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2006年1月 4日 (水)

映画「シルヴィア」 

「シルヴィア」 2003年 イギリス

アメリカ生まれでイギリスで活動した女流詩人シルヴィア・プラスを描いた映画。主演はグウィネス・パルトロウ。

シルヴィアはケンブリッジ大学の学内誌で読んだ詩に感動し、その作者テッドと交流を深め、やがて結婚する。やがて夫の詩が世間で高く評価されるようになるにつれて、自らも詩人として活動するシルヴィアは、その才能に嫉妬し、自分の詩が思うように書けないことに苛立ちを感じるようになり・・・。という物語。才能ある女流詩人が、家事や育児、教職なんかに追われながらスランプに陥り、一方で高く評価される夫に嫉妬し、精神状態が悪化し、もともと自殺願望の強かった彼女が、ついに子供を残して自殺を決意するまでを淡々とした描写で描いた作品でした。割りと彼女視点で描かれるので、さも夫が悪いように描かれるところもあるのだけれど、客観的に見ると、夫が気の毒に感じられるエピソードもちらほら。お客さんがくる場面とか。

この詩人のことを知らなかったので、彼女の作品と関連させてどうこうは言えないのですが(その点、英文科の方なんかどうなんでしょうか)、才能あるもの同士の結婚が引き起こす悲劇とでもいいましょうか、とても興味深い題材でした。主演のグウィネス・パルトロウはかなり頑張っていたのだけれど、彼女はやはり、明るい役柄のほうが似合うと思うので、序盤の学生時代の場面、特に自転車で走るとこなんかはとても生き生きとしてステキだったのですが、後半の精神的に追い込まれていく場面は、熱演ではあるものの、自分の好きな彼女ではなかったですねー(結構グウィネス好きなのです)。

この映画、主人公はもともと自殺願望が強いという設定で、作中でもたびたびそういうことがほのめかされるし、作品全体を通して、彼女が常に精神的に追いやられている雰囲気なので、最後の最後に自殺を決意する際の決め手がどうもピンと伝わらないような印象を受けました。確かにショックだったのは分かるけれど、なぜ今さらそのタイミングで!?と思ってしまったのです。まぁ実話を基にしているので、このあたりは「こうだったのだ」といわれてしまえば何も言えませんが。

イギリスの女流作家の伝記映画といえば「アイリス」という優れた作品がありますが、この映画は、別につまらないわけではないし、観るものを引き込む力強さを持っているものの、「アイリス」のほうがずっと心に残る作品ではないかと思います。「アイリス」は暖かさを感じることのできる作品だった一方でこの作品が冒頭から死の影を常に感じさせる作りだったからかな。

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