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2008年8月

2008年8月30日 (土)

映画「ゲット スマート」@試写会

Get Smart [Original Motion Picture Soundtrack]

get smart

2008年

アメリカ

10月11日公開予定

60年代にそのようなドラマが流行っていたらしいということしか知らない「それ行けスマート」というメル・ブルックスが手がけた往年のアメリカのスパイ・コメディ・TVシリーズの21世紀版リメイク映画。試写会が当たったので行ってきました。

主人公マックスウェル・スマート(スティーブ・カレル)はアメリカの諜報機関「コントロール」で分析官として働いていたが、エージェントとして外に出てスパイ活動をするのを夢みていた。

あるとき、諜報機関の本部が核を使って世界征服を企む国際犯罪組織「カオス」によって襲撃される。そこで、「カオス」の本拠地に乗り込むべくロシアにエージェントを派遣することになり、顔の知られていない人物ということで、マックスウェルはエージェント86号となり、整形手術をしたばかりの美人エージェントの99号(アン・ハサウェイ)と共に任務に乗り出すのだが・・・。

ハラハラドキドキのスパイ映画としてのアクション性に加え、はじめから終わりまで怒涛のごとく押し寄せる小ネタの連発で笑わせてくれる最高に楽しいエンタメムービーでした。

コテコテなネタが多いものの、思わず声を出して笑ってしまう場面が多くて、会場全体が笑いに包まれる場面もちらほら。シリアスなアクションシーンとコメディシーンのバランスの取り方がとても上手くて、全く飽きさせません。

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2008年8月29日 (金)

08年7月8月に聞いたCDから

先月お休みしてしまったので、2ヶ月分どうぞ。

今回のラインナップは・・・

・ 「The Premium Best」 Princess Princess

・ 「Best Fiction」 安室奈美恵

・ 「ZUSHI」 キマグレン

・ 「Across the Universe」 サウンドトラック

・ 「Once」 サウンドトラック

・ 「the script」 the script

珍しくちょっとJポップ率高め。

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2008年8月26日 (火)

「マイケル・K」 J・M・クッツェー

マイケル・K (ちくま文庫)

マイケル・K
(life and times of Michael K)

J・M・クッツェー
(J. M. Coetzee)

ちくま文庫 2006.8. 
(original 1983)
  

史上初の2度のブッカー賞と、ノーベル賞を受賞した南アフリカの作家クッツェーの1度目のブッカー賞受賞作。以前読んだ2度目のブッカー賞作品「恥辱」が面白かったので、こちらも読んでみました。

舞台は内戦中の南アフリカ。主人公マイケル・Kは施設を出た後、庭師として働いていたが、内戦による騒乱が激しくなり、屋敷に住み込みで働いていた病気の母を手製の車椅子に乗せてケープタウンを出発し、母の故郷の町を目指す。

途中、様々な理不尽かつ不条理なできごとがマイケルを襲い、彼は強制収用キャンプや、荒れた農場など場所を転々としていくが・・・。という物語。

3部構成になっていて、第2部だけ、マイケルが途中で関わることになる1人の男の独白形式になっています。

なんか、こういう現実が存在していたということがかなり衝撃な1冊でした。しかも時代的にもつい最近のできごと。マイケルの不条理にあふれた旅を通して、さまざまな現実が描かれていて、平和ボケな自分には色々と考えさせられる良い作品でした。

個人的には第3部がなんだか夢の中の話みたいで、現実味がなかったなぁと。

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2008年8月21日 (木)

映画「ベガスの恋に勝つルール」

what happens in Vegas

2008

アメリカ

DVDになったら観ようかな程度に思っていたのに、ひょんなことから劇場で観ることになりました。キャメロン・ディアスは笑顔が素敵なのでこうコメディが良く似合いますよね。

主人公ジョイ(キャメロン・ディアス)は証券取引所で働くバリバリのキャリアウーマン。恋人との婚約も決まり喜んでいたが、ある日突然別れを告げられ、その傷を癒すために親友と2人でラスベカスへと向かう。

父親の経営する家具メーカーで働くジャック(アシュトン・カッチャー)は、人生を楽して生きようと思う男。ある日、父親から解雇を言い渡され勘当されたジャックは、パーっと気晴らしに友人と2人でラスベカスへと向かう。

