「第4解剖室」 S・キング
第4解剖室」 S・キング 新潮文庫
今月の新刊のスティーブイン・キングの短編集(2分冊)の1冊目。キングといえばホラーですが、「スタンド・バイ・ミー」とかの怖くない作品もありまして、この短編集は純文学的な色合いの強いものからホラーまで幅広く収録されています。アメリカではミリオンセラーだったようです。
さて、この1冊目では、O・ヘンリー文学賞を受賞した「黒いスーツの男」がやはり傑出しています。兄が蜂にさされて死亡したショックから立ち直れない家族を描いた作品なのですが、この賞は純文学の短編を対象にしたものなので、いわばホラーの帝王が芥川賞もとったようなものですよ。表現なんかは、ちょっとグロかったりもするんですけど、なかなか良い感じでした。あとは、タイトルにもなってる「第4解剖室」はかなりホラーテイストでしたが面白い作品でした。実は他はイマイチでした。まぁ、短編集だし当たりが2つくらいあればいいかなという所です。もう1冊あるので、そちらも楽しみにしてこれから読みます。
キングは当初は「キャリー」とか「ミザリー」とか「シャイニング」とかのイメージが強かったですけど、最近は「アトランティスの心」とか「グリーン・マイル」とか方向転換してる感じもありますよね。自分は当初のが結構好きなんですよね。高校のときにかなり読んでました。映画化されてるのも結構みてます。
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