映画「プランケット&マクレーン」
「プランケット&マクレーン」 1998年 イギリス
製作がゲイリー・オールドマン、主演がロバート・カーライル&ジョニー・リー・ミラー(「トレイン・スポッティング」でも共演)そしてヒロインがリヴ・タイラーで、18世紀イギリスに実在した「紳士強盗」プランケット&マクレーンを脚色を交えつつ描く作品。
舞台は、華やかな社交界とは裏腹に、貧民や罪人などが暮らすドロドロとしたコミュニティも存在する18世紀のロンドン。元薬剤師の強盗プランケットと聖職者の息子でありつつも貧しく紳士に成り損ないのマクレーンが、ひょんなきっかけで出会い、一緒に投獄されることに。そこで、意気投合した2人はプランケットの強盗術とマクレーンのエセ紳士を活用して「紳士強盗」として自由の国アメリカを夢見て2人で社交界の金持ちたちを狙った強盗を繰り返す。しかし、マクレーンが裁判長の姪っ子のレベッカに恋をしてしまい、順調だった2人の活動に暗雲が・・・。という物語。
自分は、かつて、大学の授業でイギリス研究の授業で、テーマを自由に選べるのを良いことに、1時間半にわたって「19世紀ロンドンの闇」という趣味以外の何者でもないような内容のプレゼンをしたことがあるくらいに、光と闇を合わせもった帝国主義時代のロンドンが好きだったりします。実在のプランケット&マクレーンももちろん知ってました。で、最近その映画があることを知って、これは是非見なくては!と思った次第。もうニューゲート・プリズンとか、処刑場とか出てくると、おー、出たー!って感じでした。イギリスの歴史を扱った映画でも、この時代のものは華やかな部分を扱ったものがほとんどで(むしろ、そういうほうが好きですが)、こういう闇の歴史を描いている作品は少ないですからねー。未見ですが、ジャック・ザ・リッパーを扱った「フロム・ヘル」もかなり気になってます。
で、扱ってる時代背景とか、舞台とかは大満足だったんですけど、西部劇in18世紀ロンドンのような作りをしている作品で、音楽もロックを主体にしてたり、映像も面白かったりして、色々と意欲作なのはバシバシと伝わってくるんですけど、何かパンチに欠ける作品でした。全然違うんですけど、似たような感じの作品だったら「ロック・ユー!」(←この映画は邦題がどうも気に食わないのだけれどね)のほうが数倍面白いと思います。真ん中あたりからは、ちょっと回復するんだけれど、どうもテンポが良くないんです。こういう映画だったらもっとルパンみたいな感じで楽しくサクサク作って欲しかったですねー。
しかし、この映画に出演しているロバート・カーライルは、今まで見たどの彼よりもかっこよかったと思います。ファンの人だったら彼を見るためだけに見てもいいんじゃないかというくらいに、とても役にはまっていました。それだけに、全体的におしい映画だなぁというのが感想。
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