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2006年2月 4日 (土)

「The Office」 

「The Office」 2001年~2003年 イギリス

イギリスで大ヒットしたコメディのDVDが日本で発売になりました。見たのは第1シーズンだけですけど、とにかく面白いので皆でレンタル店へGO!です。

このドラマはBBCが製作しているんですけど、BBCといえば、良質のドキュメンタリーを沢山製作していることで有名です。これはBBCがロンドン郊外のとある製紙会社のオフィスのドキュメンタリーを取材しているという設定のドラマで、社員たちへのインタビューを織り交ぜながら、オフィス内の風景をスケッチしていきます。

ここが面白い!その① とにかくドキュメンタリー

ドキュメンタリーという設定通りに、社内の様子を撮影している場面での役者さんたちの演技がとにかく自然。本当にどこかの会社のオフィスを撮影しているみたいです。あと、たまにカメラ目線になったり、素人さんが取材のカメラを気にしながらちょっとかっこつけたりするような演技も、いかにもドキュメンタリー的で上手。ドラマだと知らないで見始めたら、普通にドキュメンタリーだと思う人も多いのでは?

ここが面白い!その②他では見られない特殊な「笑い」

アメリカのシットコム(「フレンズ」とか「フルハウス」とか)みたいに、ダイレクトに台詞の面白さ、動きの面白さといったコント的なネタで笑わせるのではなくて、「雰囲気」で笑いをとるのがイギリス的。空気が読めない発言で場がしらけたりする場面なんかを映して、「こういう人いるいる!」みたいな面白さを出してみたり、「ドキュメント」という手法を逆手にとって、インタビュー時の建前と実際のオフィス内スケッチで見られる本音のギャップで笑わせたりと、とても自然なのに完全に計算されつくされたような笑いがなかなか新鮮です。また、海外コメディでよく見られる、「笑い声」が入っていないのも特徴的。ドキュメンタリーという手法をとっているので、「笑い声」はもちろん入らないのですが、「しらけた雰囲気」のときに無音状態になったりするのが、また面白いわけです。よくある海外コメディでは、そういう場面では、大爆笑の音声が入ってたりして、しらけた空気に、たまらなくなって含み笑いしてしまうような感覚を味わうことはなかなかできませんが、この作品はそういう場面も沢山あります。

ここが面白い!その③最初の数回をちょっと我慢すれば後は笑の嵐

最初の2回くらいははっきり言ってあまり面白いとは感じられません。あまりにドキュメンタリーっぽく作られすぎているので、まずこれがコメディだと理解するのに時間がかかります。あと、人物紹介がちゃんとあるわけではないので、最初の2話くらいは、オフィス内スケッチから、それぞれのキャラを自分で読み取っていかなければいけません。さらに、笑いの種類が分かりやすいものではないため「はぁ?」という感じになりがちなのが最初の2回。ところが、3話目くらいから俄然面白くなってきます。具体的でストレートな笑いのネタが増えると言うのもあるのだけれど、各キャラの性格を一度つかんでしまうと、とにかく面白いです。なので、最初の2回くらいがあまり面白くないからといって早送りなんかしてしまうと。この作品独特の空気をつかめないので、面白くないまま。ちょっと退屈かもと思っても、見続けることがポイント。そうすれば、3話目の社内クイズ大会と4話目の社員研修の回は、終始笑いっぱなし。さすがBBC、「ビーン」に続いて、こんなに面白いコメディを作ってくれてありがとう!!!という感じです。

NHKの「サラリーマンNEO」でニュース番組の様式を模して笑いを作ってる回があったけれど、あの感じに似てます。「NEO」は割と「笑い」を前面に出してきていて、ちょっと見ればそれが作り物のニュースでバラエティ番組なのだと分かるけど、こちらは、本当にただのドキュメンタリー番組のようで、1シーズン全6話を通して見ても、「こういう変な人が多い会社がどっかにあって、BBCがドキュメント作ったのかな?」と思わせる「本物っぽさ」がこの「The Office」の凄いところだと思う。DVDボックス買っちゃおうかな。

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