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2004年8月10日 (火)

「バッテリーⅡ」 あさのあつこ

「バッテリーⅡ」 角川文庫 あさのあつこ

結構前に読み終わってたのにレビューするの忘れてました。春ごろにパート1が出たシリーズの第2弾。児童文学界を騒がせた名作シリーズです。天才野球少年が主人公のシリーズなんですけど、前作では彼が転校してきて中学に入る前の春休みが描かれていました。今回は、彼が中学に入学して野球部に入るまでを描いています。魅力あるキャラクターが多く登場して物語の深みも増したのではないでしょうか。続編とは言え、新登場のキャラも多くてなかなか楽しめました。これでキャラが出揃ったので、3巻以降で作品の評価が決まってくるのかもしれません。孤高の天才ピッチャーの主人公が今回も良い味出しています。どんなに努力しても手に入らないような天才的な才能を持った人というのはいるもので、本人も自分の才能を信じているのですが、野球というのはどんなに1人が天才でも勝てるスポーツではないわけでして、それだからこそ起こる主人公をめぐる様々なできごとがドラマを生みます。ありきたりかもしれないし、文章も決して上手くないし、全く共感できない主人公なんですけど、何故か読ませる不思議な魅力のある作品です。一度読んでみて損はないシリーズではないでしょうか。

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