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2009年9月

2009年9月27日 (日)

映画「ロック・ミー・ハムレット」

ロック・ミー・ハムレット! [DVD]

Hamlet 2

アメリカ

2008

日本未公開

DVD鑑賞

ハムレットを題材にした作品、しかもミュージカル仕立ての続編!?ということで、とーっても気になっていた1本。まぁ、こういうのは未公開でも仕方ないかなぁ・・・。

売れない役者ダナ・マーシュズ(スティーブン・クーガン)は、スターの夢破れてアリゾナ州ツーソンの高校で演劇を教えていた。受講生は演劇に熱心な2人しかいなく、上演した作品は学校新聞で酷評される始末。

そんな折、他の芸術系科目がなくなってしまい、多くの学生達が彼の授業に流れてくる。演劇になど全く興味のないヤンチャな生徒たちに手を焼いていたところ、彼の授業も今期限りで終わりになることが告げられる。なんとか良い作品を上演しようと彼が書き上げたオリジナル戯曲は、「ハムレット2」というミュージカル形式の作品だった・・・。

もうちょっとおバカなコメディ作品なのかと思っていたんですが、役者として花咲かず、妻との仲もギクシャクで、学校での仕事もピンチとなり、とにかく崖っぷちな主人公が必死にもがき苦しむという内容で、思っていたいよりも割とシリアスな作品でした。

可もなく不可もなくといった感じの作品なんですが、ところどころ面白い場面があって、恐らく映画好きな人のほうがより楽しめるんじゃないかと思います。

でもって、シェイクスピア的なものを期待して観ると、完全に肩透かしを食らわされてしまうので(まぁ、『ハムレット』を知ってたほうが劇中劇の役名なんかが理解できるとは思うけれど)、ご注意を。

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映画「PARIS パリ」

PARIS-パリ- (通常版) [DVD]

Paris

フランス

2008

2008年12月公開

DVD鑑賞

「猫が行方不明」や「スパニッシュ・アパートメント」など好きな作品の多いセドリック・クピッシュ監督の最新作ということで気になっていた1本。

シングルマザーのエリーズ(ジュリエット・ビノシュ)は弟のピエール(ロマン・デュリス)から心臓病のために余命幾ばくもない状態であることを聞かされ、仕事の量を減らし、子供達と共に彼のアパートで同居をはじめるようになる。

窓の外からパリの街を眺めていたピエールは向いのアパートに暮らす女子大生のレティシアのことが気になっていた。

大学で歴史学を教えるロラン(ファブリス・ルキーニ)は授業に出席していたレティシアに一目ぼれし、同級生を装って彼女の携帯にメールを送り始める。

ロランの弟の建築家や、市場で働く男達、パン屋で働く女性たちなども描かれパリに暮らす人々の生活を静かに映し出していく・・・。

一応主人公はエリーズとピエールの姉弟ということになると思いますが、同時進行でかなりの物語が描かれて、2時間かけて、そこに生きる人々の姿からパリという街を描こうという試みはなかなか面白かったです。ラストの台詞にこの作品の全てが凝縮されていましたね。

好きだったのはパン屋の女将さんかなぁ。出身地別性格判断によって、バイトを次々と変えていくんですが、お客さんやバイトさんとのやりとりがかなりお気に入りです。

同じ監督の作品でありながら、「スパニッシュ・アパートメント」のスタイリッシュさとエネルギーは完全に封印されていて、死にゆく青年が窓の外から見つめるパリの姿をただただ静かに映し出すというスタイルはちょっと物足りなかったかなぁという気も。あのスタイリッシュさを期待してしまったんですが、完全にベクトルの違う作品でした。

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「愛の妖精」 ジョルジュ・サンド

愛の妖精 (中公文庫)

愛の妖精
(le petite Fadette)

ジョルジュ・サンド
(George Sand)

中公文庫 2005.4.
(original 1849)

ジョルジュ・サンドというとショパンの愛人というイメージがとても強いのですが、作品を読んだことがないので、ちょっと手にとってみました。

主人公は農家の息子として生まれた双子のシルヴィネとランドリ。2人は常に一緒に過ごし、両親はその互いへの強い愛情を心配していた。あるとき、兄弟のどちらかを奉公に出すことになり、弟のランドリが家を離れてしまう。