ホテルのダブルブッキングというミスで偶然出会ったジョイとジャックは一緒に酒を飲むことになり、乱痴気騒ぎ。そして、泥酔したノリと勢いでそのまま結婚。翌朝、過ちに気づいた2人は離婚を申し出ようとするが、プライドが邪魔して口論に。そして、ジャックがジョイのコインを何気なくスロットマシーンに入れたところ、なんと大当たり!お互いに賞金は自分のものと譲らず、裁判の結果、300万ドルを分割するために、6ヶ月間、夫婦生活をすることを強いられるのだが・・・。という物語。

いや、うん、まぁ、ラブコメでした。それ以上でもそれ以下でもなくって感じで。

結構サクサクと展開して、笑いどころも多く、作品全体がラブコメ王道と言わんばかりに明るさに満ち溢れていて、100分ほどの長さとあわせて気軽に楽しめる作品だったと思います。

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2008年8月20日 (水)

映画「ナンバー23」

ナンバー23 アンレイテッド・コレクターズ・エディション

the nunmber 23

2007年

アメリカ

怪しげな空気を感じつつも、予告編でずっと「結局その謎は?」と思ってしまった作品をようやくレンタルで。てか、観る前から、テレビでやるの待っても良いかなという感じでもあったんですが・・・。

主人公ウォルター・スパロウ(ジム・キャリー)は動物管理局に勤め、犬の保護を仕事としていた。誕生日の日、終業時間ギリギリに入った通報のせいで、妻との約束に遅れるが、彼を待つ間、妻は書店で1冊の本を見つけ、それを彼にプレゼントした。

真っ赤な表紙のその本には1人の探偵を主人公にした物語が書かれていたが、ウォルターはその主人公がどうも自分と似ているような気がしてならなかった。やがて、物語中で主人公が数字の23に秘められた謎にとりつかれるようになると、ウォルターもまた自分の身の回りに23に関するできごとがあまりに多いことに気づき、その謎にとりつかれていく。果たして本に書かれた物語が持つ真の意味とは!?という物語。

監督がジョエル・シューマッカーであることと、ジム・キャリーのシリアス演技に期待して観てみたものの、やはり、物語はちょっと微妙でしたね・・・。

23に関しては「こじつけ」って凄い!と改めて思いました。無駄に自分の周りの数字を23にこじつけて遊んでみたり。

ジム・キャリーは熱演なんですが、どっちかというと、主人公を演じているときよりも、本の中の探偵を演じているときのほうが似合ってる気が。

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2008年8月18日 (月)

「顔のない裸体たち」 平野啓一郎

顔のない裸体たち (新潮文庫 ひ 18-8)

顔のない裸体たち

平野啓一郎

新潮文庫 2008.7.. 
  

最近長編を刊行して話題になっている平野啓一郎ですが、こちらは2年前に刊行された作品が文庫化したもの。

中学校の社会科教師の吉田希美子はふとしたきっかけで、ネットの出会い系サイトにはまり、そこに「ミッキー」という名で登録し今までの自分とは違ったアイデンティティを見出していく。

彼女はミッチーという名で登録していた公務員の男と実際に会うことを決め、彼と関係を持つようになる。やがて2人の行為はどんどん過激さを増し、そして、ある事件が引き起こされる・・・。という物語。

ネットに氾濫する「性」の世界を描いている作品で、タイトルは素人投稿サイトなどに掲載された顔にモザイクをかけられた裸体たちからとられたもの。

18禁な感じの描写が多い作品ではあるけれど、ルポタージュ風の文体で淡々と描かれるのでそこまでのやらしさはありません。あえて深く入り込まずに冷徹に見つめているんですかね。でもって、平野氏の文章は相変わらず読みやすいですね。

平野氏はどうやら最近はネットが気になる存在なようで、この前にも「最後の変身」などネットを題材にした作品を書いていますし、最新長編もその流れにあるようです。てか、自身がブログを書かれてますよね。←結構面白くて更新を楽しみにしてます。

最後にはもはやニュースの常連のような事件も起きるんですが、そういった点も含めて、色々と考えさせられる作品で、特に、ネット上での仮の自分と現実の自分といった話はこういうブログとか書いてる人間にとってはなかなか興味深いテーマです。

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2008年8月16日 (土)

「ひなた」 吉田修一

ひなた (光文社文庫 (よ15-1))

ひなた

吉田修一

光文社文庫 2008.6. 
  

