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2007年12月15日 (土)

映画「アイ・アム・レジェンド」

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I am legend

2007年

アメリカ

@ジャパンプレミア試写会

※この記事は12月5日にアップしたものに、新たな感想を付け加えて改めてアップしたものです。

プロモーションをばしばしかけていて、この冬の話題作の1つである「アイ・アム・レジェンド」のジャパン・プレミアに当たったので見に行って来ました。ちなみに、レッドカーペットイベントも当たりまして、生ウィル・スミスからサインまで頂いちゃいました♪舞台挨拶では生ラップも聞けてサービス精神旺盛なウィル・スミスのおかげでたっぷり楽しませていただきました。

ちなみに今回の試写会、我々は一般人でこの作品を観る世界で一番最初の観客なんだそうです。まさにプレミア☆この記事、一度アップしてたのですが、ややネタバレ的な感想を含む詳細な感想は公開後に改めてアップするということで、今回改めて詳しい感想を付け加えています。何せ、世界最速試写だったし。てことは、世界最速レビューだった!?

ストーリーは何度か映画化もされているリチャード・マシスンの「地球最後の男」が原作。

地球上に広がったウィルスで人類のほとんどが死滅。たまたま抗体を持っていた軍で研究をしていた科学者ロバート(ウィル・スミス)は愛犬と2人、誰も住まなくなったNYの町で暮らしていた。他の生存者を求めて、ラジオ電波から呼びかけをし、孤独な日々をおくるロバートだったが、彼は毎日とある敵たちと戦い、1人研究を重ねていた・・・。地球最後の男となったロバートに未来はあるのか!?という物語。

監督は、「コンスタンティン」のフランシス・ローレンス、脚本には「依頼人」などを手がけ、「ビューティフル・マインド」でアカデミー賞を受賞したアキヴァ・ゴールズマンが名を連ねています。ちなみに、今日、監督&脚本のお2人にも数十センチの距離で会っちゃいました。

で、感想ですが。うーむ、難しい。

実は僕、この原作を昔読んだことがあって、さらにそれを翻案している藤子F不二雄氏の「流血鬼」という短編漫画もかなり愛読していました。で、この原作の「オチ」は、僕の知ってるオチがスゴイ物語の中でも群を抜いて素晴らしいものだと思っているんですが、今回の映画化では・・・。

しかしね、実はラストにいたる前の部分は、原作を知っていると、非常に細かいところまで伏線が貼ってあるように見えまして、この映画化は実はかなり上手いんじゃないの!?なんて思っちゃったんですが・・・。

まぁ、うん、きっと、ラストはかなり賛否両論になるんだろうなぁとは思うけど、ウィル・スミスの1時間ほどに及ぶ1人芝居の素晴らしさ、緊張感と迫力のすごさ、最後はどうなるの?というドキドキ感、そして、ドキリとさせられる怖いシーンの数々は本当に素晴らしくて、家で見るよりかは断然映画館で見たほうが楽しめる作品ではあると思います。

はじまってすぐ気づくのは、ハリウッド映画では珍しくBGMがかなりおさえられてる点。アメリカでは無音が嫌われるらしく、ハリウッド作品はたいていの場合常になんらかの音やらBGMやらが鳴っているんですが、この作品ではそれを極力おさえて、無音のシーンがかなり多いんですね。それによって、「ただ1人残された男」の孤独感がぐっと深く演出されていたのがハリウッド作品では珍しいと思いました。

あの原作を使って、ただ1人取り残されることの寂しさをここまで前面に出してくるとは思わなかったので、そのあたりの演出の仕方のところどころぐっときてしまいましたねー。とりわけ、犬の場面はグッと泣かせるものがありました。切なすぎっす。

あと、この作品、ほとんどがウィル・スミスの1人芝居で(特に前半)、彼の芸達者っぷりをたっぷりと楽しめる作品になっていましたねー。

と、まぁ、このくらい褒めておいたところで、以下、原作関連のネタバレ&今回の映画のネタバレもやや含んだ感想。反転させてお楽しみください。長々とかなり色々書いてるので、適当にながしてやってください。

<ネタバレ開始>

まず今回の映画版、ツッコミどころが多いよね・・・。特に最後。彼も一緒に入ればいいじゃん。と思ったのは僕だけではないはず。何で?

あと、あの女性はさ、本当に神の声を聞いたんですか?いきなりそこだけが宗教っぽい展開なのがちょっと謎。患者達が1種類しかないということから、原作に出てくる女性のようなキャラは登場し得ないことは分かっているので、この女性が出てきた辺りから、オリジナル要素でどう持ってくるかのかとちょっとワクワクできるんですが・・・。うーむ。

そして何よりも言いたいのはさ、タイトルになっている「アイ・アム・レジェンド」の意味が原作とあまりにも違う!!実は今回の映画化、オリジナルのオチを知っていると、ところどころに意味ありげな上手い伏線がたくさん張られていて、恐らく製作陣もそれをかなり意識していたのではないかと思われるんですが、オチの部分を変えてしまったために、それらが全く生かされてないというなんだか不思議な映画化になってしまいました。

「シュレック」が出てきたときなんか、なんて素晴らしい伏線なんだ!と完全に脱帽したんですよ。それなのに、あのラスト・・・。

あのゾンビ風人間たちのリーダー格的な男が今回の映画ではちょいと分かりにくいんだけど、彼は決してリーダーなんじゃなくてさ、主人公が恋人を連れ去ったから怒っているんですよね。だからこそ、あの男は日に当たる危険をかえりみずに、ドアの入り口まで出てきて絶叫したわけですよ。

でもって、だからこそ自分がやられたのと同じ方法で主人公を襲ったし、最後の最後まで主人公を追い詰めたわけだよね。視点を変えてみれば、主人公は昼間に寝て夜に活動する彼らの寝込みを襲って、勝手に恋人を連れ去った上に、殺してるというとんでもない悪人なのですから。

この映画では、人間の言葉を喋れる「敵」が出てこないので、その辺の設定はなしにしても、「新人類」というキーワードは残ってると思ったんですけどね・・・。あとさ、血清の利いた女性が彼らの思いを代弁してくれるとかそういう展開をちょっと期待してみたりもしたんですが・・・。

なのでオリジナルのオチを知っている僕は、たとえば地下研究室で追い詰められたときに、あのウィルス男が壁に張られた恋人の写真に気づいて、ウォーと叫んだりして、主人公が「I am legend」を悟るという展開なのかなと勝手に思ったんですが、なにやら物語は違う方向に・・・。

この作品、世の中大多数のもののほうが「普通」になってしまうという恐怖を非常に上手く描いているのが、原作の素晴らしさなだけに、今回の謎のラストはちょっといただけなかったなぁと。今回のようなラストにしちゃうと、上述したような流れも何もかもなかったことになって、単に主人公が怪物と闘いましたよっていう映画になってしまうよね・・・。

これと同じ原作で改変されたオチという点では藤子F氏が「流血鬼」で描いたラストは非常に秀逸だったと思うので、今回もそっちの方向で終わっても良かったかもなぁなんて思ったんですがね。

<ネタバレ終わり>

まぁ、でも、今回はなんと言っても生ウィル・スミスに会えたというだけで大満足ですよ!うん、本当に好かった。4時間以上寒空の下並んで待った甲斐がありました。サインは大切に保管します。Thank you, Will!

<追記> 2008年5月

DVDが発売され、それに別エンディングが収録されているということなんですが、どうやらその別バージョン、僕が上記で書いた内容とかなり被るみたいですねぇ。公開版もそうすればよかったのに・・・。

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