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2009年2月26日 (木)

映画「オーストラリア」

Australia

アメリカ オーストラリア

2008

2009年2月公開

試写会鑑賞

先日、試写会に当選して観てきました。実はバズ・ラーマンは結構ファンです。

時は第2次大戦前夜。イギリス貴族夫人のサラ・アシュレイ(ニコール・キッドマン)は1年間帰ってきていない夫を訪ねて1人、夫の働くオーストラリアへと赴く。彼女はちょっと変わったカウボーイのドローヴァー(ヒュー・ジャックマン)に連れられ、夫の領地であるファラウェイ・ダウンズにたどり着くが、彼女はそこで、何者かに殺されたという夫の亡骸と面会する。

サラは自分に残された夫の財産を守るため、荒れ果てた牧場を立て直す資金として、領地で管理する牛を売る決心をする。オーストラリアの肉牛業界を牛耳るキング・カーニーの差し金で、サラが解雇したフレッチャーらによる妨害にあいながら、ファラウェイ・ダウンズに暮らすアボリジニーと白人との混血少年ナラやドローヴァー達と共に港町ダーウィンを目指し1500頭の牛を引き連れた大移動が始まるのだが・・・。

やがて、物語は戦火に包まれるオーストラリアを舞台に大きく動き始める。

2時間45分という長大な作品なのですが、物語は大きく分けて2部構成になっていて、前半が牛を売るための大冒険&人物紹介を描いていて、後半は第2次大戦を舞台にした人間ドラマが主体になっていました。

僕はこの映画、結構好きですね~。やっぱりバズ・ラーマンとは相性良いみたいです。レトロな映像で映し出されるオーストラリア大陸の映像からラーマン節全開でした。あと、ミュージカル映画の名曲「虹の彼方に」が作品全体を貫くテーマになっていたのもちょっと嬉しかった☆

(ついでに言うと、「オズの魔法使」をほんの一部でも大画面で見られたのが何気にかなり嬉しかったっす。)

ただ、前半のつかみの部分の物語が単純なのに、まだ映画に入りきってないところで怒涛のごとく基本設定を説明されるために弱冠ついていきづらかったかなぁ。

これ、はっきりと前半と後半の物語が分かれているので、1本の映画にしないで、2つの映画に分けちゃっても良かったのではないかと思うんですよね。前半で終わっていたら、それはそれで満足度の高い作品だった気がします。3時間は長いよ・・・。

バズ・ラーマンといえば、とにかく派手な演出を好む監督さんですが、今回はそれが、オーストラリアの大自然に向けられて、広大な自然をこれでもかというくらいにバシバシ見せてくるのは大画面で見ていて気持ちよかったです。

ただ、この監督のCG使いは「ムーラン・ルージュ」もそうだったけど、「作り物」っぽさがとても強く感じられるものなので、せっかくの迫力の場面がどこか嘘っぽい映像になってしまっている場面も多くてちょっともったいない気も。

前半の山場、牛の大群と崖の場面、大迫力ではあったけど、完全にCGな感じだったのがちょいと残念。後半の爆撃シーンも。

アボリジニの扱いに結構注目していたんですが、共存を描くというよりかは、互いに程好い距離を保つというような感じにしてましたね。オーストラリアの差別問題はなかなか深いというのは知っていましたが、混血の子供達の扱いには胸が痛みました。観ようと思って一度レンタルしてきたのに時間がなくて観られなかった「裸足の1500マイル」も観てみようかな。

そして、家族の描き方がちょっと面白かったですね。特に夫を亡くしたばかりのサラ、あなた、夫への愛はなかったのかい!と突っ込みたくなるような展開で・・・。そして、ナラを巡る物語では、血のつながりよりも、愛情がつなぐ絆のほうを重視してましたね。このあたりはちょっと哀しい展開。でも、最後はやっぱり血のつながりに帰っていきましたが。

ストーリー的な話だと、後は、後半部分、離れ離れになった2人の運命やいかに!?といった感じになるものの、無事ってのが早々に分かるだけに特にハラハラさせられることもなく、再会してもたいした感動がなかったですね・・・。