芥川賞作家の吉田修一の作品です。吉田氏の作品は、なんとなく面白そうだなと思ったものを手にする程度ですが、「パレード」が猛烈に面白かったので、似たような手法で書かれているっぽいところにひかれて読んでみました。

有名ブランド会社に就職が決まった元ヤンの新堂レイ。

レイの恋人で進路がはっきりしない大学生の大路尚純。

尚純の兄で学生時代の仲間と演劇を続けるサラリーマンの大路浩一。

浩一の妻で大路家の両親との同居を希望する編集者の大路桂子。

春・夏・秋・冬の4部構成で、それぞれの季節に4人それぞれの視点で描かれた4つの章が描き出すとある家族の日常の物語。

女性向けファッション誌に連載されていた作品ということで、全体的に女性好みの題材が多い印象です。

「パレード」同様に、語り手が変わることで、同じ出来事が違った視点で描かれて、本音と建前に満ち溢れたスリリングさがあるかと思ったんですが、特にそんなものはなく、割とあっさりとした作品でした。ちょっと物足りない。

4人それぞれが周囲には見せない自分だけの秘密やプライベートな空間を持っているってのが描きたかったのかなぁ。

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2008年8月14日 (木)

映画「アクロス・ザ・ユニバース」

Across the Universe

across the universe

2007年

アメリカ

ジュリー・テイモア監督がビートルズの楽曲33曲を使って撮影したミュージカル映画というだけで、他の情報は何も得ずに、これは絶対に見なければ!と思った作品。

舞台は1960年代。リヴァプールの造船所で働く主人公ジュードは、未婚の母と2人で暮らしていたが、米兵だった父に会うためにアメリカへと渡る。大学の職員として働く父と再会したジュードは、そこでマックスという学生と知り合い意気投合。やがて、新しい人生を探しにマックスと2人でNYへと向かう。

NYでは若き芸術家たちが集うグリニッジ・ヴィレッジのアパートで、歌手やギタリストたちと共に過ごし、やがて、彼らのアパートにベトナムで恋人が戦死したマックスの妹のルーシーがやってきて一緒に暮らすようになる。ジュードとルーシーは恋に落ちるが、やがて、マックスのもとに徴兵の召集がかかり・・・。

60年代のNYを舞台に、イギリスから来た青年ジュードとルーシーの恋を中心に、アーティスト志望の若者達や、ベトナム戦争という時代に翻弄される若者達の姿をビートルズのナンバーと、圧倒的なビジュアルイメージにのせて描き出すミュージカル映画。

テイモア監督は、ミュージカル「ライオンキング」での驚きの顔出し演出(しかも動物に見える)に度肝を抜かれ、シェイクスピアで最も残酷な悲劇を映画化した「タイタス」では、驚きの時代考証メチャクチャのスタイリッシュ演出に脱帽し、「フリーダ」でのシュール映像の世界と女性画家見つめる眼差しにこれまた驚嘆し、毎度毎度驚かされてばかりですが、今回も、またまたまたやってくれました!

序盤は、何か割と普通の映画にしてるんだなぁと思って見ていたら、中盤以降、強烈なインパクトのあるアート的映像の嵐。見世物小屋ではシュヴァンクマイエルかと見紛うばかりのシュール映像も炸裂してました。それでいて、それらが、シュールな幻想世界ではなくて、映画の中でしっかりと現実世界に足をおろしているという構成がまたまた非常に上手い。

ストーリーは芸術家志望の若者達が集うってこともあって60年代版RENTといった雰囲気もあってなかなか面白かったです。ワイワイガヤガヤする青春ストーリーの楽しさと、辛い現実が程好く描かれたのが良かったなと。

ま、恋人に素晴らしい歌とともに旅立ちを告げた直後に、一目ぼれしちゃうのはどうかとか、「LOVE&PEACE」が現代的感覚だとちょっと今さら感があるかなぁとか、2時間越えるのは長いかなぁとかありましたが。

全曲ビートルズを使ったミュージカルシーンも、出演者達の歌が抜群に上手くて観ていて気持ち良いのだけれど、それ以前に、選曲と、それを使うタイミングがまた絶妙で、さらには、場面に合わせてとても上手いアレンジをしていて、かなり見ごたえのある作品でした。

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2008年8月13日 (水)

映画「崖の上のポニョ」

崖の上のポニョ サウンドトラック

崖の上のポニョ

2008年

日本

ジブリの宮崎駿最新作です。あのテーマ曲が頭から離れず、ついに劇場まで足を運んでしまいました。もともと観る予定だったけど。久々に記事が激長なので、適当に流しながら読んでください。

