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2009年7月27日 (月)

「夜の公園」 川上弘美

夜の公園 (中公文庫)

夜の公園

川上弘美

中公文庫 2009.4.
(original 2006)

文庫化したら読むと決めている川上作品。長編小説は久々な気がします。

なんとなく夫としっくりといっていないリリは深夜に近所の公園を散歩するようになっていた。あるとき、いつも公園ですれ違うマウンテンバイクの青年、暁に声をかけられ、やがて、リリは彼と浮気をするようになる。

リリの夫の幸夫はリリの友人である春名と浮気中。春名は数名の愛人たちとの情事を楽しむ教師。そして、春名の愛人の一人である悟は暁の兄。

視点を変えて行きながら四者四様の揺れ動く孤独な愛を描く物語。

なんとも艶かしい作品で、やわらかな日本語使いもちょいと控えめで、これまでの作品とはちょっと雰囲気が異なる印象の作品でした。でもって、どっちかというと苦手な部類。

4人の視点をずらして描くのは、特に目新しい手法ではないものの、なかなか面白く読ませてくれるんですが、彼らの恋愛モラルみたいなものがちょっと理解しがたく、そこまで作品にはまることができなかったんですよねぇ。

ただ、こういう作品って、孤独な者どうしがお互いに惹かれあうようなものが多い中、ここでは、それぞれの孤独が決して交わることなく、ジワジワと広がっていくようなイメージがあって、満たされることのない思いみたいなものが丁寧に描かれているのは読み応えがありました。

ま、でも、きっと川上作品ではなかったら手に取らないタイプの作品だったと思います。

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コメント

初めて書きます。

夜の公園、男性が読むとどんな風に受け止めるのかな、って思いました。

川上作品は大好きで、「センセイの鞄」がいいですね。

私もPianoを弾きます。

投稿: mickey♪ | 2013年4月15日 (月) 13時54分

>mickeyさん

しばらく忙しくてブログまで手が回らなかったためレスが遅くなってしまい申し訳ありませんでした。

自分も川上作品が好きなで「センセイの鞄」なんかはとても楽しめたのですが、「夜の公園」や近年の艶っぽい作品は女性向きの作品という印象も強くて、どこか馴染めないところがあります。

投稿: ANDRE | 2013年5月 2日 (木) 00時34分

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