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2008年1月

2008年1月29日 (火)

映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」

スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
 <画像はサントラから>

Sweeney Todd
the demon barber of Fleet Street

2007年

イギリス、アメリカ

ミュージカルファンとしては見逃せない作品です。ソンドハイム氏の傑作ミュージカルの映画化。しかもしかも、バートン×ジョニデ!映画化の話が出たときからワクワクしていた1本ということで、さっそく劇場へ!

オリジナルのミュージカル版に関してはDVD鑑賞ですが、こちらをどうぞ(レビュー

舞台は19世紀ロンドン。15年前、判事のターピンが愛する妻ルーシーに目をつけ、無実の罪をきせられた理髪師ベンジャミン・バーカーはターピンへの復讐を果すため、スウィーニー・トッドと名を改めて、ロンドンの地へと帰って来た。

かつて店を開いていた場所へ戻ってきたトッドは、店のある建物の1階で「ロンドンで1番まずいパイ」を作って売っているラベット夫人から、ルーシーが受けた酷い仕打ちと、当時生まれて間もなかった娘のジョアンナが現在はタービンの家で育てられている事実を知り、ますます復讐の炎を燃え上がらせる。

一方、トッドとともにロンドンに上陸した船乗りのアンソニーは街を歩いているときにタービン判事の家の窓辺にたたずむ姿を目にし、ジョアンナに一目惚れする。果てさて、トッド氏は無事復讐を果すことができるのか、そして、ジョアンナとアンソニーの恋の行方は・・・。という物語。

なんかもっとアレンジされてるのかと思ったら、かなりオリジナルのミュージカルに忠実だったのでちょっとビックリ。ミュージカルとしては異色なホラーな展開も見事に映像化してくれましたね。予告だと、ミュージカル色すら薄いし、実際カットされてる歌もたくさんあったけれど、映画自体はかなりしっかりとミュージカル映画でしたね。

陰も陽も併せて19世紀ロンドンが好きな自分としては、この上ない題材でして、フリート街の暗い感じもバートンカラーとよく合っていて、結構好きな演出でした。

ただし、かなーり、B級テイストあふれるホラー的映像のオンパレードなので、グロいのが苦手な人にはちょっと辛い映画かも。ただ、このB級っぽさは、ちょっとはまってしまうと、「あー、バートンさんが楽しんでる!」と感じられて、目をそむけつつもちょっと楽しくなっちゃったり・・・。イスがバタンてなるの、きっと楽しくて仕方なかったんだろうなってくらいに繰り返してたりとかね。

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2008年1月28日 (月)

「神戸在住」 木村紺

神戸在住 10 (10) (アフタヌーンKC)

神戸在住 全10巻

木村紺

講談社 

最近はあまりコミックのレビューを書かないのですが、この作品に関しては最終巻が出たら必ずしっかりとした感想を書こうと決めていました。僕が人生で読んできた漫画の中でも3本の指に入るくらいに好きな作品で、何度も読み返しているし、恐らく、この先も何度でも読み返すのだろうと思います。

主人公、辰木桂は神戸の大学の美術科に通う女子大生。高校卒業まで東京で生まれ育って、大学進学と同時に家族そろって神戸に引っ越してきたという設定です。1巻では2年生で、最終巻の10巻では彼女の大学の卒業式までが描かれていきます。

この作品が描くのは、主人公のほんのささいな日常で、その中に、家族や、ご近所さん、高校時代の友人たち、サークルの友人たち、他学科の友人たち、ゼミの仲間たち、そして、主人公が敬愛して止まない芸術家の男性と過ごしたエピソードが綴られていく作品なんだけど、中には胸をググッとえぐられるようなエピソードもあるものの、何故これが面白いのか自分でも分からないくらいに平凡な日常を描いただけのエピソードも非常に面白いという不思議な魅力のある作品でした。

「人と人とのつながり」を非常に丁寧に、ときに厳しく、ときに優しく、一切の妥協をせずに正面から向き合って描いた傑作だと思います。

枠線を含め、全編、フリーハンドの手描きで、スクリーントーンなども一切使われていないシンプルな絵柄と、コマとコマとの間にナレーションのような主人公のモノローグが挿入されるという独特のスタイルも、作風とぴったり合っていたと思います。あと、この作風のせいか、1冊読むのにすごい時間がかかるんですよね。でも、じっくりゆっくりと作品世界にひたれるのがまたこの作品の魅力かなと。

