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2008年5月20日 (火)

「ぼくは王さま」 寺村輝夫

寺村輝夫のぼくは王さまはじめの全1冊 (寺村輝夫全童話)    寺村輝夫のぼくは王さま つづきの全1冊 (寺村輝夫全童話)

寺村輝夫氏による「ぼくは王さま」シリーズは小学校の低学年の頃に大好きだったシリーズで、図書室や教室に置いてあった本もいつも読んでたし、家で買ってもらった本もボロボロになるまで何度も読み返していました。

数年前、とある大型書店にて、ふと目に飛び込んできたのが「寺村全童話」と書かれた全集。全2冊に寺村氏の書いた王さまシリーズが全て収録されているというものなんですが、2冊買うと1万円以上するため、とても貧乏学生に衝動買いできる額ではありません。

それからしばらくして、「買おう!」と決めていざ書店へ行ってみると、なんと既に手に入らない状態になっていました。都内の書店という書店を巡ったのですが、どこにもないし、出版社にも在庫がないとのこと。

非常にがっかりしてたんですが、最近、ネット上で奇跡的に新品が入手可能な書店を発見。ちなみに、発見したのはアフィリエイトしているAさんではなくて、たまに記事をトラバしているBさん。でもって、自分が購入した1冊が最後だったらしくBさんでも現在は入手できない様子。

そんなわけで、5年越しくらいでようやく手に入れた2冊です。

まぁ、やっぱりというかなんというか、子供時代の思い出として多少美化されていた感は否めないのですが、それでもやっぱり面白いシリーズだなぁと思います。

子供の頃一番好きだったのは「まほうつかいのチョモチョモ」という長編なんですけど、これは今読んでもやっぱり面白いです。他にはサーカスとか探偵とかロボットのが好きです。

このシリーズ、絶妙なのはやはり、「王さま」が権威ある存在にもかかわらず、小学生レベルの行動を繰りひろげるところの絶妙のバランスだと思います。子供からしてみれば非常に親しみやすいし、自分が王さまになったらやってみたいことを体現してくれるようなキャラクターなのが良いです。

あとは適度に組み入れられたファンタジー要素も良いスパイスになってますね。

ただ、今になって読むと、思ったよりも説教臭い話が多いんだなという印象も。

この全集、ちょいと残念なのは挿絵がないこと。あの挿絵も結構好きだったんですよねぇ。

ちなみに、この作品で好きなのはなんと言ってもラッパの音。この部分、声に出して読むとなんだかワクワクしちゃうのは今も昔も変わりません。

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コメント

初めまして。Bさんで恐らく貴方の直前に購入した者です。
現在進行形で貧乏学生ですが、あまりの懐かしさに衝動買いしてしまいました。
確かに挿絵がないのは残念でしたが、10年も前に出たものが巧いこと誰にも買われず
自分の手元に来たということに感動してしまいました。
長田弘氏が「大人になってからこそ読むべき子供向けの本が
たくさんあるのではないか」と言っていましたが、何となく分かったような気がしました。

投稿: てれれって | 2008年10月15日 (水) 07時56分

>てれれってさん

はじめまして。
コメントどうもありがとうございます。

自分も、実はまだ貧乏学生の身なのですが、
どうしても手に入れたいと思い、都内をかなり調べたんですが、
店頭ではどこも見つからず、最後にたどり着いたのがネットでした。
Bさんで入手することができて、お互い、とてもラッキーでしたね。
この本、アマゾンだとかなりの値がついていてビックリです。

昔好きだった本を改めて読んでみると、
子供の頃読んでいたときとはまた違った良さがあって
(もちろん、素直に楽しめなくなっている部分もあるのですが)、
その長田氏の言葉は確かに的を射ているように思います。

投稿: ANDRE | 2008年10月16日 (木) 00時38分

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