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2008年2月 1日 (金)

映画「微笑みに出逢う街角」

微笑みに出逢う街角 デラックス版

between strangers

2002年

カナダ、イタリア、アメリカ

名女優、ソフィア・ローレンが100本目の出演作に選んだという1本です。以前からちょっと気になっていたのを見てみました。

オリビア(ソフィア・ローレン)は車椅子の夫と暮らし、スーパーでパートの仕事をしているが、何か充たされない思いを抱えながら暮らしている初老の女性。彼女は夫には内緒で絵を描きつづけ、いつの日かフィレンツェを訪れることを夢みていた。

ナタリア(ミラ・ソルヴィーノ)は戦場フォトグラファーとして、アンゴラの戦場で撮影を行い、その写真が雑誌の表紙を飾り、写真家の先輩である父親も大満足していた。しかし、戦場での経験が大きなトラウマとして彼女にのしかかっていた。

キャサリン(デボラ・カーラ・アンガー)は演奏ツアーを終えたあとも、夫と娘の待つ家へと帰れる気になれずにいるチェロ奏者。長い間服役していた父親が出所することになり、彼女は過去のいまわしい事件を引き起こした父親へ復讐する機会をうかがいながら、そっとその後をつけていた。

カナダのトロントを舞台に、人生の岐路に立たされた3人の女性の物語が平行して描かれる作品。

うーん、悪くはないんだけど、主役3人が最後までずーっと笑顔を見せないという作品で、割と崖っぷちのところで葛藤している姿が描かれるので、ちょっと重たい話でした。

あと、3人ともかなりの熱演なだけに、ぐっと引き込まれるんだけど、各エピソードがコマ切れにつながっているので、どうせならオムニバスにしちゃっても良かったのではないかと思わせちゃったのがちょっと残念。その辺り、「めぐりあう時間たち」なんかは非常に上手いよね。

ただ、出てくる家のインテリアがどれも良いのがとても印象的で、ちょっとカナダで暮らしてみるのも良いかななんて思ってしまいました。

ソフィア・ローレンはさすがの存在感で、かなりの御歳を召しているのだとは思うのだけど、スタイルも良いし、とても綺麗でしたね。彼女の存在感のせいか、3つのエピソードの中でも彼女の話が一番印象的でした。

3者3様に自分の過去のトラウマと正面から向き合ったときに、今やるべきことを見出せるのだという話なんですが、もうちょっと、最後に幸福感が感じられると良かったかなぁと思います。

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