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2009年7月

2009年7月31日 (金)

映画「ティンカー・ベル」

ティンカー・ベル [DVD]

tinker bell

アメリカ

2008

2008年12月公開

DVD鑑賞

ディズニー系の記事をアップするたびに書いてますが、ディズニー好きです。そのため、今回の記事はやたらと熱く語ってますので、ひいてしまわないようにご注意ください。

基本的にビデオリリースだけの続編モノはオリジナルの価値を下げているとしか思えないようなものばかりなので観ないという主義で、ピクサーのジョン・ラセター氏がディズニーのアニメ部門を統括するようになってから、こうした続編製作にストップをかけたことも高く評価しています。

でもって、その続編製作にストップをかけるきっかけとなったのが、今回の『ティンカー・ベル』の原型となった同タイトル作品。2007年、ブリタニー・マーフィを主演に迎えほとんど完成していた作品を観たラセター氏があまりの酷さに激怒し、これら続編製作を指揮していたヘッドの人を更迭させたのです。

そんなわけで、今回、劇場公開までされることになったことにとても驚き(アメリカをはじめ世界のほとんどの国ではDVDリリースのみなんですが)、果たして、ラセター・マジックでどこまで改善された作品になっているのか、とても気になる作品でした。

ストーリーは・・・

赤ちゃんがはじめて笑ったときに生まれるという妖精たちは、ネバーランドにあるピクシー・ホロウと呼ばれる場所で人間界に四季を運ぶなど様々な仕事を行っていた。

あるとき、いつものように生まれたばかりの妖精が、ピクシー・ホロウで自分の持っている能力を判別する為のテストを受ける。素晴らしいモノづくりの才能が認められた彼女は、ティンカー・ベルと名づけられた。

モノづくりの妖精たちの仕事は、他の妖精たちが仕事で使う壷などの道具を作ったり、修理したりすること。春が近づき、人間界に春を運ぶため、他の妖精たちが花を作ったり、テントウムシの色づけなど各自の能力を生かし、準備を進めていた。

ところが、他の妖精たちと共に、人間界に赴いて春を運ぶことができると信じていたティンカー・ベルは、自分の仕事がずっとピクシー・ホロウに留まり他の妖精たちが使う道具を作るだけだということを知り、他の仕事をやってみたいと強く願うようになり・・・

なかなか面白い作品でした。

続編製作をストップさせたにもかかわらず4部作製作が決定している点からも、この作品にはかなりのテコ入れがなされて、ちょっとした特別扱いを受けているということが伺われます。(まぁ、かなりの制作費をつぎ込んでいたらしいのでどうにか取り戻そうと必死なのかもしれませんが。)

現代的なテーマが盛り込まれた割と骨太なストーリーや、妖精の本場アイルランドを意識したようなケルトっぽい音楽もとても良い。

しかし、しかし、しかし、

3次元CGアニメにはしてほしくなかった!!!!!!!

これに尽きます。

確かにピクサー作品は素晴らしいですが、基本的に3次元のCGアニメって、CGでここまで表現できるようになったのかという驚きはあっても、絵画的な美しさに圧倒されるレベルには未だ達していないと思うのです。妖精たちの世界など、手描き(2次元CGも可です)によるクラクラしそうなほどに美しい絵で観てみたかったなぁと。

そして、ティンカー・ベルの絵のタッチがあまりに『ピーター・パン』のキャラと違うために違和感が。というのも、ティンカー・ベルはマーク・デイビスという伝説のアニメーターが担当したキャラで、以前、「ディズニーアート展」という展覧会で見た今にも飛び出してきそうなティンカー・ベルの生イラストの美しさといったら、それはそれは素晴らしかったのです。

せめて、もうちょっとオリジナルのティンクに近いと良かったんだけどなぁ。

実はエンドロールの2次元イラストは結構好きだったので、全編あれでやってくれたら良かったのになぁと強く思ってしまったのでした。(そんなわけで自分は全米では年末公開の久々の2Dミュージカル作品「フロッグ・プリンセス」が今から楽しみで仕方がない。)

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2009年7月29日 (水)

映画「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで スペシャル・エディション [DVD]

revolutionary road

アメリカ イギリス

2008

2009年1月公開

DVD鑑賞

実は『タイタニック』が好きです。なので、ケイト・ウィンスレットとレオナルド・ディカプリオが再び共演するということを聞いて、果たして2人をどのように持ってくるのかとても気になっていた作品。