奉公先で新しい友人達と出会い、ランドリが自立していく一方で、シルヴィネの弟を失ったショックは強く、彼は深く落ち込んでしまう。

そんな折、この兄弟に事件が起こり、皆からコオロギと呼ばれ、疎まれている不器量な娘ファデットの助けで事件が解決するのだが・・・。

農村を舞台に強い絆で結ばれた双子の兄弟と、一人の娘の愛と成長を描く。

面白いかつまらないかでいえば、面白いとは思うのですが、ちょっとハマりきれない作品でした。

この作品が発表された17世紀には、それなりのインパクトを持って発表されたのかもしれませんが、21世紀に生きる読者としては、この物語の甘~いロマンチックな展開は、アメリカの某人気ラブロマンス小説レーベルのような空気を感じてしまったんですよねぇ。

突如美少女に大変身とかってのはやっぱり・・・。農村の牧歌的な描写なんかは確かに美しいし、双子の描写も結構好きだったんですけど、どうもファデットが出てくると、あまりの甘さにちょっと引いてしまったというか。

ファデットが村を出る場面でちょっと長めの台詞で自分の恋心を語るんですけど、その場面なんか、読みながら背中がモゾモゾしてしまいました・・・。

なんだかとっても乙女目線な物語だよなぁという印象でしたね。

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2009年9月26日 (土)

映画「グッド・バッド・ウィアード」

좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈
the good the bad the weird)

2008 

韓国

2009年8月公開

劇場鑑賞

予告編を見て、韓国映画なのにウェスタンというのがとても気になり、なんとなく面白そうな気配を感じたので観にいってきました。実はもう1本、見たい西部劇があるんですが、なかなか時間と場所が合わずDVD待ちかなぁという感じです。

ちなみに韓国映画を見るのは年に1~2本という感じですが、劇場鑑賞は初。

舞台は20世紀初頭の満州。

BAD:パク・チャンイ(イ・ビョンホン)
日本軍の手に渡った宝の地図を奪還すべく雇われた馬賊のボス。

WEIRD:ユン・テグ(ソン・ガンホ)
列車強盗をして偶然宝の地図を手に入れてしまうコソドロ。

GOOD:パク・ドウォン(チョン・ウソン)
チャンイを狙う賞金稼ぎ。

1枚の宝の地図を巡り、3人が意地とプライドを賭けて織り成す西部活劇。

てっきりアメリカを舞台にした作品だとばかり思っていて、何故にして韓国人で西部劇?と思っていたんですが、いやはや、満州を舞台にして、そういった違和感が非常に上手くカバーされていましたね。何故にして洋服??とか思いつつ、こういうの嫌いじゃないですよ。

てか、これ、タイトルのみならず、インスパイアされたと公言しているとはいえ、内容のほうも、相当『続夕陽のガンマン』(原題:the good, the bad, the ugly)を意識してましたね。名作すぎる「続~」と比べてしまうと何も言えなくなってしまうので、純粋にこの作品単体で楽しんだ感想を。

大量に人が殺される映画って実はあまり好きではないため、大量の血痕が飛び散る様子にやや顔をしかめつつ、アクションシーンも、人間ドラマも徹底したエンターテイメント作品でなかなか面白かったですよ。もうちょい銃撃以外のアクションも多いと嬉しかったけど。

特にワイヤーを使った作業場みたいなところで、三者三様の魅力を見せ付けてくるアクションは見ごたえたっぷり。

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2009年9月24日 (木)

「きつねのはなし」 森見登美彦

きつねのはなし (新潮文庫)

きつねのはなし

森見登美彦

角川文庫 2009.6.
(original 2006)

いつも京都を舞台に、悶々とした京大生の青春を描く森見氏の短編集。

今回はいつもとはちょっと趣向が違っていて、あの擬似インテリ文体も封印して、京都を舞台にしたホラーテイストの作品を4つ収録した短編集となっています。

面白かったのは、いつもとは違う文体で書かれているにもかかわらず、いつも通りにレトロモダンな空気がしっかりと感じられたこと。現代を舞台にしているのに、明治~大正くらいの雰囲気が漂うんですよね。思ってた以上に文章が上手い。

ただ、世間では割と人気のある「夜は短し~」やこの作品と比べると、自分はやっぱり「太陽の塔」&「四畳半神話大系」のほうが好きかなぁ。

この短編集は、雰囲気ばかりが先行してしまってる感じで、「で?」って感じの印象で終わってしまう話ばかりだったんですよねぇ。レトロな空気の幻想譚という点では、梨木香歩の「家守~」のほうが好きですね。

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2009年9月20日 (日)

映画「オー!マイ・ゴースト」

オー!マイ・ゴースト スペシャル・エディション [DVD]

ghost town

アメリカ

2008

日本未公開

DVD鑑賞

アメリカで公開されていたときに、面白そうだなぁと思い日本での公開を楽しみに待っていたのに、まさかの未公開DVDリリース。最近こういう作品が多くてちょっと寂しいです・・・。

