映画「ダーウィン・アワード」
the darwin award 2006年 アメリカ |
馬鹿な死に方をした人に贈られるという実在の賞、ダーウィン・アワードを題材にしたコメディということで、これはなかなか期待できるのではないかと思っていた作品です。
刑事のマイケル・バロウズ(ジョセフ・ファインズ)は、天才的なプロファイリング能力を持っていたが、血を見ると失神してしまう体質故に、犯人を捕り逃してしまい、辞職に追い込まれてしまう。新しい仕事を探していた彼は、愚かな死に方をした人に毎年与えられているダーウィン賞に関して大発見をし、保険会社に自らを売り込みに行く。
彼は、ダーウィン賞的な、馬鹿げた行為による自業自得な過失によって引き起こされた事件に対して支払われている保険金が莫大な額であることに気づき、自分の説を証明するために、保険調査員のシリ(ウィノナ・ライダー)と共に、「ダーウィン賞的」な疑いのある案件に関して、その事件の背景を調査しはじめるのだが・・・。2人がバカバカしい自県の数々の謎を解いていく様子を、主人公に密着撮影しているドキュメンタリーカメラマンの視点から描く作品。
ガラスの強度を実験するためにガラスに突っ込んで死んだ男やら、とにかく驚きのエピソード満載の作品で、ブラックユーモアたっぷりに笑わせてくれる1本。
95分という長さながら、物語は主人公2人が様々な事件現場に赴いて、その事件が起きた背景をプロファイリングしていくという構成になっていて、このつくりだったら連続ドラマにして1話完結型に毎回事件を扱うというほうが面白いんじゃないかなぁと感じます。小ネタの多さとなんとなくゆるい感じもあるので、米版時効警察みたいな感じでシリーズ化できそうな気もするんですよね。
なので、映画として見たときに、10分ほどで完結するエピソードが連続するため、ちょっとまとまりのない印象です。でもって、ラスト、なんだか分からない急展開。別にダーウィン賞云々の流れがすっぽり抜けてしまってても全く問題ない感じで、その点がちょっと残念。あと、ドキュメンタリーていう設定もあってもなくても良いような感じでしたよね・・・。
ただ、ネタは結構面白いエピソードが多くて、笑いどころも多いし、ジョセフ・ファインズがこういうB級テイストのアメリカンコメディで熱演している姿もそうそう見られないので、見所は多いです。風呂場とか。
ウィノナ・ライダーは久々に見ましたが、なんか雰囲気変わってましたね。自分の中では『若草物語』のイメージの強い彼女ですが、その後、色々とおさわがせ事件もあって、すっかり大人なB級映画の似合う女優さんになっていました。
久々といえば、ちょい役で出てくるジュリエット・ルイスも本当に久々。『ギルバート・グレイプ』とか出てた頃は結構人気あったのにね。
ダーウィン賞的な人ってテーマですが、自分は割とダーウィン的なことをしてしまう人間なので、危険なことはやらないですけど、「あー、でも気持ちは分からないでもない」と思ってしまう場面が多々ありました。人生は楽しんでいきたいものです。
もうちょっと「おバカ映画」なのかと思ってたんですけど、割と普通に探偵モノな作品だったのと、別に恋愛絡みのゴチャゴチャはいらないなぁと思ってしまったので、全体的に惜しい印象が目立ってしまったかなぁ。
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