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2006年3月12日 (日)

映画「秘密のかけら」

「秘密のかけら」 2005年 カナダ=米=英

アメリカのショービズ界で起きた事件の真相に迫る作品。「不思議な国のアリス」がモチーフとして使われてるという話を聞いて、前々から気になっていた作品です。都内での上映が終わってレンタルかなぁと思ってたら、地元の映画館で上映を始めたので、見てしまいました。誰かを守るために秘密を負う人々とそれを明かそうとするジャーナリストを描く作品。

1950年代、ラニーとヴィンスのコンビはナイトショーやテレビ番組で国民的人気を博していて、子供たちのための募金をつのるチャリティ番組で36時間の司会を務めたりしていた(24時間テレビの司会みたいものですね)。しかし、そんなあるとき、2人が宿泊する予定だったホテルの部屋から女性の全裸死体が見つかり、自殺か他殺かという謎も解けぬまま、事件の真相は闇へ葬られ、やがて2人のコンビも解消することになった。それから15年後、1人の女性ジャーナリストがこの事件の謎を追って、2人に接近する。徐々に明らかになっていく事件の真相やいかに!?というストーリーを無駄に多い男女の全裸映像やドッラグ描写などを織り交ぜて描くR-18指定映画。でも内容やテーマ自体はいたって健全。

で、ですね、この事件の真相というのが、別に、あっと驚くような内容でもなかったので、なんだか先が見えているのにじれったい感じがする映画でした。あ、真相にかかわる衝撃の事実の場面はちょっとビックリするような展開だったけれど(コリン・ファースの体をはった演技に注目ですよ!)。面白かったのは、過去の事件が語られる場面の映像が、実際の過去の出来事というわけではなく、そのときの語り手である人物の視点からみた映像だったり、女性ジャーナリストの頭の中で想像した映像だったりするわけなので、同じ場面の映像でも解釈が違ったりするところがあり、現在と過去(しかも過去はほとんど重なる時間軸ばかり)が激しく交錯する物語ではあるものの、次々と事実が明らかになっていく様子がなかなか楽しめたとこ。でも、伏線であるべき部分があまりにもあからさまにアップになったりするので、最終的に明らかになる事実に何の意外性もないのがつまらないところ。伏線をもっと上手にはってくれたら、もっと最後に向かって、驚きの連続という内容にもできたのではないでしょうか。

事件にかかわるコンビ2人を演じるコリン・ファースとケビン・ベーコンは言わずもがなで上手で、特にコリン・ファースはこれまでのダーシー氏やフェルメール氏なんかのイメージとは違うキャラを見事に演じていて、やや退屈な脚本(演出もかな?)も、この2人の演技力でかなりカバーされていました。若き日の大スターを演じる2人は歌や踊りも披露するし、老けてからの影を負ったキャラも本当に見事に演じていました。あと、女性ジャーナリストを演じるアリソン・ローマン(「ビッグ・フィッシュ」のヒロインの人ね)と死体で発見される女子大生を演じるレイチェル・ブランチャードの2人も迫真の演技。この主要キャスト4名が自らの全裸シーンをたっぷりと披露して(それでも不思議とやらしくないのは演出の妙ですね)まさに体当たりの演技を見せてくれるので、2時間しっかりと釘付けになりました。あとは、50年代、70年代の空気の見せ方もとてもよくて、演技や映像には大満足。

モチーフになっているというアリスですが、作中でもしっかりとアリスが登場します。しかも、作品の中で最もエロ&ドラッグな場面での登場。あとは、事件の真相を追う女性ジャーナリストさんが様々な人を訪ね、過去の事件の迷宮をさまよっていく様子が、そのまま、不思議の国をさまようアリスのようでもあって、なかなか楽しめました。もしかしたらもっと色々と意味が隠されてるのかもしれないなぁと匂わせる場面もいくつかあったのですが、自分の理解力の限界です。

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