舞台は1950年代アメリカ。エイプリル(ケイト・ウィンスレット)とフランク(レオナルド・ディカプリオ)のウィーラー夫妻はレボリュショナリー・ロードという郊外の閑静な住宅街に子供達と共に暮らし、近所からも一目を置かれるような理想の家庭を築いていた。

女優を目指していたエイプリルだったが、地域の劇団の公演では酷評を受け彼女は挫折を味わい、一方のフランクは会社での営業の仕事が上手くいかず2人はすれ違うようになっていた。そんな状況を打開しようとエイプリルはパリへの移住を提案し、2人は計画を進めるのだが・・・

この2人を持ってきて、あえてまた甘いラブストーリーをすることはないだろうとは思っていましたが、なんか思っていた以上に重い作品でした。口論が多いし。特にラストが・・・。ちょっとやり過ぎじゃないっすか?

この夫妻、冒頭から上手くいってないのが明白で、「早いところ別れてしまった方が良いのでは・・・」なんて思ってしまうのは、現代的なものの見方なのかもしれませんね。ラストの展開を含めて、50年代という時代の価値観がとても重要だったと思います。

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2009年7月27日 (月)

「夜の公園」 川上弘美

夜の公園 (中公文庫)

夜の公園

川上弘美

中公文庫 2009.4.
(original 2006)

文庫化したら読むと決めている川上作品。長編小説は久々な気がします。

なんとなく夫としっくりといっていないリリは深夜に近所の公園を散歩するようになっていた。あるとき、いつも公園ですれ違うマウンテンバイクの青年、暁に声をかけられ、やがて、リリは彼と浮気をするようになる。

リリの夫の幸夫はリリの友人である春名と浮気中。春名は数名の愛人たちとの情事を楽しむ教師。そして、春名の愛人の一人である悟は暁の兄。

視点を変えて行きながら四者四様の揺れ動く孤独な愛を描く物語。

なんとも艶かしい作品で、やわらかな日本語使いもちょいと控えめで、これまでの作品とはちょっと雰囲気が異なる印象の作品でした。でもって、どっちかというと苦手な部類。

4人の視点をずらして描くのは、特に目新しい手法ではないものの、なかなか面白く読ませてくれるんですが、彼らの恋愛モラルみたいなものがちょっと理解しがたく、そこまで作品にはまることができなかったんですよねぇ。

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2009年7月26日 (日)

映画「湖のほとりで」

la ragazza del lago

2007

イタリア

2009年7月公開

劇場鑑賞

 

イタリア映画というのは何年かに1度、とんでもない傑作に巡りあえるというイメージがあるのですが、この作品はイタリア・アカデミー賞で史上最多の10部門を独占し、ヴェニチア映画祭でも2部門を受賞したということで、かなり気になった1本。

舞台は北イタリアの田舎の小さな村。幼い少女が近隣の男に連れ去られるという事件が起き、助けられた少女の証言で、村近くの湖で若い娘アンナの死体が発見される。

捜査を担当することになった警部のサンツィオは彼女の身辺を調査し始め、恋人や、両親、ベビーシッターをしていた家庭などを訪れるのだが、やがて解剖の結果、意外な事実が明らかになり・・・。

原作はノルウェーのミステリ小説とのことで、殺人事件の真相を巡るミステリ映画なのですが、真相を巡る中で、様々な人間ドラマが浮かび上がってくるという作り方はなかなか上手かったと思います。

あと、イタリアの田舎町の景色がとても美しい&湖と死体が完全な絵になっているところも必見。

なのですが、果たして、これがイタリア映画史に残る傑作なのかと問われれば、なんとも微妙な気が。どっちかというと、肝心の捜査の場面にやや退屈な印象もあったし(眠くなりそうなのを必死で我慢)、つまらなくないけれど、そこまでの傑作か?というのは大きな疑問。

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2009年7月24日 (金)

「終末のフール」 伊坂幸太郎

終末のフール (集英社文庫)

終末のフール

伊坂幸太郎

集英社文庫 2009.6.
(original 2006)

