映画「あしたの私のつくり方」
あしたの私のつくり方 2007年 日本 |
公開時にちょtっと気になっていたものの、すっかり忘れていたのをふと思い出して、DVDを借りてきました。
主人公の寿梨は両親が離婚し、母親と2人で暮らす女子高生。ある日、皆から無視されていた小中学校時代の同級生の日南子が地方へ転校したという話を風の噂で聞き、友人から彼女のメールアドレスを教えてもらい、自らをコトリと名乗り、彼女にメールを送るようになる。寿梨は「ヒナとコトリの物語」という話を創作しながら、日南子にメールで友人のつくり方や、クラスでの振舞い方、恋人のつくり方などを指南し、新天地で日南子は人気者となっていくのだが・・・。
本当の自分とは何なのかを模索する女子高生を描く作品。
主演の成海璃子は「子役」のカテゴリではくくれない素晴らしい女優さんなのでかなり期待して見てたんですが、正直なところ、長い長い携帯のCMを見ているような感じ・・・。カット割りもCMっぽいとこが多いですけど、携帯で友情を育むストーリーで、これでもかってくらいに携帯を駆使して、その映像がばっちり画面に出てきますからね。
しかしながら、成海璃子の存在感はもうとんでもないです。この映画、大人も子供も含めて他のキャストが全員彼女の存在感に完全に飲まれてしまっているといっても過言ではありません。今回、小学生から高校生までを見事に演じているんですが、それができる丁度の年齢だったというのもあるんだろうけど、本当に上手い。今後の活躍が楽しみで仕方ありません。
このくらいの年代でなくても、自分の「キャラ」をどのように作り上げていくのか、そして、素の自分との距離感など、とりわけ現代人ならば割りと共感できるテーマだったのではないでしょうか。ま、自然な自分でいるのが一番だと思いますけどね。「キャラ」を作っている自分も含めて本当の自分なんだし。
ちなみに、この作品では携帯がとても美化されていますが、携帯を通して育まれた友情というのは、自分にはちょっと違和感が。ジェネレーションギャップですかねぇ。最後にテレビ電話を使うことで、「対面のコミニュケーション」という電話における最大のマイナス面でさえも克服してしまう作品ですけど、それでも、やっぱりこういう関係で「わたしたちは親友ね」みたいになるのは相当難しいんじゃないでしょうか。
そんなわけで、扱っている題材も主演の成海璃子も素晴らしかったんですが、どこかひっかかるところもある作品でした。
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