以下、各巻のひとこと感想。

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2008年1月24日 (木)

映画「レミーのおいしいレストラン」

レミーのおいしいレストラン

ratatouille

2007年

アメリカ

先日アカデミー賞の候補作が発表になりましたが、長編アニメーション部門のみならず、脚本賞をはじめとして全4部門でノミネートされたディズニー×ピクサーの長編アニメです。当初は、この作品からディズニーとの契約が切れるということで、割と最近まで別の配給会社になるんじゃないかと冷や冷やさせられましたが、無事(?)、ディズニー作品として公開されましたね。

風邪をひいてしまい高熱が続いた中、病床で見た1本ですが、丁度良い具合に癒されました。

主人公はネズミのレミー。フランスの田舎にある小さな家で群の仲間たちと暮らしていたレミーは他のネズミたちとは違い、抜群の味覚を持っていた。彼はテレビの料理番組に出演していた仏料理界の巨匠グストーを尊敬し、彼の書いた「誰でも名シェフ」という料理本を愛読していた。

ある日、レミーたちネズミの群は家の女主人に見つかってしまい、退去を余儀なくされ、川辺に用意した小船でそれまで暮らした土地を後にする。その途中、群とはぐれてしまったレミーは気づくとパリに、そして、目の前には憧れのグストーのレストランがあった。

評論家から酷評を受け、失意のままグストー氏が息をひきとり、レストランは現在、冷凍食品で事業の拡大を目論む料理長のスキナーにしきられていた。そこに見習いとしてやってきた青年リングイニ。何をやらせてもまるでダメなリングイニだったが、やがて、レミーと出会い、2人が作る料理が奇跡を起こすという物語。

うん、なかなか楽しめました。が、手放しで面白いとも言えないかなぁ。

これ、ピクサー作品の中では僕が一番苦手な「インクレディブル」を作ったブラッド・バードの作品なんですよねぇ。彼、1回限りのゲストクリエーターだと思ってたのに・・・。でも、「インクレディブル」よりかはずっと好きですね。

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2008年1月17日 (木)

「土の中の子供」中村文則

土の中の子供 (新潮文庫 な 56-2)

土の中の子供

中村文則

新潮文庫 2007.12. 

昨日、芥川賞が発表になりましたが、これは2005年の芥川賞受賞作。中村作品を読むは、「銃」(レビューはこちら)に続いて2作目になります。

表題作と「蜘蛛の声」の2作品を収録。

「土の中の子供」は、幼い頃に虐待を受けその後施設で育った青年が主人公。タクシードライバーをしている彼は自ら数々の危険な状況を引き起こしては、その暴力に、恐怖に身をゆだねてしまう。そんな青年を描く中編。

「銃」と同様に、どんよりと重い作品でした。これが中村氏の作風なんだろうけど、軽い気持ちで読もうとすると読後感の重さにノックアウトされてしまうので、ある程度構えてから読んだ方が良いと思います。

虐待のトラウマを抱える青年が、恐怖心とか、暴力とかといかに向き合って生きてくのかということが描かれる作品で、重くて仕方ない作品ではあるんだけれど、読ませる力があって、最後まで一気に読んでしまいました。それでも人間は生きていくんだなぁというのを感じる作品でした。でもなんだか哀しいよね。

ただ、「銃」のときと同様に、中村氏はちょっと饒舌な気がします。親切すぎるというか。それまでの流れと、短い一文だけで十分に表現されていることを、ちゃんと書いてしまうんですよね。個人的にはもうちょっと寡黙なほうが好きかなぁと。

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2008年1月16日 (水)

「燃えるスカートの少女」 エイミー・ベンダー

燃えるスカートの少女 (角川文庫 ヘ 14-1)

燃えるスカートの少女
(the girl in the flammable skirt

エイミー・ベンダー 
Aimee Bender

角川文庫 2007.12.