人間嫌いの歯科医ピンカース(リッキー・ジャーヴェイス)は腸の検査をした際の全身麻酔により7分間だけ死亡し、それ以降、幽霊が見えるようになってしまう。彼が幽霊を見ることができることを知り、生前に思い残したことがあり成仏できずにいる幽霊たちがNY中から集ってくるが、そもそも人間嫌いであるピンカースはそんな彼らの願いを無視し続けていた。

そんな中、彼は同じマンションに暮らすグウェン(ティア・レオーニ)の夫だったというフランク(グレッグ・キニア)の幽霊から妻の再婚を阻止して欲しいと頼まれる。グウェンに一目ぼれしたピンカースは、フランクの頼みを聞きつつ、この機会を利用して彼女に近づこうとするのだが・・・。

とても面白かったです。確かにキャストも豪華ではないし、内容も地味目なんですが、アメリカのこの手のコメディ作品としては珍しく下ネタもほとんどなく、作品のテンポもゆっくりめなので、秋の夜長なんかに大人がゆったりと鑑賞して楽しむには丁度良い佳作だったと思います。大爆笑するような場面はないんだけど、全体的にゆるい感じで楽しめました。

未公開ってことで、多くの人に知られないまま埋もれてしまうにはちょっともったいないなぁ。アメリカではそこそこにヒットしてたのにねぇ。

主演のリッキー・ジャーヴェイスといえば、BBCの「The Office」のKYなボスでたっぷりと笑わせてくれたのが印象深いですが、今回は人間嫌いな主人公を好演。この人は真面目な顔しながらちょっと仕草で笑わせるのが本当に上手いですよね~。てか、彼が主演てのがこの作品を観たかった一番の理由なので、もうこれだけで大満足です。

ティア・レオーニの美しさも非常に上手く引き出されていて良かったですよ☆

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2009年9月15日 (火)

「Nocturnes」 Kazuo Ishiguro

Nocturnes: Five Stories of Music and Nightfall

Nocturnes
five stories of music and nightfall

(邦題:夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語)

Kazuo Ishiguro
(カズオ・イシグロ)

faber and faber 2008

イシグロの最新刊は短編集です。邦訳も出ていますが、短編で読みやすいのではないかと思い、イシグロ作品初の原書チャレンジ。

収録されているのは副題通りの5作品で、どの作品にも音楽が重要なアイテムとして登場するのだが、1つをのぞいては、主人公自身が音楽家という設定です。自分も趣味で音楽を嗜んでいるので、興味深く読むことができました。

さて、この短編集、何に驚いたかって、イシグロ作品でここまで笑えるとは!というくらいのユーモアの多さ。特に2作品目は、まさに抱腹絶倒の面白さでした。しかし、それでいて、ちゃんと味わいのある人間ドラマが描かれていて、夜想曲集というタイトルにぴたりとハマる余韻を残すところが流石のイシグロといった感じです。

どの短編も、ちょっとした勘違いや、本音と建前、過去と現在のギャップなどによって心がすれ違う情景を描いていて、そのあたりはイシグロ氏の「語り」の上手さを思う存分に楽しむことのできる1冊でした。

以下、各作品ごとに短く感想を。

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2009年9月11日 (金)

映画「キャラメル」

キャラメル [DVD]

sukkar banat
caramel

レバノン フランス

2007

2009年1月公開

DVD鑑賞

レバノンなんてニュースで名前を見るくらいで、実際にどのような国なのか全く知りません。そんなわけで、ちょっと話題になっていたこの映画、とても気になっていました。

舞台はベイルートの美容院。妻子持ちの男性との不倫に悩んだり、婚約者に言えない秘密を抱えていたり、女性客の視線が気になったりする美容院で働く女性たちや、片思いの警察官や、オーディションに望む女優、老いた姉と暮らすお針子など、美容院の周囲の人々の姿を人情味たっぷりに描き出す。

いや~、ベイルートは思っていた以上に都会でした。レバノンというと内戦のイメージが強いんですが、この映画を見る限りでは、割と平和的な(軍人が街を歩いてたりはしてましたが)生活をしている様子。

フランス領だったということで、フランス語とアラビア語が使われているようなんですが、映画のクレジットも全て2つの言語で書かれていたり、とりあえず、レバノンという国の状況に釘付け。