ニコール・キッドマン演じるお嬢様が開拓中の大陸に移動して大冒険というと、「遥かなる大地へ」を思い出さずにはいられないのですが、前半はちょっと似たテイストでしたね。「遥かなる~」はかなり好きな映画なので、設定だけでちょっとワクワクしてました。しかも、「遥かなる~」の原題は「far and away」なんですが(Enyaの主題歌「book of days」の歌詞と一緒!)、「オーストラリア」に出てくる主人公の領地が「faraway downs」なのもちょっとニヤリ。

あと、なんといっても、まさに今最も旬な人物ヒュー・ジャックマンです!アカデミー賞授賞式でのミュージカル・パフォーマンスはミュージカル好きとしては嬉しいことこの上ない演出でしたが(しかもバズ・ラーマン演出!)、この映画ではミュージカル俳優な一面を封印し、ワイルドな男を好演。

でも本音を言うと、ちょっとくらい歌って欲しかったなぁ~と思います。ニコールは歌うシーンあったのにね(←しかも大爆笑モノ。おねだりするナラの目の輝きが見事でした!)。

歌ついでに、エンドロールの主題歌はヒューが歌うのではないかと密かに期待していたのに、なぜかエルトン・ジョン。ここまでずーっとオーストラリアLOVEな映画だったのに、何故ここでUK男のエルトン・ジョン!?

あとこの映画、日本人には色々と複雑ですね・・・。

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コメント

こんばんは。

髭を剃って舞踏会に現れた時には、「うひゃ~~ぁ。か~~っこえ~」と
年甲斐もなく、声が出てしまいました(^^ゞ
何もそんなところで、無造作に身体洗わなくってもぉ…とか、
ストーリーそっちのけで、そんなところばっかり印象に残ってしまいそう(笑)
キング・ジョージの存在感とか、ナラのピュアな表情とか、over the rainbowとか、
あれもこれも蘇るんですが、どうしても、アカデミー賞授賞式を観た直後のせいで、
階段の上にすら~っと立ってたら、シルクハット被って、歌い踊りながら降りてきそう…いや、そうしてほしい、とか
無駄にそんなことばっかり考えてしまいました。
これが、映画の感想でしょうか・・・(恥)

投稿: 悠雅 | 2009年3月 1日 (日) 19時40分

初めまして。
ネットサーフィンをしていて、こちらへ辿り着きました。
書かれている文章がとても読みやすくて、
印象に残りましたのでコメントさせて貰います。
僕もこの作品を観てきました。
観終わって思ったことは、やっぱりバズ・ラーマン監督作品は
好きだなぁ…ということでした。
クラシック映画とミュージカル映画を大切に想っている気持ちが
伝わってきたんですよね。
1本で2つの作品を観れたお得感もあったり。
Andreさんの『遥かなる大地へ』のくだりには思わず、
『おぉ、なるほど!』と頷いてしまいました。
これからもちょくちょく読ませて頂きますね。

投稿: Elijah | 2009年3月 1日 (日) 20時02分

>悠雅さん

コメントありがとうございます!

キング・ジョージやナラなど
ちゃんとポイントを押さえた上ですので、
しっかりとした感想だと思いますよ!

アカデミー賞でのあのパフォーマンスの後だと、
何かやってくれるんじゃないかと
嫌でも期待してしまいますよね。

ニコールも歌ったことだし、
ヒューにも歌のシーンを作って欲しかったですね~。


* * *

>Elijahさん

はじめまして。
コメントいただきましてどうもありがとうございます。

バズ・ラーマンの溢れんばかりのエンタメ大好き!な部分と
作品で描こうとしている内容とのギャップのせいか
世間的な評価はイマイチですが、
自分もこれは結構好きな1本でした。

『遥かなる大地へ』はとても好きな作品で、
ニコール主演の開拓ものということで、
観る前から無駄にワクワクしていたせいか、
「faraway」という語にとても反応してしまったんですよね。

マイペースで勝手気ままなブログですが、
よろしければ今後ともお立ち寄りください。

投稿: ANDRE | 2009年3月 1日 (日) 22時46分

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