書店で目にして、解説を堀江敏幸氏が書いていたので興味を持って購入した1冊。アメリカの女流作家さんの第1短編集とのことです。全部で16話が収録されているんですが、独特の世界観のある作家さんで、「夢か現か」という表現が非常に良く合う。

幻想的な雰囲気の作品が多いんですが、全体を包み込む「柔らかさ」のようなものがあって、この手の作品は男性作家には書けないだろうなぁと思います。

他の作家でいえば、川上弘美さんが一番近い雰囲気でしょうか。川上作品の大ファンなので、アメリカ文学でこのような作品が出てきたことが素直に嬉しかったです。

以下気に入った作品を軽くコメントをつけて紹介。

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映画「虹の女神 Rainbow Song」

虹の女神 Rainbow Song

虹の女神 Rainboe Song

2006年

日本

ちょっと前にテレビで放送されたのを録画したのを観ました。なんとなく観たんですが、思ったよりもずっと面白かったです。

智也(市原隼人)は大学時代、片思いの彼女のバイト先にて、そのバイト仲間の佐藤あおい(上野樹里)と出会い、あおいに彼女との仲を取持って欲しいとお願いする。結局、その恋は成就しないのだが、智也はあおいに誘われて、彼女が所属する大学の映画サークルの自主制作映画に出演することになる。あおいは、恋多き智也の相談相手になりやがて映画が完成。そして、2人は社会人になるが・・・。恋人以上親友未満の2人を描く物語。

映画の冒頭で、葬儀の場面があり、そこから過去を回想する形式になっていて、最近よくありがちな所謂「純愛もの」なのかなぁと思わせつつ、特にそういうわけでもなく、感動的に盛り上げたりすることなく、淡々とした作品でした。結構好き。

特に主演の上野樹里が非常に良い。彼女は以前から好きな女優さんだけど、コメディエンヌという印象が非常に強くて、コメディ作品でのキラリと光る個性がとても好きでした。「スウィングガールズ」(レビュー)も「サマータイムマシーン・ブルース」(レビュー)も「亀は意外と速く泳ぐ」(レビュー)もみんな好きな映画です。しかし、今回は、ちょっと気の強い、だけれど、上手く思いを伝えられない不器用な女性を素晴らしいまでの自然さで熱演。とても「のだめ」と同一人物だとは思えません。

最近の日本映画によくある、やたらと自然さを強調した作品ではあるんですが、主演2人の嫌味のない不器用さがとても心地よくて、ハッピーエンドではないんだけど、とても爽やかな1本でした。

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2008年1月15日 (火)

「新アラビア夜話」スティーブンスン

新アラビア夜話 (光文社古典新訳文庫 Aス 2-1)

新アラビア夜話
(new arabian nights

ロバート・ルイス・スティーブンスン 
Robert Louis Stevenson

光文社古典新訳文庫 2007.9.

「宝島」や「ジキルとハイド」でおなじみのスティーブンスンの作品です。彼の作品を読むのは中学のときに「ジキルとハイド」を読んで以来だと思います。アラビアンナイトを意識した作品ということで、これまた中学くらいのときにアラビアンナイト好きだったので、古典新訳文庫にこの作品が入ったときからどのような作品なのかとワクワクしていました。

ボヘミアの王子フロリゼルが遭遇する冒険を描いた7つの短編が収録されているのですが、正確には、「自殺クラブ」(全3話)と「ラージャのダイアモンド」(全4話)の2つの連作短編が収録されています。

7つの「短編」というにはちょっとした理由があって、各話で毎回主人公が変わるというちょっと面白い構成になっているんですね。つまりの1つの事件をそれに関わることになる複数の主人公たちに視点を置いて描くというわけです。

ちょっとシャーロックホームズ的な空気が感じられるように思ったのは19世紀ロンドンが舞台になっているかでしょうかね。どちらの話も、主人公を変えていくという手法も手伝って先へ先へと読ませるんですが、なんかちょっと物足りないというか、もう少しパンチがほしいというか・・・。つまらなくはないんだけど、ものすごく面白いわけでもないという印象です。

各話の最後にちょっとつく語り手の口上のような数行のかもし出す雰囲気は結構好きなんですけどね。

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2008年1月12日 (土)

映画「プレステージ」

プレステージ コレクターズ・エディション

the prestige

2006年

アメリカ

数年前に原作本が発売になったときに面白そうだなぁと思い、いつか読もうと思っているうちに映画化。ちなみに原作の「奇術師」(クリストファー・プリースト著)は世界幻想文学大賞を受賞してます(←これ、結構ポイント)。

