功を収めるのだが。彼の活躍が気に食わないウィリアムスがノートンの暗殺を計画するというお話。ロビン・ウィリアムス×エドワード・ノートンという豪華さで劇場未公開なのはかなり惜しいですね。

映画全体は、子供番組の裏側を描いている作品ということもあって、ティム・バートンのバットマンみたいな感じで、とにかく色使いやカメラワーク、演出、編集がかなり派手でポップな感じです。子供番組の部分は完全に子供向けに作ってるし、映画自体も子供向け作品の雰囲気で作りつつ、商品化できる歌を作れとか、ナチスなどのブラックなネタを盛り込んでいるという面白い作り。超堅物菜食主義男、エドワード・ノートンが着ぐるみを着て、ギター片手に歌って踊ってる姿もかなり面白い。彼ってこんなキャラでしたっけ?ロビン・ウィリアムスはやっぱり変装とかやらせたら上手いですよね。豪華キャストとありえないくらいテンポ良く、ポップな演出があるのに、かなりB級な色合いが強いという微妙さが未公開の理由に違いない。大人向け映画にしては雰囲気が子供っぽすぎるし、子供向けにしては内容がエグイですからね。でも、僕はこの映画はかなり好き。

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2004年5月16日 (日)

「女であること」 川端康成

「女であること」 新潮文庫 川端康成

先日、某人から頂いた本。自分では絶対に買わないようなセレクションである。川端作品を読破したという彼のお墨付きらしい。内容は、多摩川沿いに住む弁護士の妻、大阪から彼女を慕って家出してきた娘、弁護士が担当している死刑囚の娘の3人の女性がメインになって展開。昔の恋人にどぎまぎしたり、後ろ髪を惹かれるようにして熱い恋愛に落ちたり、何故か同性愛的要素が現われたりで、タイトルどおりにとにかく揺れ動く女性の心理を描いていく作品。結構面白かったです。個人的には死刑囚の娘の突発的な行動が印象的。あと衝撃のラストだったね。「オイオイ」って感じです。全体に昼ドラっぽい感じで、読んでいても、ドラマを見ているような感じでスイスイと読み進めることができました。ちょっと向田邦子とかっぽい。ノーベル賞作家ということもあって人間観察も深いし。時代が時代だから仕方ないのかもしれないけど、女性に対する見方が現代から見たらちょっと蔑視的な部分もありますけどね。あと、実在する地名や、場所が豊富に出てくるので、昭和初期の東京の姿をうかがうことが出来るという点ではかなり面白い。実は某人のオススメ本は2冊目です。前は谷崎の「猫と庄三と~」でした。彼は日常を感じることの出来るような会話が生き生きした作品がすきなのかもしれませんね。

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2004年5月12日 (水)

映画「トゥー・ウィークス・ノーティス」

「トゥー・ウィークス・ノーティス」 2002年 アメリカ

ヒュー・グラントとサンドラ・ブロックのラブコメ。超我侭な会社の社長と彼の専属になった女弁護士のお話。この映画とにかくコメディで、笑えるシーンが満載。恋愛映画だと思ってみるよりも、コメディ映画としてゲラゲラと笑いながら見たい映画です。さらに、この映画は恐らく製作者がかなりの日本びいき(or日本というマーケットを意識してる)で、終始、小ネタ的に現われる「日本」がかなり良い感じです。まぁ一番笑えたのは「ブッシュ」ネタでしたけど。ということで、結構好きな映画です。恋愛映画としてとても良いなぁと思ったのは2人が仲良くなる前に一緒に昼食をとっている場面ですかね。

ヒュー・グラントは昔は文芸ものとかにも良く出ていたのに、近頃は阿部寛(最近、色々な面でキャラが被ってると思う)みたいな2.5枚目キャラばかりですよね。サンドラ・ブロックって英語が聞き取りやすくていいですよね。ちなみに彼女の出ている映画は「あなたが寝てる間に」が一番好きです。

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2004年5月 3日 (月)

映画「ミニミニ大作戦」

「ミニミニ大作戦」 2003年 アメリカ

ベニスで金塊を盗んだ強盗グループの1人が反逆を起こして、金塊を独り占めに。その後、残ったメンバーたちが金塊を奪還すべく再集結するというお話。タイトルの「ミニミニ」はミニクーパーが大活躍するからつけたっぽいですけど、そこまでミニクーパーがメインの映画でもないですよね。その辺がちょっと拍子抜け。もっといいタイトルのあったのではないでしょうか。ストーリー自体は休日にボーっと見るのにはぴったりの娯楽作品で、途中、ちょっとしたドンデン返しもあって、すっきりしていい感じでした。中盤の展開は「オーシャンズ11」みたいな雰囲気。主人公グループが善人のように描かれているけど、彼らもまた強盗なので、結局は強盗同士の奪い合いの映画です。警察の人とかもっとしっかりすべきなのでは・・・。

冒頭のベニスのシーンがメインで宣伝されてたので、ずーっとベニスが舞台なのかと思っていたら最初の20分くらいだけだったのでちょっと残念。どこを切っても絵になる街っていいですよねー。この映画、よく見たら悪役がエドワード・ノートン。髭がいい感じでした。ミニクーパーというと、この映画のは色とかも結構かっこよくていい感じでしたけど、うちの近所に1台ありまして、それが黄色なんですね。そうです、「MR.ビーン」の愛車そのままなんです。個人的にはそのイメージがとても強い車。あと、シティハンターで冴羽さんが乗ってるのもそうでしたよね。

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