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2008年4月18日 (金)

映画「明日、君がいない」

明日、君がいない

2:37

2006年

オーストラリア

見たのはちょっと前なんですが、色々と立て込んでたので、レビュー書くのが遅くなってしまいました。劇場公開時から気になっていた1本です。何かと話題の作品だったので、かなり期待して観てみました。なんか訛った英語で聞きづらいと思ったらオーストラリア映画でしたね。

物語は、ある高校で、午後2:37に鍵のかけられた部屋の中から血が流れ出ている場面から始まる。その後、時間を巻き戻し、その日の朝から、事件の起こるまでを、6人の生徒に焦点をあて、ドキュメンタリー風に彼らのインタビューを交えながら、その時間に何が起こったのかを描き出すという作品。

基本的な手法は「エレファント」と似ていて、時間を前後させながら、何人かの生徒たちの日常を切り取っていく形なんですが、この作品は「エレファント」よりもずっと、ドラマ性がある作品という印象です。

まず、生徒達が、「どこにでもいる普通の高校生達」ではあるんですが、抱えている悩みがいちいち重い。逆に、6人の誰が事件を起こしてもおかしくないと思わせるくらいに、問題を抱えた生徒たちばかりに焦点をあてているので、必然的に、誰が事件を起こすのかという「謎解き」的要素をもって作品鑑賞することになります。

この作品の上手いところは、そうやって観るように我々観客の心理を見事に操作したところだと思います。ラスト、事実が明かされるんですが、それと同時に、色々なことを考えさせられる作品でした。

どんな悩みを抱えていても、たとえ共有相手との仲が険悪であろうと、それを共有できる人がいるのといないのとでは大違いなわけで、そう思って、冒頭から見返してみると、本当に本当に胸がしめつけられるような気持ちになってしまう作品でした。

あと、「事件」の場面は、痛かったですね。必要以上に長かったのは監督のメッセージがこめられているのだとは思うんですが、ちょっときつかったです。

インタビュー形式はちょっとずるいなぁとも思ったんですが、観る価値のある作品だったと思います。ただ、これを観ると、「エレファント」の素晴らしさが逆に引き立つなぁというような印象も残りました。多くを語らず、ただひたすら美しい映像を見せるだけで、とんでもないほどの余韻と思考を与えてくれる作品でしたからね。

余談ですが、この映画、傑作漫画「神戸在住」(木村紺 講談社)の第10巻に出てくるエピソードを思い出させますね。泣ける。

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