映画「ザスーラ」
「ザスーラ」 2005年 アメリカ
「ジュマンジ」という映画は、公開されたときから、とても大好きな作品で、その後もテレビ放映されてたりするのを、ちょこちょこと見ては、やっぱり面白いなぁと思う娯楽映画なのですが、同じ原作者による、続編とも言うべき作品が映画化されたということで、公開時からかなり気になっていた作品です。
ちなみに、ずーっと「ザ・スーラ」だと思っていたんですけど、「Zathura」という一単語でしたね。カタカナ表記は分かりにくいよー。
弟ダニーと兄ウォルターは4歳年の離れた兄弟は離婚した両親の家を姉のリサと3人で行ったり来たりしながら生活をしていた。ある日、父の家の地下室でダニーが古いボードゲームを発見し、それで遊び始める。早速ネジを巻いて、スロットを回すと、出た目の数字だけコマが進み、マスに止まると、一枚のカードが出てくる。そのカードには、流星群から避難せよと書かれており、突如、彼らのいたリビングに激しい流星群が。そして、ふと外を見ると、そこは、大宇宙。なにやら、出てきたカードに書かれた様々な困難を乗越えて、無事ゴールをしないことには、元の地球には帰れないということらしい。果たして兄弟は恐怖の双六を無事最後までやり遂げることができるのか!?という物語。いやはやまんま「ジュマンジ」ですねー。
この映画、主役の兄弟2人がケンカばかりしているのですが、自分もちょうど歳が4つ離れた兄がいるので、この兄弟関係にかなり親近感を覚えてしまい、自分の幼い頃の兄弟げんかのことなんかを思い出しながら、「そうそうこんな感じで意地はったりするんだよねぇ」なんて共感してしまいました。
ストーリーは、「ジュマンジ」が街中がパニックになるという作品だったのに対して、こちらは、家が宇宙空間に飛ばされてしまうという設定なので、最初から最後まで家の中だけで展開するというのが「宇宙」という割にはスケールが小さい感じです。
あと、よくよく考えてみるとつじつまが合わない気がする部分が実はチョコチョコあって、特典の監督の音声コメンタリーでも、「ここは矛盾する」と自ら話してたりするくらいなのですが、恐らく、この映画を見て、ほとんどの人が「?」と思うのが、途中で出てくる宇宙飛行士の下りでしょうね。しかし、自分の見解では、これはあくまで「ゲーム」なのであって、ファンタジーであり、彼の存在自体を現実の枠組みでとらえる必要など全くないのではないかと思うのです。その存在そのものがファンタジーみたいな。心が生んだ存在とか。ネットで感想を見てると、この点にかなり非難が集中していたんですけど、自分はそこまで気にならなかったり・・・。むしろ、序盤から最後まで無駄に使ったネタがほとんどなくて、伏線の張り方とその回収率の良さは特筆すべきものだったように思いました。これは「ジュマンジ」もそうでしたけど。
ストーリー的には中盤、宇宙人に家が襲われる部分があるのですが、そこで、その宇宙人を登場させるまでの見せ方がとてもうまかったというか、普通に怖かったです。この宇宙人、何気に「宇宙戦争」よりも怖かったかも。深いことを考えないでこういうハラハラドキドキに身を任せて見るのが、鑑賞のポイントでしょうね。
この映画、映像が素晴らしいのは言うまでもないのですが、DVDに収録されているメイキングがかなり面白くて、本編並みの長さがあるにもかかわらず、最後まで見たいと思わせる内容でした。CG全盛の現代にあって、極力CGは使わないという方針で撮影されたそうで、一見「どうせCGで処理したんでしょ?」みたいな場面も、実は巨大なセットや小道具を駆使した特殊撮影だったようで、CGはそのリアルな映像の引き立て役のような使い方だったようで、映像へのこだわりがなかなか興味深い作品でした。
「ジュマンジ」も面白いけれど、この映画も相当自分は楽しめました。恐らく、小学生、中学生くらいの自分だったら間違いなく大好きな映画になっていたのではないでしょうか。次々と起こる様々なできごとにワクワクしながら楽しめる名作キッズSFだと思います。
ちなみに、リサ役の子はパニック・ルームの女の子なんですね。いやぁ、大きくなりましたねぇ。
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