舞台は19世紀ロンドン。「偉大なるダントン」ことアンジャー(ヒュー・ジャックマン)と「教授」ことボーデン(クリスチャン・ベール)の2人のマジシャンがライバルとして競いあい、大衆の人気をさらっていた。ある日、アンジャーがマジックの途中に溺死し、その犯人としてボーデンが逮捕される。そんな折、ボーデンのもとに面会に訪れた男が、1冊の日記を彼に手渡す。そこにはアンジャーの隠された過去が記されていた・・・。

若き日、良い友人として共にステージに立っていたアンジャーとボーデン。ところがある日、ボーデンのミスが引き起こした事故をきっかけに、2人は決別。アンジャーは新しいアシスタントのオリヴィア(スカーレット・ヨハンソン)とトリックメーカーのカッター(マイケル・ケイン)と共に、ボーデンを打ち負かすための新トリックの開発に全力を注ぐようになる。という物語。

アンジャーとボーデンそれぞれの日記から回想するという形式で、アンジャーの死の謎に迫っていくミステリのスタイルなのですが、まぁ、「世界幻想文学大賞」受賞作ですからね。それを知らずにミステリだと思って見た人は、どうも腑に落ちない気分になってしまいそうな展開かな・・・と。

原作は読んでないんですが、映画はミステリの謎解きを楽しむという作り方をしているけれど、2人の運命の皮肉さを楽しむ(?)作品だと思ったほうが楽しめるんじゃないかなと思いました。

さて、エンドクレジットがはじまって、適当に早送りしようとしたのに、主題歌が流れた瞬間、その手が止まってしまいました。トム・ヨークじゃん!!知らなかったよー。アルバムの中でも好きな曲だっただけにこれは嬉しい。

以下、適当にもうちょっと内容に関して。

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2008年1月 9日 (水)

「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」本谷有希子

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫 も 48-1)

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

本谷有希子

講談社文庫 2007.5. 

2008年の読書第1弾。今年はちょっと気になってたけど、これまで読んでいなかった作家に挑戦しようというのを目標に、幅広く読んでみようかと思っていて、その第1弾です。作者の本谷氏が劇団で上演した作品を自ら小説化した作品で、ちょっと前に映画も公開されてました。

舞台は山に囲まれた田舎町。見通しの良い田舎の道路で、夫婦が交通事故に遇い、結婚したばかりの長男の宍道と待子夫婦、高校生の次女の清深が実家に取り残され、そこに、両親の訃報を聞いて3年ぶりに長女の澄伽が東京から戻ってくる。

残された4人には4者4様の隠された過去があり、物語はその秘密をあかしながら、さらなる絶望に突き落とされる兄妹を描いていく。

なんか、とっても重い話でした・・・。1つ1つのエピソードがいちいち重い上に、救いがないというかなんというか。ここまで重いエピソードが並ぶと、これはブラックユーモアな話なのかと思ってしまいます。実際そうなのかもしれないけど、少なくとも、活字というメディアでは、笑えなかったです。舞台や映画だとまた違うのかもね。

こういうタイトルがキャッチーな作品って、タイトル負けすることが多いんですが、そんなこともなく、割と読みごたえのある作品だったとは思います。

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2008年1月 8日 (火)

映画「リトル・ミス・サンシャシン」

リトル・ミス・サンシャイン

little miss sunshine

2006年

アメリカ

昨年のアカデミー賞以来ずっと見たかった作品で、一度借りてきたんですが、見る機会を逸して返却してしまったために、すぐに再び借りるのもなんだなと思い、見るのが遅くなってしまいました。期待以上とは言わないまでも、なかなか面白い作品でしたよ。

アリゾナに暮らすフーヴァー家は揃いも揃った曲者ぞろい。

父親:自己啓発セミナーで9段階の成功術を説く負け犬嫌いの勝気な男
母:バラバラな家族をまとめようと必死で、いつも怒鳴ってる
祖父:エロトーク炸裂のヘロイン中毒
兄:ニーチェに傾倒しひたすら沈黙を続けるパイロット志望の引きこもり
叔父:自殺未遂の末、妹一家にひきとられたプライドの高い学者(ゲイ)
主人公オリーヴ:ミスコン優勝を夢見るダンスが大好きな8歳の少女

