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2008年3月 1日 (土)

映画「Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!」

Mr.Bean's Holiday

2007年

イギリス

公式サイト

「Mrビーン」は中学~高校の頃、テレビ放映されていたのを録画して、何度も繰り返し見たシリーズ。10年前の映画版も、クラスメイト10人近くでワイワイと観に行った思い出があります。そして、昨年、まさかの映画2作目が製作されました♪これは観るしかないでしょ。

ある日、ビーンは抽選でカンヌ旅行と副賞のビデオカメラが大当たりしてしまう。綺麗なビーチに行くのを楽しみに、ロンドンからフランスへとやってきたビーンは、ビデオカメラ片手に色々撮影しつつ、なんとか駅まで到着。駅にてちょっとしたハプニングを起こし、ビーンはロシア人の少年ステパンと出会い、自分のせいで父親とはぐれてしまった彼とともに、カンヌを目指してドタバタ道中を繰りひろげることになるが・・・。という物語。

まず、観終わった後の第一の感想。テディが出てこなかった・・・。

「Mr.ビーン」という作品としては、前作のほうが、TV版の延長的なドタバタ路線映画でしたが、映画として単独で見た場合、今作のほうが圧倒的に完成度が高かったように思います。前作はアメリカ舞台で作品全体もちょっとそんな感じだったけど、今回はフランス舞台でちゃんとヨーロッパな香り漂うコメディ映画だったしね。

ビーンのサイレントコメディが炸裂する中、ステパン少年やビーンが出会うフランス娘サビーヌ、ウィリアム・デフォー演じるナルシスト映画監督など魅力的なキャラクターが登場し、かなり楽しめました。そして何よりも良かったのは、この映画が映し出すフランスの風景の美しさ!これは本当に素晴らしかったです。こんなに気持ちの良い風景が観られる映画はそうそうありませんよ。しかもカンヌでの映画祭の場面は実際の映画祭で撮影しているんだそうで。

あと今回の映画、なんといってもステパン少年とサビーヌ嬢の笑顔が素晴らしい。観ているこちら側までパーっと明るい気分になれます。ステパン君を演じる少年がまた、ロー・ワン・アトキンソンに一歩も引けを取らない熱演なんだよね。

いや~、気軽にビーンで楽しもうと思ったのにさ、風景もキャラクターも素晴らしくて、普通にロードムービーとしての完成度が高い作品でしたよ。

「ビーン」シリーズはTV版から主演のローワン・アトキンソンと共同で製作にあたっているのが、「ノッティングヒル」とか「ブリジット・ジョーンズ」、「ラブ・アクチュアリー」なんかのヒット作の監督や脚本をしているリチャード・カーティスで、今回も製作総指揮を担当しているんですが、相変わらず良い仕事をしているなという印象です。

ビーンのギャグは前回の映画版がTV版の焼き直しが多かったのに対して、新ネタ揃いだったし、前作とは違って英語圏ではない国を舞台にしたことで、サイレントなビーンを楽しめるようになっていたしで、ギャグの面白さで言えば、ちょっとパンチが足りないような気もしたけれど、結構笑わせていただきました。VIPカードがかなり好き。でも「ビーン」としては、もうちょっと笑わせてもらいたかったかなぁって気もします。その点でいうと、この映画は、映画としてあまり綺麗に作りすぎていて、「ビーン」である必然性がちょっと薄まってるようにも感じられます。

それでも、割と深いギャグもちらほらあって印象的でした。

ビーンが喋れるフランス語が「ウィ」と「ノン」と「グラシアス」(←西語だけど仏語だと勘違い)だけってのも上手く使ってて、さらにそこにロシア人少年まで絡めてきて、英、仏、露3ヶ国語が入り混じるの面白かったですね~。てか、この辺、字幕で言葉の違いとかが区別されてなくて、ちょっと不親切な字幕だったかなぁと。あと、日本人が「yes」を連発するかのように、とりあえず「ウィ」連発のビーンとかね。

クライマックスの場面でも、「言葉」をうまく使っていて、「言葉とコミニュケーション」が1つの大きなテーマになってたように思います。ところどころブラックなジョークも挟みつつ、分かりやすいギャグだけはなくて、ちらほらと見え隠れする深みのあるテーマの扱いもよかったなぁと。

あと、邦題に「大迷惑」がついてるように、各地で迷惑をかけるビーンなんだけど、ビーンが他人に迷惑をかけて得をすると、ちゃんと、後でそれが不利益を被るようになっているんですよね。そういうところも上手い。一部、不快になるのギリギリでしたが・・・。

ラストはカーテンコールのように、出演者みんなが海岸でシャンソンを歌うという、これまたちょっと異色のシーンで終了するんけど、これも見ていて気持ちが良かったですね。

手持ちカメラでビーンが撮影する映像も何気に良かったよね。ビーンは撮影の才能があるに違いない。

「ぼくの伯父さんの休暇」、というジャック・タチ作品を彷彿とさせるオリジナルタイトルのように、古きよきヨーロッパコメディを踏襲しつつ、ほんわかと楽しませてくれる作品でした。

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