« 映画「少年メリケンサック」@試写会 | トップページ | ちょっとご挨拶。 »

2008年9月10日 (水)

映画「オフサイド・ガールズ」

オフサイド・ガールズ

offside

2006年

イラン

数本は観たことがあるけれど、それほど馴染みの無いイラン映画。ベルリンで銀熊賞を受賞した作品です。

舞台は2006年の独ワールドカップ出場をかけたバーレーン戦が行われるテヘランのスタジアム。イランでは男性のスポーツの競技場への女性の立ち入りが禁止されているが、どうしても試合が観たく、男装してスタジアムに入ろうとする少女たちがいた。警備の兵士に見つかり、スタジアム裏の仮留置場で待機させられた彼女達だが、やがて試合が始まり、競技場からは大歓声が聞こえてくる。試合が観たくて仕方のない少女達と、兵士たちとのユーモラスなやりとりを描く。

イランという国の姿を垣間見ることができてなかなか面白い作品でした。

イランにおける女性の地位を描くだけではなくて、逆境においても希望を捨てない彼女達の力強さを感じさせてくれたり、ちょっとしたやりとりの中で、イランにおける「家族」というものの考え方が顔を見せたりと、色々と興味深い場面が多かったのですが、それでいて、全体が小気味良いユーモアに包まれているところが良いです。

実際に試合が行われているスタジアムで撮影されたということで、臨場感たっぷりで、半ドキュメントみたいな作りになってるんですが、試合中にリアルタイムで撮影したってことは、これ、ほぼ1発撮りなんですかねぇ。

特に主人公がいるわけでもなく、淡々と出来事を追ってるだけっぽい作りもドキュメントっぽかったですよね。ま、ドキュメントでも中心人物がいることのほうが多いですが。

あと、なんといっても物凄いインパクトだったのはエンディングの歌。頭の中にある中東の曲のイメージそのまんまでした。

イランにおける女性の地位が見えてくる一方で、携帯で話ながら彼女に怒られてペコペコする軍人の姿が出てきたりするのも面白かったですね。

「オフサイド」ってタイトルも、サッカーのルール名であると同時に、「離れた側」っていうまさに、スタジアム裏にいる彼女達の姿や、さらには、イランにおける女性たちの立場みたいなものを捉えていて、絶妙だったと思います。

好きなものにかける情熱ってすごいなぁってのを改めて感じさせられる1本でした。

たまにいつも観ないような国の映画を観ると、新鮮な世界が広がっていて、とても面白いですね。

* * *

参考過去レビュー

何にしようかなと思ったのですが、やっぱこれですかね。

映画「ベッカムに恋して」

サッカーをやりたくて仕方ないインド系少女を描くイギリス映画。とてもよい内容なのにこの邦題はどうにかならなかったのかと悔やまれる1本です。

|

« 映画「少年メリケンサック」@試写会 | トップページ | ちょっとご挨拶。 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

TB,どうもありがとうございました~♪

ほんと、この映画ではイランと言う国の一片を見せてもらえて
それだけでも嬉しかったですが、半分ドキュメントみたいになってた
作りだったとは、と ビックリしました。
一発撮りですよね~。感心しちゃいます。

私はたぶんイランの映画って初めてだったと思うんですが
(記憶があいまい(^^;;) )こうやって映画でさまざまな国の様子や
風景、風土、習慣等が見知りできるのも、映画を見ていて
よかったなぁ、と思える瞬間です♪

「ベッカムに恋して」も良かったですよね~♪
あれも思いがけない掘り出し物でした^^
そうそう、邦題がいけないんですよね~。
あれじゃ見る人を限定しちゃいそうですもんね。

投稿: メル | 2008年9月10日 (水) 09時37分

>メルさん

コメントありがとうございます!