主人公はデイサービスで働く母親のリサと貨物船の船長をする耕一を父に持つ5歳の少年、宗介。ある日、町から離れた崖の上に建つ自宅近くの海辺で人のような顔を持つ小さな魚を発見し、彼女にポニョという名前をつける。海底に暮らすポニョの父親のフジモトは地上に出てしまったポニョを海に連れ戻そうとあの手この手で宗介に近づくのだが・・・。

そして、魔法後からで人間になり、宗介のもとにいたいと願うようになるポニョが巻き起こす騒動とは。という物語。

はじめに言いますが、僕は「ジブリ世代」といっても良い世代で、小学校の頃に、「トトロ」~「豚」の5作品が公開され、今でも自己紹介代わりに「好きなジブリ何?」という話題で皆が盛り上がれる環境で育ちました。

で、まぁ、周囲で共通する意見は、「近年のジブリはちょっと・・・」というものなんですが、今回のポニョはどうやら様子が違う感じだということでかなり期待してました。ちなみに一番好きなのは「ラピュタ」&「魔女」がほぼ同率。

しかーし、今回の宮崎監督、80年代を軽く飛び越えて、「パンダコパンダ」時代まで遡ってしまいましたね・・・。でもって、近年のメッセージ性の強さもちらほら見え隠れ。

観ながらストーリーの色々な部分に疑問を感じてしまい、とりわけ、未曾有の大惨事が起きていて、死者さえいるのではないかという状況を、あまりにのほほんと描いているのが気になってしまった自分は、きっと「子供」の視点を持ってないんだろうなぁと思ってしまいました。

ま、小学生時代から僕はそういうのを気にして突っ込むタイプの子供だったけど・・・。「え、水道水?」とか、「あれ、帽子も?」とか確実に突っ込んだだろうね。

でもね、ポニョはとにかく可愛い!ずるいくらいに可愛い。個人的には魚のままでいてほしいけど。キャラとしてはメイとトトロを足して2で割ったような感じだけど、全体に、ポニョのキャラだけで最後まで押し切ってしまったような印象のある作品でした。

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2008年8月 9日 (土)

映画「ゼロ時間の謎」

ゼロ時間の謎

l'heure zero
(towards zero)

2007年

フランス

原作:アガサ・クリスティ
 「ゼロ時間へ」

パスカル・トマ監督による、フレンチ版アガサ・クリスティ第2弾。前作がそこそこに楽しめたので、今回も気になっていました。

テニスプレイヤーのギョームは新妻のキャロリーヌとともにブルターニュの海辺にある叔母カミーラの別荘を訪れる。別荘にはギョームの前妻であるオードも招待されており、2人が親しげに話をしたりするものだから、キャロリーヌはかなり不機嫌。

別荘には叔母の世話をみているマリや親戚のトマ、キャロリーヌの友人のフレッドなど多くの客人が集りバカンスを楽しんでいたが、ある晩、夕食に招待された弁護士のトレヴォースがその夜、心臓の発作のために亡くなり、さらに、その翌晩、別荘の主人のカミーラが何者かに殺されてしまう。

たまたま休暇で同地を訪れていたバタイユ警視はカミーラの遺産目当てでの犯行ではないかと、調査を始めるのだが・・・。

単に事件を解決するだけじゃなくて、ちょっとしたどんでん返しみたいのがあって、なかなか面白かったです。ま、この辺りは、映画がどうのっていうよりかは原作勝ちなんだろうけど。

パスカル・トマ監督のクリスティは前作のほうが面白かったかなぁ。前作はユーモアの要素のある「おしどり探偵」を選んでいたので、それがフランス映画的なユーモアな空気とよくあっていて面白かったのですが、今回は王道サスペンスで、往年のフレンチサスペンスを感じさせるギラギラした感じはあったのだけれど、淡々とした映画化だったので、面白いには面白いけれど、前作のような魅力にちょっと欠ける気がしました。あまりにオーソドックスというか。

ブルターニュの別荘はかなり良い環境で、自分もあんなところで夏を過ごしてみたいなぁと思ってみたり。

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気になる新作映画の噂

普段はこんな記事かかないので、番外編的な独り言だと思ってください。

ネットで発見してしまった新作映画の話。

「マイ・フェア・レディ」がリメイク!
公開は2010年を予定。

主演はキーラ・ナイトレイ。

えっと、えっと、

正直、やめてくれ!

と本気で思ったのですが、このニュース、よくよく調べてみると・・・

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2008年8月 7日 (木)

「砂漠」 伊坂幸太郎

砂漠(Jノベル・コレクション) (Jノベル・コレクション)

砂漠

伊坂幸太郎

実業之日本社 
Jノベル・コレクション 2008.8.  