単行本が出たときからずーっと読みたかった作品(伊坂作品は全てそうなんですが)がついに文庫化。今回は連作短編なんですねぇ。

あるとき8年後に地球に小惑星が衝突することが発覚し、世界はパニックに陥る。犯罪が多発し、多くの人が命を落とし、混乱が続いていたが、地球滅亡まであと3年という頃になり、世間はようやく落ち着きを取り戻していた。

仙台北部の「ヒルズタウン」を舞台に、地球滅亡があと3年に迫る中、残された人生と向き合おうとする人々の姿を描く連作短編集。

各短編は「終末のフール」「太陽のシール」など、「○○(二文字熟語)の■ール」の形式でタイトルがつけられている。

伊坂氏では『死神の精度』なんかも連作短編でしたが、個人的には今回のほうが完成度は高いと思います。ま、死神~は千葉というキャラを生んだだけで偉大な作品なんですが。そういえば『チルドレン』も連作短編ですね。

この作品、これまでの伊坂作品と比べると、個性の強いキャラがいるわけでもないし、粋な台詞が多いわけでも、強烈なエンタメ性があるわけでも、他作品とのリンクがあるというわけでもありません。

しかし、読んでいて、紛れもなく伊坂作品であるということが感じられるし、他作品とのリンクがない代わりに、連作短編内でのリンクがとても充実していて、やや薄味ではあるけれど、1冊の中に伊坂作品のエッセンス(特にストーリーテラーとしての)がググっと詰まった作品という印象です。

全体に面白かったんですが、ちょっと思ったのはどの作品も、良い人が主人公でして、もうちょっと、自暴自棄になり犯罪に走る人物が主役になっている短編があってもよかったかなぁと思います。なんかどの短編もちょっと似たり寄ったりというか。

そうそう、タイトルのつけかた、たまに強引なのがあるのが微笑ましかったです。

以下、印象に残った話メモ。

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2009年7月23日 (木)

しばしのお待ちを

関東はあいにくの曇り空で日蝕は堪能できず・・・。

この1週間ほど、あまりにやらなければいけないことが多すぎて、ブログまで手の回らない状況が続いています。

もうちょっとしたら(数日以内には)、時間が取れるようになると思うので、そしたらまたボチボチ更新していきます。

あれも、これも、ストックがありますので、ガガガガっと一気に更新されていくと思いますので、しばしのお待ちをよろしくお願いいたします。

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2009年7月16日 (木)

映画「真夏の夜の夢」

真夏の夜の夢

2009年

日本

2009年8月公開

試写会鑑賞

シェイクスピアの「真夏の夜の夢」を、『ナビィの恋』や『ホテル・ハイビスカス』の中江裕司監督が、沖縄を舞台に翻案した作品。ちょうど1週間前になりますが、試写会に当選し、一足先に観ることができました。

沖縄の離島、世嘉冨島では、古くから島に暮らす精霊達が人間達に忘れ去られ、その存在そのものが消えようとしていた。

ゆり子は妻のいる恋人の敦との関係に疲れ、東京から故郷である世嘉冨島へと帰ってくる。同じ頃、島では村長の息子の結婚式を前に、青年団の若者達が余興の劇の練習に勤しんでいた。

青年団の男達の劇に参加することになったゆり子だったが、そこに、東京から敦がゆり子を追ってやってきて、さらには、敦の妻の梨花もまた夫を追って島までやってくる。

そんな中、ゆり子は幼い頃に出会った島の大きなガジュマルの木に宿るキジムン(精霊)のマジルーと再会する。マジルーはゆり子のために、目覚めて最初に出会った人と恋に落ちるという秘薬を使うのだが・・・。

「真夏の夜の夢」はイギリスの本家ロイヤル・シェイクスピア・カンパニの来日舞台公演をはじめ、舞台でも何度か観たことがありますし、映画化されたものもほとんど観ているくらいに好きな作品の1つ。

基本の物語はシェイクスピアに忠実なのですが、ところどころでアレンジが加わっていて、オリジナル要素も結構多い作品でした。

ただ、沖縄のキジムンなどの精霊達の文化が非常に上手いこと「真夏の夜の夢」の世界観と一致していて、何の違和感もなく、沖縄を舞台に翻案されてしまったところに、シェイクスピアの奥深さを再認識させられました。