イランはニュースなんかではよく目にしますが、
実際どういう国なのかなんてまるで知らないので
こういう映画があると、色々と興味深いですよね。

「ベッカムに恋して」は、
原題にも「ベッカム」が入ってるとはいえ、
本当にもったいない邦題だったと思います。
友人役だったキーラ・ナイトレイは大出世しましたよね~。

投稿: ANDRE | 2008年9月11日 (木) 00時21分

TBありがとう。
一発撮りでしょうね。
基本は無許可のゲリラ撮影。
撮影し終わったフィルムから、密かに持ち運んで、最後は、追い出されたらしいですよ。
キャストも素人だし。感心します。

投稿: kimion20002000 | 2008年9月12日 (金) 23時29分

>kimion20002000さん

コメントありがとうございます。

正真正銘のゲリラ撮影だったんですね~。
そんな状況までここまでの作品を作れるんですねぇ。
いやはやこれは改めて感心しちゃいます。

投稿: ANDRE | 2008年9月14日 (日) 00時27分

今日TVでやっていたので見ました。
非常に面白かったです。
アイディアも手法も斬新ですね。
サッカー観に行きたくなりました。

投稿: piaa | 2009年1月31日 (土) 01時19分

>piaaさん

コメントありがとうございます。

この映画、隠れた名作ですよね。
イランの若者の様子なんかも垣間見れて面白かったです。
実際に試合をやってるスタジアムで撮影をしたことが、
ただただスゴイなぁと思います。

投稿: ANDRE | 2009年1月31日 (土) 21時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/145222/42430960

この記事へのトラックバック一覧です: 映画「オフサイド・ガールズ」:

» 「オフサイド・ガールズ」 [心の栄養♪映画と英語のジョーク]
サッカーが国民的スポーツのイラン。男性はもちろん、女性の多くも大好き。だがイスラム教を 重んじる同国では、女性がスタジアムで男性のスポーツを観戦することが法律で禁じられている。 そんな中、2006年のワールドカップ出場がかかる大事な一戦が、首都テヘランで行われようと していた。イラン代表にとっての大一番は、テレビでなく生で観戦したいと思う気持ちは女の子たち だって同じ。男の子の格好をし、入り口で待ち構える兵士たちの目をかいくぐり、スタジアムへ潜入 しようと企むタフで果敢な少女たちが次々と現われるのだ... [続きを読む]

受信: 2008年9月10日 (水) 09時32分

» オフサイド・ガールズ [映画通信シネマッシモ☆プロの映画ライターが贈る映画評]
オフサイド・ガールズイラン人のサッカー好きは相当なものだ。もちろん女性のサッカーファンも大勢いるはず。それなのに、イランでは、女性が男性のスポーツを公共の場で観戦することが法律で禁じられている。だが、サッカー狂の女の子たちはメゲたりしない。これは、そんな....... [続きを読む]

受信: 2008年9月12日 (金) 23時05分

» mini review 08313「オフサイド・ガールズ」★★★★★★★☆☆☆ [サーカスな日々]
女性が男性のスポーツを公共の場で観戦することが禁じられたイランを舞台に、サッカーのイラン代表がワールドカップに出場できるか否かが決まる大事な試合を見に行こうとする少女たちの奮闘を描いたハートフル・ドラマ。監督は『チャドルと生きる』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞に輝いた名匠ジャファル・パナヒ。イランの女性問題というシリアスな題材を盛り込みながら、ユーモア満載の心温まるドラマに仕上がっている。[もっと詳しく] ミーハーな少女たちがたぶんイランも変えていく。アメリカがでしゃばる必要など、どこにもない。... [続きを読む]

受信: 2008年10月 8日 (水) 15時26分

» オフサイド・ガールズ [P&M_Blog]
offside 2006年 イラン 監督:ジャファル・パナヒ 出演:シマ・モバラク・シャヒ 、 サファル・サマンダール  WOWOWで放送していた。以前から... [続きを読む]

受信: 2009年1月31日 (土) 22時11分

« 映画「少年メリケンサック」@試写会 | トップページ | ちょっとご挨拶。 »