映画「サウンド・オブ・ミュージック」
the sound of music 1965年 米 |
先日友人宅で夜通し映画を観るという機会がありまして、そこで見た1本。ちなみにもう1本は「アマデウス」。どちらも何度も見ている映画なのに、しっかりと楽しんでしまいました。
もう皆さん、ご存知かと思いますが、僕は熱烈なミュージカル映画ファンなので、この作品に関してはかなり気合が入ってます。
舞台は1930年代のオーストリア、ザルツブルグ。修道女のマリアは歌を愛する自由奔放な女性で、修道院長をはじめとする先輩達の悩みの種。ある日、彼女は7人の子供達の家庭教師としてトラップ家へと赴任することに。家主の妻を亡くしたトラップ大佐は軍隊式に子供達を教育していたが、やがて、マリアによってトラップ家には歌が溢れるようになり・・・。という物語。大佐と男爵夫人、マリアとの恋の3画関係や、ナチスの台頭など様々なテーマを、名曲の数々を織り込んで描く傑作中の傑作。
これ、もう、20回近くは見てるんじゃないかと思うわけですよ。DVD持ってるし。それ以前は、ビデオから直接音声だけを録音したものをずっと聞いてたりしてたし。とにかく何回も見ている作品で、何から何まで展開は分かっているのに、それでも新たな発見があったりして、飽きずに最後まで見れちゃうんですよね。特に今回は、一緒に見た友人達が皆、やたらとコアなファンだったために、深夜にもかかわらず、台詞は一緒に言うは、歌は一緒に歌うは、笑いどころではそのシーンに到達する数分前からすでに含み笑い状態になるはで大盛り上がりでした。
でもいつもは結局は好きなシーンだけを見て、色々とカットすることも多いので、全部通して見たのは久々でした。そんなわけで、久々に見た感想を織り交ぜつつレビュー。まぁ、完全に「ここが好き!」ってのを書いてるだけなんですが・・・。
じゃ、もう順に物語を追って感想を書いてきますね。
・オープニング
いきなりの絶景でテンションが上がります。この空撮映像は何度見ても見事ですよね。晴れ間が少なくて苦労したとかなんとか・・・。そして、マリアの歌ですよ!いきなり一緒に熱唱なわけです。
この場面は小川を人工的に作ったりして、かなりこだわりの場面なんですよねー。「大作」のオープニングとしては、もう十分すぎるくらいに素晴らしいです!
・修道院のシーン
続いての修道院の場面。ここも「マリア」って歌がいいですよね。
・トラップ家へ
トラップ家に向かうときに歌う「I have confidence」って曲が自分はかなり好きです。この場面、ジュリーさんの踊りもユーモラスで良い感じ。てか、歌うますぎるよ・・・。
で、トラップ家での場面になるんですが、ここから、インタミまでは、もうありえないくらいの名曲の嵐でどんどん物語が展開していきますよね。1時間くらいがあっという間。この映画の前半部分は映画史に残る1時間だと思います。
ちなみに鑑賞していた我々、夕食の場面で、「uncle Max !」とか台詞を一緒に叫んだりして、もはや手のつけようがありませんでした。
リーズルとロルフが歌う「16 17」も名曲。何度ロルフになりきって歌ったか数え切れません。歌詞覚えてるし。ここでの踊りがまた凄いんだよね。見ながら我々もテンション上がりまくりでした。ロルフ、17歳にしてはふけてますねー。さらに、彼は、もう登場しただけで、ラストの活躍が頭に浮かぶので印象が・・・。
ちなみに、その後の「My favorite things」の場面は、子供達はまだ歌が歌えない設定なので、一緒に歌いません。でも、リーズルはその前に「16 17」を歌っている。「おや?」と思いますが、その後、大佐が歌い始める場面で、リーズルが、「子供の頃に聞いたわ」というようなことを言うんですよね。長女である彼女の子供時代にはまだトラップ家には歌があったんですねー。てか、物語の伏線・設定と歌のマッチングが見事すぎます。
「My ~」の場面は、なんといっても見所はカーテンではないかと。
そして、ドレミの歌。この場面はメイキングによると、かなりのNGが存在しているようですね。そう思って見てみると、なかなか面白い。
で、次の好きな場面は、なんといっても、木ですよ木。この場面での大佐の表情がたまりません。
でもって、この後はやはり名場面である羊飼いがくるわけですよ。こんなの歌えるのすごいよなーとまたまた感心。
そして、パーティ。てか男爵夫人、「わたしのためのパーティ」を自分で企画提案するところがすごい。このパーティのダンスシーンもいいですよねぇ。そして、忘れてはならない、おやすみの歌。いやぁ、ここまでの名曲の嵐っぷりは本当にすごい。
・男爵夫人
さて、男爵夫人。改めて見てみると、この映画、実は大佐はどうしようもないやつなのではないかという気が。まず心変わりが多すぎる。それが女性に対してだけではなくて、「出て行け!」と言った直後に、「またいてください」とかそんなのが全編を通して、かなり目立ちます。よくそんなで大佐までなったなぁ・・・とか思ってみたり。
男爵夫人、決して悪い人じゃないだけに、ちょっと可哀想だよね。子供にいじめられるし。
ていうのが、大人になって見たときの新たな発見でした。
・マリアと大佐のラブラブシーン
この場面、結構退屈だと思うんですよね。長いし、歌もそこまでよくないし。
だったんですが、最後のほう、ずっとシルエットになってる場面のシルエットの理由が実はちょっと面白いんですよ。この場面、どうやらNG続きだったらしくて、2人が笑って笑って仕方なかったので、最終手段として、シルエットにして顔をうつさないようにしたらしいんです。特典映像では、このときのことを振り返って、主演2人がお互いに責任をなすりつけあう場面も見られ、ちょっと面白いですよ。
・音楽祭
そんなわけでやや退屈な後半なんですが、この音楽祭の場面はやっぱり良い。何が良いかって、「ドレミの歌」がスゲー良い。このアレンジ最高。
音楽祭は第3位の人が個人的には結構好き。
・ロルフ
で、最後はなんといってもロルフですよ。彼、まだ17歳なんだもんねー。大佐の言うことは正しいけれど、それを受け止めるにはまだ若いよね。歴史に翻弄されたとても可哀想な青年だと思います。
それにしても、こういうタイプのミュージカル映画はもう登場しないでしょうね。近頃はブロードウェーの舞台をそのまま映画化するのが流行ってますが、流行の舞台で、この手の壮大な作品は少ないし。あと、ジュリー・アンドリュースみたいなスターを生むのもむずかしいんだろうなぁと。
そんなわけで、もはやレビューでもなんでもなく、単に好きな場面語りになってしまいましたが、やはり何度見ても面白いものは面白いわけです。今後もずっと見続けるんだろうなぁ。「アマデウス」の感想はもうちょっとまともに書こうっと。
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コメント
歌が上手い具合に使われてる素敵なミュージカルだよね♪
僕は"and you"が"a dieu"に変わってく歌が好き。
今度一緒に唄いましょ!
投稿: とも | 2007年10月15日 (月) 16時46分
そうそう、あの曲の名前なんだっけ? を言いたかったのでした・・・。
投稿: とも | 2007年10月15日 (月) 16時49分
>とも
階段のところで歌う歌だよねー。
いいよねー。
タイトルはそのもの
So Long, Farewell
だよー。
前半はとにかく名曲の嵐で見てて飽きないよね。
そんなわけで
a dieu!
投稿: ANDRE | 2007年10月16日 (火) 00時28分