ラストのパックの挨拶もしっかり沖縄言葉でやってくれるところが憎いです。

オリジナル部分がちょっとメッセージが強い気もしましたが、「真夏の夜の夢」の映画化作品としては、かなりの個性を持って、インパクトのある仕上がりで、非常に面白かったです。ただ、沖縄文化にもシェイクスピアにも興味が全くないという人にとっては、ちょっと退屈になってしまうかなぁとも。

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2009年7月15日 (水)

奇想の王国 だまし絵展 @Bunkamura

ちょっと前になりますが、渋谷の文化村で開催されている「だまし絵」展に行ってきました。

だまし絵、かなり好きです。

もうちょっとトリックアート系が多いのかと思ったのですが、特にそういうわけでもなく、結構広いくくりで、東西の様々な「だまし絵」を歴史を追って紹介するという内容でした。

一言で感想を言うと、だまし絵は本物を見るべし!

といったところでしょうか。やっぱり画集なんかで見るのとは全く違います!(ま、これは、だまし絵じゃなくてもそうなんですが。)

ものすごく写実的でうっかりすると絵が本物のように見えてしまうというスタイルの作品は、「うーん、やっぱり、これは絵だよね・・・」と思ってしまうものが多く(特に古い時代の作品)、コンセプトは面白いけれど、どこか微笑ましい印象です。意外と木目とガラスって昔の作品でもかなりリアルに描かれてて、ちょっとビックリした作品もあったけれど。

一方で、今回の目玉でもある野菜だけで顔を作ったり、江戸の人間だけで人の顔を作ったりといった、アイデアが面白い作品群は見ていて、とても楽しいです。

でもって、なんだかんだで一番楽しんだのは、マグリット&ダリ&エッシャーなんですが、これらは個別の展覧会に行って大いに楽しんだことがありますが、やっぱり面白いですよね~。

あと個人的大ヒットは最後のほうにあった現代作品の動くように見える絵です。これ、もともと仕組みも知っていたんですが、実物を見たの初めてだったため、無駄に何度も絵の前を行ったり来たりして、かなり満喫しちゃいました。自分で作っちゃおうかなぁ。

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2009年7月14日 (火)

「モノレールねこ」 加納朋子

モノレールねこ (文春文庫)

モノレールねこ

加納朋子

文春文庫 2009.6.
(original 2006)

加納作品が立て続けに文庫化してくれてちょっと嬉しい今日この頃。今回は連作ではなく、1つ1つが独立した8作品を収録した短編集という加納作品としてはちょっと珍しい1冊。

加納朋子といえば、勝手に「連作短編の魔術師」と呼んでいるのですが、普通の短編集でも、しっかりと読み応えのあるとても面白い1冊になっていて、ますます好きになってしまいましたね。

重松清のような人情話の中に、加納朋子の本領発揮といった感じのほどよい小さな謎が挿入されていて、彼女にしか書けないであろう内容になっているところが素晴らしかったです。

何かを失った人々を描いた作品ばかりなんですが、全体が暗くなりすぎていないのも良かったです。

以下、気になった作品に一言メモ。

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2009年7月 9日 (木)

映画「コネクテッド」

保持通話

香港 中国

2008

2009年8月1日公開予定

公式サイト

試写会鑑賞

2004年のハリウッド映画「セルラー」を大まかな設定はそのままに香港を舞台にリメイクした作品です。今回のリメイクを知り気になったこともあり、つい1週間ほど前にオリジナルの「セルラー」をDVDで観たばかりなので、オリジナルと比較しつつ感想を。てか、ブログ記事、2作品連続でアップしちゃいました。

ロボット設計士のグレイスは小学生の娘を車で学校まで送った帰り、突然ぶつかってきた車から出てきた男達によって誘拐され、作業小屋のようなところに監禁されてしまう。グレイスは犯人達によってバラバラに壊されてしまった電話の配線を修復し、どの番号につながるか分からないような状態で必死に電話をかけ続ける。

サラリーマンのアボンは、海外に行くことになった息子を見送るために空港に向かう途中、携帯電話にグレイスからの電話がかかってくる。近くにいた交通係のファイ刑事に携帯を渡しグレイスが状況を説明しようとするが、警官は呼び出され、近くの警察署に行くように言われてしまう。

そして、アボンは息子との約束を気にしながらも、グレイスのため犯人の追跡を始めるのだが・・・。果たして、犯人達の狙いとは?