美容院が舞台なので、登場人物たちもオシャレさんが多いんだと思いますが、街の様子やら、部屋の様子、宗教、人間模様などを見ていると、ぱっと見、とても西洋的なんだけど、東洋的な雰囲気がチラホラと見え隠れするような感じで、西洋と東洋の中間点なんだなぁというのを強く感じましたね。面白い。

女性たちの悩みも、割と普遍的なものを扱っているものの、そういうところにも、見慣れた欧米映画には見られないようなアプローチがあったり、現代の日本の価値観ともちょっと違う考えがあって、何度も書きますが、純粋に、レバノンという国を見ることを楽しめる作品でしたね~。

手術する場面にはかなりのカルチャーショックが。

タイトルになってるキャラメルの使用法もちょっとビックリでしたが。

でもって、レバノンを見る、というだけでは終わらず、描かれている人間模様がまたどれも味わい深くて良い作品でした。

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2009年9月 9日 (水)

「サンネンイチゴ」 笹生陽子

サンネンイチゴ (角川文庫)

サンネンイチゴ

笹生陽子

角川文庫 2009.6.
(original 2004)

割といつも面白いYAを書く作家さんなので、文庫化するとついつい読んでしまう笹生陽子作品。

主人公のナオミは文芸部に所属する割と地味目な中学2年生。あるとき、古本屋に立ち寄ったナオミはそこで、何者かにバッグを盗まれてしまう。そんな彼女を助けたのは、同じクラスで、学年の中でも一匹狼的存在でトラブルメーカーとして知られる柴崎アサミと、彼女の彼氏と噂されるヅカちんの2人。やがてナオミは2人の仲間達と出会い、町内で起こっているある事件の存在を知り、一緒にその調査を行うことになるのだが・・・。

うーん、今回はちょっと微妙だったかなぁ。笹生作品は男子が主人公のときの方がキャラクターが生き生きとしていて、面白い気がします。

あと、物語の核となる事件がなんだか地味な印象で、あまりハマれるようなものではなかったというのもちょっとマイナス点。中学生くらいが読むのであれば、ちょっとドキドキ感もあったのかもしれないけれど、もうちょっと深刻な(現実的な?)事件のほうが作品が深まった気がします。

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2009年9月 7日 (月)

夏の来日ミュージカルまとめ

シリーズ 夏の終わりに ③

この夏はミュージカルの来日ラッシュということで、たっぷりと堪能してきました。

この夏来日した作品、

① ウエスト・サイド・ストーリー 1957年

② コーラス・ライン 1975年

③ RENT 1996年

とそれぞれオリジナルの公演がほぼ20年おきで、さらに、3作品とも、ミュージカル史において、非常に重要な位置を占めているランドマーク的作品ばかり。これらを一気に鑑賞できる機会はミュージカル好きとしては見逃せないですよ!

ちなみに、映画もですが、「原語」を好むので、和訳ミュージカルよりも、来日公演のほうがずっとテンションが上がるんですよねぇ。とか言いつつ、7月にやってた「Sunday in the park with George」はかなり観たかったし、四季の「ウィキット」と「春のめざめ」も観たいなぁと思ってるうちに終わっちゃって残念なのですが。

かなり個別記事と重複したこと書いてますが、せっかくなのでミュージカルのまとめ記事を。

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ただ夏の夜の夢の如し

シリーズ 夏の終わりに ②

8月、何箇所か出かけたのですが、意図せず面白いことになった話を。

8月上旬、鎌倉へ遊びに行きました。

そして、そのちょうど1週間後、福岡は門司にいました。

門司といえば関門海峡。関門海峡といえば、壇ノ浦。まったく意図したわけではないのですが、鎌倉にいた1週間後に壇ノ浦にいる自分にちょっとビックリ。別に源平合戦に思い入れがあるわけでも無いんですけどねぇ。

まぁ、それだけなんですが、どちらも面白い街だったので、写真でも。

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2009年9月 4日 (金)

検索ワード「読書感想文」に思う。

シリーズ 夏の終わりに ①

突如始まったシリーズ記事。

単に夏のまとめを書こうと思ったら1つ1つの内容が長くなってしまっただけなんだけど。

さて、このようなブログをしていると夏になるたびに「読書感想文」という検索ワードが非常に増加します。ちょっとやそっとではない数なのですが、具体的な作品名とあわせて検索している人もかなりいらっしゃる様子。

どうやら今年は重松清が大人気みたいです。

確かに短編で読みやすいし、扱ってるテーマとかも書きやすそうなので納得。

自分が子供の頃には、ネットなんていう便利なものは存在していなかったので、読書感想文の参考にするために、他人の書いた感想を読むなんて行為はほとんど有り得なかったので、時代が変わったなぁと思います。

