映画「サンシャイン2057」
sunshine 2007年 イギリス |
スタイリッシュでカッコイイ作品を作るダニー・ボイル監督が挑んだSF宇宙モノということで、公開時から気になっていた作品です。キャストもなかなか豪華。
太陽エネルギーが弱まった近未来、ペイロードと呼ばれる装置を太陽に投下することで、この危機を乗越えようと人類はイカロス1号を太陽へと送った。しかし、イカロス1号は途中で消息をたち、イカロス2号がその任務を遂行するために宇宙へと送られた。
イカロス2号は船長のカネダ(真田広之)を筆頭に物理学者のキャパ(キリアン・マーフィー)、船内で植物を育てる生物学者のコラゾン(ミシェル・ヨー)ら各分野から選りすぐられた8人が乗船し、やがて、地球との交信ができなくなるゾーンへと突入した。長旅の影響もあり、肉体的、精神的に追い込まれていたクルーたちだったが、そんな折、7年前に消息を絶っていたイカロス1号の遭難信号を発見する。危険な船外任務、船内空気の減少など様々な困難にあいながら宇宙を進むイカロス2号の行方とは!?
なんか、思ってたのとちょっと感じが違いました。
はじめは、普通の宇宙SFものかなと思わせつつ、やがて、宇宙船を舞台にした迫真の人間ドラマという方向に向かうかと思いきや終盤でまさかの大逆転。ジャンルがはっきりとしないなか、一番向かって欲しくない方向に行ってしまい、ちょっと肩透かしを食らってしまった印象です。中盤は結構好きな感じだったんですけどねぇ。
あとちょっと思ったんですが、サブリミナルって映画で使っちゃダメなんじゃなかったでしったっけ?あれくらいはサブリミナルに入らないんでしょうか。
全般を通して、「太陽」の描き方が上手くて、時には温かく、また時には恐ろしくクルーたちの前に立ちはだかる大宇宙の脅威というのが感じられて、タイトルどおりに、太陽の輝きを様々な表情を切取りながら描いているのが良かったと思います。
ただ、先にも書いたように、宇宙空間をさまよう狭い宇宙船の中で次第にストレスを増幅させていくクルーたちを描くのはとても面白くて、イカロス1号が消息をたった謎も含め、「人間」路線でいくのかと期待していただけに、終盤の謎の展開についていけず、なんだか後味の悪い終わり方になってしまった印象です。酸素が足りなくなる辺りの展開は結構好きだったんですけどね。あと、ラストシーンの映像が良かっただけに、ホラー的展開になってしまったのがやっぱりなぁ・・・。
出演者は名前が豪華なだけじゃなくて、それぞれになかなか魅力のある熱演を見せてくれて、人間ドラマとしての見ごたえはかなりあったと思います。真田氏はすっかり海外が活動拠点なんですかねぇ。船長やくということで、すげーなーと思ったんですが、あまり扱いは良くなかったですね・・・。
妙にドラマチックに盛り立てないのがイギリス的でハリウッドの宇宙モノとはまたちょっと違ったテイストのある面白い作品だったと思います。
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