という物語。

オリジナル版を観たばかりだったので、リメイクの仕方によっては退屈してしまうのではないかと思っていたのですが、そんなことは杞憂に終わり、非常に満足度の高いリメイクに仕上がっていました。リメイクはがっかりすることが多いので、こういう作品は本当に貴重だと思います。かなり面白かったですよ。

オリジナルがかなりのジェットコースタームービーだったのに、それを上回るジェットコースターっぷりであっという間の2時間。自分も試写会がなかったら劇場で観たかどうかは分からないんですが、劇場で鑑賞するだけの価値は十分にある1本だったと思います。

てか、上映館数がやたら少ないのはちょっともったいなすぎでは?うまくやれば、夏休み映画の中でもかなりの健闘を見せられるんじゃないかと思うんですけどねぇ。

オリジナルにあったB級っぽさや不自然さのある場面が非常に上手く改良されている上、アクションも人間ドラマも全てがパワーアップしていて(カーアクションなんかちょっとやりすぎなくらいで逆に微笑ましい)、サービス精神に溢れて、かなりの見ごたえ。それでいて、オリジナルをしっかりと踏襲して作られているというのがとても良い。

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映画「セルラー」

セルラー [DVD]

cellular

アメリカ ドイツ

2004

2005年2月公開

DVD鑑賞

今度、香港版リメイクの『コネクテッド』という作品が公開になるということで、リメイクされるくらいならオリジナルは面白いのだろうと思い観てみることに。

てなわけで、DVDで観たのが1週間ほど前なのですが、その後、リメイク版の試写会が当たり、本日観てきました。リメイク版のほうの感想はまた後で。

小学生の息子を学校に送り出したジェシカ(キム・ベイシンガー)は突然現れた男達に誘拐され、どこかの建物の一室に監禁されてしまう。犯人は部屋にあった電話を斧で破壊して去っていったが、ジェシカは破損しバラバラになってしまった電話機の電話線をなんとか外につなげようと試し、奇跡的に一人の若者ライアンの携帯につながる。

携帯電話の通話だけをたよりにライアンはジェシカを救うことができるのか。そして、犯人達の正体とその目的とは!?

いやー、面白かったです。

冒頭3分でいきなりの衝撃展開。そこからあれよあれよと飽きさせることなく、アクションあり、笑いあり、ちょっとした人間ドラマありとお子様ランチのような怒涛の展開が続き、あっという間に最後まで。

木曜洋画劇場にぴったりな感じのちょっとB級っぽさのあるテイストもこの作品の味になっていて、ツッコミどころが多いんですが、それを含めて楽しめる作品だったと思います。

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2009年7月 5日 (日)

映画「永遠のこどもたち」

永遠のこどもたち デラックス版 [DVD]

el orfanato

スペイン メキシコ

2007

2008年12月公開

DVD鑑賞

『パンズ・ラビリンス』の監督、ギレルモ・デル・トロが製作総指揮を担当したスパニッシュホラー作品。公開時の評判が良かったので観たかったんですけど、ジャンルがホラーということで、劇場鑑賞は避け、DVDでもかなり迷った挙句に鑑賞に至りました。

思ったほど怖くなかったですよ。

主人公ラウラは、かつて自分が育った孤児院のあった屋敷を買い取り、そこを障害児のための施設にしようと、夫と息子のシモンと共に、懐かしい建物へと帰ってくる。

ラウラは息子のシモンが、屋敷で「見えない友達」たちと遊んでいることを気にしていた。そんな折、屋敷でパーティが開かれる。その日も「見えない友達」の話をしてくるシモンを、ラウラは相手にせずパーティの準備をしていたのだが、そのパーティの最中、ラウラは覆面を被った子供に襲われ、シモンがいなくなってしまう。

難病の為、薬を欠くことのできないシモンの身を案じながら、ラウラはシモンを捜し続けるのだが、やがて、かつて孤児院だった頃に屋敷で起こった事件の存在が明らかになり・・・。

音楽などで雰囲気を盛り立てたり、突如大きな音がしたりと、ホラーの定石を行く演出も見事なんですが、なんといっても、しっかりと伏線を張ったストーリーや、見事なまでの「雰囲気」の演出で見ごたえのある作品でした。

