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2007年9月 5日 (水)

映画「華麗なる恋の舞台で」

華麗なる恋の舞台で デラックス版

beeing Julia

2004年

米・カナダ・ハンガリー・英

賞レースで話題になったのは、2,3年前の作品ですが(「ミリオンダラー・ベイビー」と主演女優賞を争ってる)、それがようやく、先週DVD化。長かったですねー。原作がサマセット・モームということで、なかなか期待できるのでは?と思って観てみました。

舞台は1938年のロンドン。主人公はロンドンで活躍する大女優のジュリア。舞台監督ならびに劇場の興行主である夫とはビジネスライクな関係が続いていた。主演舞台がロングランを続ける中、疲れを感じた彼女は休養を申し出るが、なかなか受け入れられてもらえず、長年プラトニックな関係が続く男友達に慰めを求めるが拒否されてしまう。そんな折、彼女の前に、親子ほども歳の離れたアメリカ人の青年が現れる。やがてジュリアは自分の熱烈なファンだというその青年に心惹かれていき・・・。という物語。

主演のアネット・ベニングが恋に落ちてころころと七変化を繰り返す40代女性を見事なまでに好演してました。メイクなんかの関係もあるんだろうけど、「恋をすると綺麗になる」を見事に演じる姿には驚きましたねー。そして、まるで子供のような浮かれっぷり、落ち込みっぷりも凄かったです。

物語自体はラストがとにかく怖いね。女性は怖い。あとは舞台と人生みたいなシェイクスピアチックなテーマがなかなか面白く描かれてるなぁという印象でしたね。これで、もうちょっと英国っぽさが強く感じられたらよかったんだけどなぁ。そもそも主演のアネット・ベニングは「アメリカン・ビューティー」の妻だしなぁ。

この作品全般的に英国的な風格が薄くてちょっと残念。

個人的に面白かったのは主人公の息子さん。そんなことまで母親に相談しちゃうの!?と思ってしまうくらいにある意味、純粋なお子様ですが、その開けっぴろげな親子関係により、主人公の痛いところをついてくるし、さらには、ラストもひっそりと彼女を味方してましたよね。男運に恵まれてるとはいえなそうな彼女ですが、息子運には恵まれていたのではないでしょうか。いや、でも、こんな素直な子っているのか!?他にも様々な男達とのからみがそれぞれに味わい深くて面白かったと思います。

さてこの作品、途中から、もうみんながみんな騙しあいみたいな雰囲気になってきて、人間関係のドロドロさが際立つんですが、そこに「舞台」という設定を上手く絡めてくるのが面白かったです。人生こそが舞台なのか、単に実生活でも仕事から離れられないのか。女優として生きるのはなかなか難しそうです。原作読んでみようかな。

最初にも書きましたがラストの対決シーンは、ただひたすらに怖いよね。そんなところで落とし前つけなくても!!って感じですよね。女性の皆さんはこの辺に爽快感を感じるんでしょうか・・・。てか、あなただって・・・。とか思うのは自分だけでしょうか。男女で大分感想が変わる映画なんだろうなぁ。

そうそう、全然関係ない話ですが、舞台のオーデションの場面で、シェイクスピアの『十二夜』の台詞が出てきましたねー。「オリービアー」って叫んで欲しかったんですが、そこまで進まずにシーンが終わってしまってちょいと拍子抜け。『十二夜』、シェイクスピア作品の中では1番好きなんです。

ちなみに、この作品も邦題が微妙・・・。原題がかなり物語のテーマを的確にとらえているのにもったいない。

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