TV『2クール』 「つくし図書館」
2クール 第7回 お芝居「つくし図書館」
監督・脚本 萩上直子
出演 小林聡美 もたいまさこ 光石研 吉岡秀隆
公式サイト (過去の放送を全て配信してくれてます。)
4月からひっそりと始まった番組ですが、毎回とても楽しみにしています。
小林聡美ともたいまさこの2人が毎回様々なことにチャレンジするという内容で、子守をしたり、店番をしたり。そして、たまに「かもめ食堂」&「めがね」ネタも登場するので見逃せないのです。
加瀬亮、光石研、市川実日子の3人をゲストに迎えて「めがね」の同窓会をしていたり(この回、かなり面白かった!)、「かもめ」&「めがね」のとても美味しそうな料理の数々を作っていたフードコーディネーターさんと一緒に「めがね」で振り付けをしていた舞踏団の人たちにお弁当を作ってあげたり。
出演者たちがみんな本当に自然体で、「かもめ」や「めがね」のゆったりまったりとした空気そのままの番組なのでとても気に入ってるのですが、先週の土曜の回はちょっと注目度の高い回でした。
「お芝居」がテーマで、「かもめ」&「めがね」の監督の萩上直子さんによるオリジナルドラマ「つくし図書館」。ゲストは光石研&吉岡秀隆。こんな番組をたいしてピーアールもせずに深夜にひっそりと放送しているのがなんともいえないですねぇ。
そんなわけで、映画レビューつながりで「つくし図書館」の感想を。
1日の来館者よりも司書の数のほうが多い小さな図書館「つくし図書館」を舞台に、4人の司書たちが、最近来なくなってしまった「横山さん」のことを懐かしむ。
「めがね」や「かもめ食堂」に比べて、台詞が多いなという印象でしたが、全体に流れるあたたかさや、語り口の優しさはそのままでした。あと、なんともいえない「間」の心地よさも相変わらず。
終盤、小林聡美演じる鈴木さんが「○○じゃなくて××でしょ」と言う場面、かなり笑ってしまいました。ちょっとしんみりするようなテーマなのに、くすりとさせるあたたかなユーモアにあふれていて、とても面白かったです。
「差別だ」という台詞もあったのですが、ふと立ち止まって考えてしまうような場面もあって、30分という中にたくさんのことを盛り込みつつ、終始おだやかで静かで、やっぱり「かもめ」、「めがね」系列の作品は良いなぁとしみじみ感じてしまいました。
上記公式サイトの「MOVIE」のところから過去放送が全て無料配信されているので、ご覧になれない地域にお住まいの方はそちらから見られることをオススメします。日テレさん、なかなか気前が良いですねぇ。
観ていてふと思ったんですが、全体の雰囲気が吉田篤弘著の「つむじ風食堂の夜」とちょっと似てるなぁと。クラフト・エヴィング商會の持っているあたたかさや優しさ、それでもって皮肉めいたところのある感じと萩上監督&小林・もたいトリオの作品はどこか近いものがあるように思います。
参考過去レビュー
映画「かもめ食堂」
映画「めがね」
上述の小説 「つむじ風食堂の夜」
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