スペイン映画、良いですね~。スペイン語でホラーを観るってのもちょっと新鮮だし。

『パンズ・ラビリンス』がアリス風だったのに対し、今回の作品はピーターパンが重要なモチーフとして使われていて、ある種、ホラー風に仕立てたピーターパンの続編(しかも続編としての完成度の高さが素晴らしい)とさえ言える様な内容に仕上がっていましたね~。

色々とどんよりとした気持にさせられるんですが、ラストシーンが温かな愛で溢れた映像だったので、鑑賞後の余韻が悪くないのも良かったです。

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2009年7月 4日 (土)

「マルコヴァルドさんの四季」 イタロ・カルヴィーノ

マルコヴァルドさんの四季 (岩波少年文庫)

マルコヴァルドさんの四季
(Marcovaldo)

イタロ・カルヴィーノ
(Italo Calvino)

岩波少年文庫 2009.6.
(original 1963)

長らく入手困難になっていて、カルヴィーノを好きになってからずっと読みたいと思っていた作品が、新訳になって再発売されました。新訳を担当されたのが、古典新訳文庫でロダーリやブッツァーティを担当した関口英子さんだというのもちょっと嬉しいですね。

岩波少年文庫、たまにチェックすると嬉しい仕事っぷりが憎いですねぇ。

主人公は大都市に妻と6人の子供たちと共に暮らすマルコヴァルドさん。彼は、SBAV社で肉体労働をし、決して裕福ではないものの、自然を愛し、常に好奇心旺盛に毎日を楽しんでいる。そんなマルコヴァルドさんの日常を、5回繰り返される春夏秋冬と名づけれた20章で描いていく連作短編集。

四季が全部で5回繰り返されるというちょっと面白い章立ての構成がいかにもカルヴィーノっぽい作品なんですが、あふれるユーモアと皮肉と風刺にあふれた内容が単なる児童向け作品以上の深い味わいを感じさせるあたり、流石、という感じです。

基本的にどの話も、

「マルコヴァルドさんが町で面白いものを発見」

「なかば強引に自分の欲望を満たす」

「周囲の人がまきこまれる」

「大失敗などがあり、痛い思いをするなどの皮肉的なラスト」

という流れで展開されていて、その中に、都会生活や文明社会への皮肉をピリリと利かせるというのが基本のパターン。

どんなに貧しくても、どんなに辛い目にあっても、新しい物語が始まると、マルコヴァルドさんが常に好奇心旺盛で前向きに人生を楽しんでいる姿がとても印象的な作品でした。

で、文明批判みたいな部分が割と強い作品で、ここで描かれる大都会の姿は多少デフォルメされたものになっているのに、半世紀ほど前にイタリアで書かれたデフォルメ大都会が、21世紀を迎えた現在の日本と比べて、驚くほどに違和感のない都市の姿であるのが非常に興味深く、また、この作品のメッセージ性を際立たせていたように思います。

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2009年7月 1日 (水)

映画「アフタースクール」

アフタースクール [DVD]

アフタースクール

日本

2008

2008年5月公開

DVD鑑賞

昨年かなり話題になっていた作品。一度レンタルしていたのに、観られないまま返してしまい、しばらく時間が経ち再びレンタルしてようやく観ることができました。

中学校の教員をしている神野(大泉洋)のもとに、探偵を名乗る島崎(佐々木蔵之助)という男が訪ねてくる。島崎は神野の中学からの親友である木村(堺雅人)を探していると告げる。

木村が若い女性と2人でいる写真を見せられた神野は島崎と共に木村と女性の行方を捜し始めるのだが・・・。

ネタバレせずにストーリーが書けないよぅ・・・。

さてさて、感想ですが、うーむ、そこまで楽しめなかったかも。

三谷作品はほとんどが苦手だし、非常に評判の良かった『キサラギ』も苦手だったし、邦画のヒット作品があまり得意ではないことを再認識・・・。そもそも、実は大泉洋が苦手だしなぁ。

堺&佐々木の「オードリー」コンビは好きなんですけどねぇ。今思えば、豪華な朝ドラでした。

でも、確かに2度目を見たくなるストーリーで、思わず2回目も見て、「ほうほう、なるほど、このときのアレはそういうことなんだねぇ」みたいな楽しみ方のできる作品で、伏線の張り方はとても上手かったと思います。DVD鑑賞ならではの楽しみ方です。

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