しかし、感想文というのは自分が読んで思ったことを素直に書けば良いわけで(国語のできる子は先生受けする書き方なんかを心得てたりもしますが)、すぐに他人の感想を読めるというのは、そういう意味では良くない点も多いなぁと思ったり。

ネットで誰かの感想を読んだりすると、意外と自分の感想がそれに引っ張られたりもしますよね。自分の感覚として特に他の感想を読まずに書いたレビューと、いくつか拝見して書くレビューとでは、前者の方が素直に書けていて面白い内容になっている気がします。

後、自分が感じたことがネットで他の感想を見てみると、かなりマイノリティの意見だと分かることも多いですが、そのようなときに、特に子供なんかは、自分の読み方が間違っていたと感じてしまい、多数派の意見が正解みたいに思ってしまって、最初の感想を封印してしまうなんてこともあるんじゃないかと思うのです。

まぁ、ネットで簡単に感想を検索して、コピペできてしまうような時代なだけに、やたらとこういう検索ワードが多いと、コピーだけはしちゃダメだからね~と、思う今日この頃。

今さら感想文を書く人もいないだろうけど、せっかく検索されている様子なので。なんとなく学校の感想文って、自分の個人的な体験と作品とを結びつけて書いたようなものが高く評価されていたような印象がありますよ。

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映画「BOY A」 

BOY A [DVD]

BOY A

イギリス

2007

2008年12月公開

DVD鑑賞

公開時から気になっていた作品。非常に素晴らしい作品でした。このような作品に出会えるイギリス映画はやっぱり大好きです。

舞台はマンチェスター。少年時代、全英を震撼させる事件を起こし、悪魔とまで呼ばれた青年が出所することになりジャックという名前で過去を隠し、新しい一歩を踏み出そうとしていた。

職場では気の合う仲間達とも出会い、ミシェルという女性とも互いに惹かれあうようになっていた。しかし、ジャックは次第に彼らに自分の過去を偽っていることに罪悪感を感じ、真実を告げたいと思うようになるのだが・・・。

タイトルはもちろん「少年A」から。

まず、主演のアンドリュー・ガーフィールドの演技が素晴らしい。英国俳優期待の若手という感じで今後が楽しみです。

そして、この作品、非常に淡々と静かでありながら全く退屈させずに最後まで一気に引き込まれてしまうと演出の上手さと、アングルやカットなどを含めた映像の美しさも見事。同監督&脚本作品の「ダブリン上等!」、未見なんですが、そちらも観たくなってしまいました。

正解のない深く難しい問題を投げかけてくる作品ですが、観終わった後にいつまでも、この問題が心のどこかにひっかかり、色々と考えるきっかけを与えてくれたという点でも、非常に価値の高い作品だったと思います。

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2009年9月 2日 (水)

「故郷/阿Q正伝」 魯迅

故郷/阿Q正伝 (光文社古典新訳文庫)

故郷/ 阿Q正伝

魯迅

光文社古典新訳文庫 2009.4.
(original 1923 etc.)

やはりにたまには、所謂世界の名作ものも読んでおこうということで。

中学だかで国語の授業で「故郷」を読んだのと、どこかでいくつか短編を目にしたことがある程度で、しっかりと短編集を読むのは今回が初です。

魯迅といえば、貧しい中国の暮らしや、伝統的な価値観に縛られた人々を描き、新しい時代の西洋的価値観を理想とする作風というイメージですが、思ったよりも、痛烈な風刺という感じでもなくて、読みやすい短編が多かったです。

以下、特に気になった作品。

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2009年9月 1日 (火)

RENT 千秋楽その2

Img_3505

RENT the broadway tour 2009 千秋楽 @赤坂ACTシアター

8月30日 

1階I列 上手側

(その1はこちら

一晩経ってるのに、頭の中から舞台の光景が離れません。

うーん、多分しばらくの間、サントラ聞いたり、DVD観たりする必要ないですな。むしろ、そんな行為でこの舞台の記憶を上書きしたくないと本気で思ってます。

ミュージカルを観に行ったあとはたいてい、サントラを聞きまくる生活になるのに、こんな風に感じたのは今回が初ですよ。ペーパーバックのRENTの脚本(キャストたちのサインで表紙が埋め尽くされた!)で台詞の1つ1つを読みながら、脳内であの舞台を再現させてます。

そんなわけで、その1の記事に続いて、もうちょっと詳しく千秋楽の様子などをつづってみたいと思います。

 

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