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2006年11月26日 (日)

映画「白夜」

「白夜」 1957年 イタリア

今週BSでやっていたヴィスコンティ特集を録画したものから。原作はドストエフスキー、主演はマストロヤンニ、音楽はニーノ・ロータとかなり豪華な作品。

主人公の青年はある日、橋の上で1人の女性に会い、声をかける。どこか憂いのある彼女はやがて彼に自らの身の上を語り始める。彼女は1年経ったら橋で会おうと待ち合わせした恋人を1年間待ち続けていた。話を聞いた青年は彼女を応援しながらも、淡い恋心を抱き・・・。という物語。メロメロなメロドラマですねー。

この映画、白黒映画の美しさが素晴らしかったです。前日に放送されてた「夏の嵐」のほうが製作年が古いもののカラーで撮られていたので、この映画では、あえて白黒を効果的に使ったのではないでしょうか。ライティングとかが本当に上手い!画面に無駄が無い感じ。そして、雪が半端なく良い。

映画の中でダンスシーンがあるんですけど、確かにダンスは上手いし見ごたえのある場面ではあったものの、この映画全体の雰囲気のなかでこの場面だけがチョット浮いて感じてしまいました。微妙に長かったし。当時はミュージカル映画全盛の時代で長居ダンスシーンのある映画も多かった頃ではありますが。

ストーリーはもう、シンデレラかよ!と突っ込みたくなるような後半の展開から、主人公がかわいそうになってきてしまい、本人にその気はないかもしれないけど魔性の女・・・なんて思いながら見てしまいました。うん、切ない。そして、それを演じるマリア・シェルさんが現代でも十分通じる美しさ。

あと、ニーノ・ロータの音楽がとても印象的でした。

新作ばかり追いかけがちですけど、往年の名作を見るのも良いものです。

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» ヴィスコンティ監督「白夜」 [映画で歴史を語ろう]
11月22日NHKBS放映のヴィスコンティ監督の「白夜」は、ドストエフスキーの1848年の同名の小説を、1957年に映画化したもの。 ドストエフスキーの原作は、彼が社会主義に没入していた時代の作品。(彼は社会主義団体に首を突っこんだため当時のロシアの思想取締りに引っかかり、シベリア送りの憂き目にあう) 小説としての評価は高くはないが、男女のこころの揺れを劇的に凝縮したものとして、映画などの悲恋ストーリー... [続きを読む]

受信: 2006年11月26日 (日) 18時53分

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