伊坂幸太郎の作品が新書化。基本、文庫派な自分ですが、もはやこれ以上待つことはできず、本棚での並びバランスも諦めて、早速購入し、他に読んでる本があったのに、最優先で読んでしまいました。

主人公は仙台の大学に入学した北村。合コンしたり、麻雀したり、学祭で一騒動あったりと、同じ学科の個性的な仲間たち4人とのキャンパスライフを描く作品。

伊坂幸太郎の作品はどれも面白いのですが、これは久々にホームラン級の大ヒットです!

とにかく1つ1つのエピソードが面白い、出てくるキャラクターたちが皆味わい深い!自分が彼らと一緒に、この冒険にあふれた学生生活を送っているかのような錯覚を味わわせてくれる作品でした。

そして、今回は青春小説なんだなと思って、油断しているところに、ドカーンと強烈な一撃が。伊坂幸太郎の仕掛けた罠に見事にはまってしまいました。ここまで気持ちよくはまってしまうと、逆にすがすがしい気分です。すぐに最初から読み返して、ちょっと違和感を感じた部分も全部きれいすっきり解消されて、見事な構成力に改めて脱帽です。

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2008年8月 6日 (水)

映画「イントゥ・ザ・ワイルド」@試写会

Into the Wild

into the wild

2007年

アメリカ

@試写会
(9月6日公開予定)

珍しく2日連続試写会。ショーン・ペン監督で全米でベストセラーになったノンフィクション「荒野へ」を映画化した作品。観る前は2時間半という長さにちょっと不安を感じていたんですが、観始めたらあっという間でした。

1990年の夏、優秀な成績で大学を卒業し、ハーバードのロースクールへの進学も決まっていた青年クリトファー・マッカンドレスは、貯金を全て寄付し、カードや現金も全て処分して、誰にも何も告げず一人旅に出る。

それから2年後、クリスの姿はアラスカの大地にあった。森の中で見つけた古びたバスの中で寝泊りし、野生の中での自由な生活を謳歌するクリスだったが・・・。

映画は、クリスがアラスカを目指す2年間の間に出会った人々との交流を描きながら、そこに、クリスの若い日のできごとや、残された家族について語るクリスの妹のナレーションを被せながら、彼の旅を描いていく。

事前に調べたところ、シリアスそうな内容だったので、2時間半は辛いかなぁと思ったのですが、この映画、「2時間半」は決して長くなくて、それだけの時間を費やして描くだけことをしっかりと描いていて、最後まで中だるみになることなく観ることができました。原作も読んでみたくなったし。

1992年のアラスカでのできごとと、そこに至るまでの2年間の旅の様子、そして、妹の語りが交互に物語を織っていくように語れるという手法も上手かったと思います。主人公と、彼が出会う人々との交流もどれもが心に残るものばかりで味わい深いし。

あとはなんといっても、アメリカの広大な自然の映像がとにかく素晴らしい!森の中の散策、カヤックでの川下り、広大な砂漠地帯、アラスカの大自然と見所満載。

大自然、人との交流、文学と、「男の浪漫ここにあり」な題材を、非常に上手く映像化していて、なかなか良い作品だったと思います。

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2008年8月 5日 (火)

映画「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」 @ジャパン・プレミア

The Mummy: Tomb of the Dragon Emperor [Original Motion Picture Soundtrack]

the mummy
tomb of the dragon emperor

2008年

アメリカ

@ジャパン・プレミア試写会

ジャパン・プレミアに当たったので、観にいってきました。プレミアの様子は記事の最後に書くことにして、とりあえずいつも通り映画のレビューを。

物語は古代中国から始まる。皇帝(ジェット・リー)が呪術師(ミシェル・ヨー)と部下の将軍に不死の秘密を探しに出させ、2人は無事それを発見し皇帝の元に戻ったが、2人が恋仲になったことに怒りを覚えた皇帝は無残な仕打ちに出たことから、呪術師の女は皇帝とその兵士達に呪いをかけ、彼らの姿を陶器の像に変えてしまう。

1946年、主人公リック(ブレンダン・フレイザー)とエヴリン(マリア・ベロ)の夫妻は現役を引退し、のんびりとした日々を送っていたが、ある日、中国の博物館にダイヤを戻しに行って欲しいとたのまれ、夫婦で中国に向かう。一方、中国では2人の息子のアレックスが、陶器の兵士に囲まれた古代中国の皇帝の墓を発見し・・・。

