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2008年5月19日 (月)

映画「キサラギ」

キサラギ スタンダード・エディション

キサラギ

2006年

日本

あまり興味なかった作品なんですが、これは面白いという評判をよく耳にして、レンタル店でもずっと貸し出し中続きだったので、ちょいと気になって観てみました。

"D級"アイドルの如月ミキが謎の焼身自殺を遂げてから1年、ネット上のファンサイトの掲示板で知り合った5人が一周忌ということで、集って語り合おうとオフ会を企画。管理人の家元(小栗旬)、オフ会を提案したオダ・ユージ(ユースケ・サンタマリア)、福島から6時間かけてやってきた安男(塚地武雄)、テンションの高い雑貨店店員のスネーク(小出恵介)、そして、無職のおっさん(香川照之)の5人は、アイドルの思い出を語っていたのだが、そこで、オダが彼女の死因は自殺ではなく、殺人なのだと語り始めて・・・。

えっと、こういう評価の高い作品のときにこういう感想を書くのはちょっと気がひけるのですが、これってそんなに面白いですか?決してつまらなくはないし、むしろ面白いほうだとは思うんですが、そんなに大絶賛するほどの面白さは感じられず。

物語の展開は「12人の怒れる男」スタイルで密室での会話劇の中で、二転三転どころか、ひたすら逆転の連続で、確かによくできていて、飽きさせずにテンポ良く進むし、ネタも多いし、くだらない伏線の数々も、「えー、また!?」と思わせて、次の展開を期待させる持っていきかたも面白かったと思います。

しかし、物語が展開しはじめた冒頭25分くらいでかなり先のネタまで分かってしまって、さらに物語が進むほどに、ラストまで完全に先読みできてしまったせいか、どこまでが「ネタ」でどこまでが本気なのかがどうもつかみきれないまま終わってしまったのです。

細かいネタは面白いんだけど、どっちかというと、映画というよりも舞台で観たいなと思わせるものが多いし、熱演の役者さんたちは、皆さん良いんだけど、演技が舞台っぽすぎる感じがして見ていてちょっとうるさい。特に小出君演じるスネークが終始うるさいのが気になって仕方なかったです。

アイドルオタクたちの妙な連帯感が生むラストの妙に感動的なCG連発のシーンも、ちょっと冷めてしまったためになかなか乗れず。

この手の映画は1回冷めちゃうと難しいです。

あと、エンディング。これはさ、だっさい踊りだけをひたすら流したほうが面白かった気が。このシーンのためだけにずーっと引っ張ってたんですか!?と思ってしまいました。あの密室シーンだけに徹底して、もっと彼らの熱さと愛をガンガンに感じて終わったほうが楽しめたかなぁと。

舞台的な要素が強い作品なので、大勢でワイワイしながら観たらまた違ったのかな。

僕は三谷作品が大の苦手なんですが、それと同系列のコメディだったからかなぁ。うーむ。

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