オリーヴがカリフォルニアで開かれる「リトル・ミス・サンシャイン」コンテストに出場できることになったのだが、自殺未遂の叔父や引きこもりの兄を置いていくことはできないと、家族全員で会場に向かうことに。経済的に切迫しているフーヴァー家は全員分の飛行機代を出すことはできず、オンボロの黄色いバスに乗り込んで一家でカリフォルニアに向けて旅立つのだが・・・。という物語。

もっともっとオリーヴ主体の物語だと思ってたんですけど、見事なまでに「家族」のお話でした。

面白かったかとか、好きかとかはおいておいて、脚本がとても上手な作品で、1つ1つのエピソードにちゃんと意味があって、隠すところはうまいこと隠し、伏線もちゃんと張ってある。あとね、なんといっても、おんぼろバスが非常に良い。このバスを登場させただけで、この映画は素晴らしいと思います。

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2008年1月 4日 (金)

映画「フランシスコの2人の息子」

フランシスコの2人の息子

2 filhos de francisco

2005年

ブラジル

ブラジル映画といえば「セントラル・ステーション」というとんでもない傑作がありますが、これは、ブラジルでの興行収入記録を塗り替えたという作品で、劇場公開時から見たかった1本です。

ブラジル中部ゴイアス州の田舎町で義父の土地を借りて農業をするフランシスコは妻エレーナとの間に7人の子供をもうけ、貧しいながらも幸せな家庭を築いていた。あるとき、フランシスコは音楽の好きな長男ミロズマルにハーモニカを与え、それを片時も離さない姿を見て、自分の財産を売り払い、長男にアコーディオンを、次男エミヴァルにはギターを買い与えた。

しかし、楽器を購入したために一家の財政状況はいよいよ困窮を極め、地代が払えなくなった家族は州都ゴイアニアの貧民街へと引っ越していく。そんな折、家族を助けようと、ミロズマルとエミヴァルは楽器を片手にバスターミナルへ向かい、2人で歌い始めるのだが・・・。

いやはや、とーっても良い映画でした。特に前半。

この映画、実話で、アルバム売り上げ累計2000万枚以上という、ブラジルの大人気兄弟デュオの生い立ちを描いた作品。興行収入1位というのは恐らく映画の良し悪しよりかは、彼らの人気を反映したものなのではないかと思います。

で、前半が子供時代を描いて、後半は青年時代が描かれるんですが、子供時代の部分がとても良くて、その部分だけで1本の映画にすれば良いのになぁと思ってしまうくらいによかったです。

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2008年1月 1日 (火)

映画「復活」

復活 

resurrezione

2001年

伊・仏・独

2008年1本目の映画はトルストイ原作の「復活」を映画化した作品。偶然にも作品のラストが新年を迎える場面で、決して明るい作品ではないものの、時期的には丁度良かったかなと。

主人公ネフリュードフは学生時代、叔母の家を訪れた際に、叔母が孤児院から引き取り、教育を受けさせていた少女カチューシャと出会う。数年後、学生を終え、軍に入隊したネフリュードフが叔母宅を訪問した際、彼はカチューシャに言い寄り、一夜を共に過ごす。しかし、孤児院育ちのカチューシャとの身分の異なる2人の恋は許されるはずもなく、翌朝、彼は旅立つ際にカチューシャにお金を握らせ去っていった。

それから数年が過ぎ、ネフリュードフは陪審員として、とある裁判に立ち会っていた。そして、彼は、そこで起訴されている殺人容疑の娼婦がカチューシャであることに気づくのだが・・・。という物語。

かつて自分が捨て去り、転落させてしまった1人の女性を救うために、全てを投げ打って奔走する主人公が描かれる作品で、主人公の贖罪がテーマになっています。

3時間は正直長いんですが、意外にも長さを感じずに見ることができて、まさに、文芸映画といった感じの見ごたえがありました。

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謹賀新年

あけましておめでとうございます。

皆さま今年もよろしくお願いします。
今年は忙しい1年になりそうですが、
暇を見てまた良い作品にたくさん巡りあえればなと思っています。

どうぞ今年もよろしくお願いします。

* * *

2007年をふりかえっての「いろいろ大賞2007」もアップしたので是非ご覧下さい。

2007年いろいろ大賞

<追記>

新年早々、アクセス数が増加していたのですが、調べてみたところ、@nifty様から、「いろいろ大賞」の記事を新年最初の「旬の話題ブログ」として取り上げていただきました。素敵なお年玉をどうもありがとうございます。

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