主人公達は呪われた古代の皇帝の復活を阻止できるのか、そして、古代中国のミイラたちとの戦いの行方は!?という物語。

えっと、もはや舞台が中国になってしまっては「ハムナプトラ」ではない気が・・・。その点、原題は「the mummy」ということで、ミイラが出てくればOKな感じにしてあるので、こんな感じで世界ミイラ巡りみたいな続編が今後も作られるのかもしれません。

シリーズものである必然性がそこまで感じられなくて、単独で、兵馬俑を題材にした映画ということで映画化してしまっても良いのではないかという感じの作品ではありましたが、まぁ、夏休み娯楽映画としては十分楽しめるのではないでしょうか。

てか、思ってた以上に「笑い」の多い映画で、アクションの緊張感と、ゆるゆるな笑いとのバランスもそこそこ取れてたので、割と楽しんじゃいました。舞台が前作までと全く関係のない場所に移動していることもあって、「3」だけを単独で楽しめる作品になってるのも、シリーズに特に思い入れのないものとしては見やすかったです。

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2008年8月 3日 (日)

映画「孤独な嘘」

孤独な嘘

separate lies

2005年

イギリス

日本未公開作品ですが、エミリー・ワトソン、ルパート・エヴェレット、トム・ウィルキンソンと、英国万歳なキャスト陣にひかれてずっと観たかったのに、近所のレンタル店では5本くらい置いてあるのが常にレンタル中という状態でようやく観ることができました。

主人公ジェイムス(トム・ウィルキンソン)はロンドンで弁護士をしていて、郊外の街に別荘を購入し、妻のアン(エミリー・ワトソン)とともに、ロンドンと別荘とを行き来する生活を送っていた。

ある日、別荘で家政婦をしているマギーの夫が何者かに轢き逃げされ命を落とす。ジェイムスは、車についていた傷から近隣の名家の息子ビル(ルパート・エヴェレット)がその犯人ではないかと疑うのだが、やがて、事件の背景に隠された事実が明らかになり・・・。という物語。

主要人物たちが4者4様、自分自身の生き方のプライドを貫くために嘘をつくという内容で、全体はサスペンス調になってはいるものの、むしろ、大切なものを守ろうとする人々の悲哀を描く人間ドラマといった様子の1本でした。

終盤の後日談的部分が結構長かったので、この作品は作り手もサスペンスとは思って作ってないんだと思うのですが、そうなると90分未満という長さはやや物足りなくて、全般的に消化不良な印象も残る作品でした。

特に印象的だったのは主人公の溢れんばかりの妻への愛。もう見るに見かねてしまうほどで、どんな辛い目にあおうと、ごまかすことのできないまっすぐな思いが眩しくて眩しくて、そして、哀れで可哀想で仕方なかったです。トム・ウィルキンソンもちょっと嫌味な夫が、哀れな夫になっていく様を見事に演じていたように思います。

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2008年8月 1日 (金)

映画「僕のピアノコンチェルト」

僕のピアノコンチェルト

vitus

2006年

スイス

実在の天才ピアノ少年が出演する映画ということで、ずっと気になっていた1本です。スイス映画というのもちょっと新鮮。

主人公の少年ヴィトスは6歳にして、幼稚園で環境問題を語り、ピアノの難曲を弾きこなす超天才児。息子の才能をもてあまし、上手く接することができずにいる両親であったが、田舎に暮らす祖父はヴィトスのことを1人の少年として扱い、ヴィトスも祖父と過ごす時間を楽しんでいた。

やがて、12歳になったヴィトスは、天才的なピアノの腕前にはますます磨きがかかり、飛び級により高校に通うようになっていた。父は自らが開発した補聴器のヒットにより、会社の重役となり、一家は裕福な暮らしを送っていたが、ヴィトスは、天才であるがゆえの悩みを抱えていて・・・。という物語。予想外に「痛快」な作品。

なんかタイトルから勝手に天才ピアノ少年のサクセスストーリーを期待していたんですが、ピアノはそれほど本編の筋に関わるわけではありませんでした。この邦題、かなりミスリーディング・・・。

この作品が描くのは、計測不可能なほど高いIQを持った少年が、「普通」でありたいと願い悩む姿と、彼を優しく包み込む祖父との交流、そして、あっと驚く天才ならではの大活躍というもので、ピアノがどうこういうよりかは、天才少年のアイデンティティ発見の物語といった感じです。

ただ、主演のテオ・ゲオルギュー君が正真正銘の天才ピアノ少年だということで、彼の見事なピアノ演奏が要所要所で作品に華を添えています。

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