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2009年9月27日 (日)

「愛の妖精」 ジョルジュ・サンド

愛の妖精 (中公文庫)

愛の妖精
(le petite Fadette)

ジョルジュ・サンド
(George Sand)

中公文庫 2005.4.
(original 1849)

ジョルジュ・サンドというとショパンの愛人というイメージがとても強いのですが、作品を読んだことがないので、ちょっと手にとってみました。

主人公は農家の息子として生まれた双子のシルヴィネとランドリ。2人は常に一緒に過ごし、両親はその互いへの強い愛情を心配していた。あるとき、兄弟のどちらかを奉公に出すことになり、弟のランドリが家を離れてしまう。

奉公先で新しい友人達と出会い、ランドリが自立していく一方で、シルヴィネの弟を失ったショックは強く、彼は深く落ち込んでしまう。

そんな折、この兄弟に事件が起こり、皆からコオロギと呼ばれ、疎まれている不器量な娘ファデットの助けで事件が解決するのだが・・・。

農村を舞台に強い絆で結ばれた双子の兄弟と、一人の娘の愛と成長を描く。

面白いかつまらないかでいえば、面白いとは思うのですが、ちょっとハマりきれない作品でした。

この作品が発表された17世紀には、それなりのインパクトを持って発表されたのかもしれませんが、21世紀に生きる読者としては、この物語の甘~いロマンチックな展開は、アメリカの某人気ラブロマンス小説レーベルのような空気を感じてしまったんですよねぇ。

突如美少女に大変身とかってのはやっぱり・・・。農村の牧歌的な描写なんかは確かに美しいし、双子の描写も結構好きだったんですけど、どうもファデットが出てくると、あまりの甘さにちょっと引いてしまったというか。

ファデットが村を出る場面でちょっと長めの台詞で自分の恋心を語るんですけど、その場面なんか、読みながら背中がモゾモゾしてしまいました・・・。

なんだかとっても乙女目線な物語だよなぁという印象でしたね。

でもこの甘さは、それこそショパンのあま~いロマンチックな曲でもBGMにして読むとよく似合うかもしれないなぁとか思ってみたり。

この作品の平和で素朴な世界に違和感を感じてしまった自分はもしかしたら寂しい現代人なのかもしれませんが。

あと、ちょいと訳文が読みづらかったかなぁ。

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コメント

おお。ついこの間、この小説を原案にした漫画を読みましたよ。

■ラ・プティット・ファデット
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488024475/mdmk-22/ref=nosim

時代を19世紀末にしている上、青春小説をウルトラQ的な展開でミステリ仕立てにするというかなりアクロバティックな作品ですが、これはこれで面白かったよ。絵もかなり上手い。

投稿: verde | 2009年9月28日 (月) 00時51分

>verdeさん

コメントどうもありがとうございます。
レス遅れてしまって申し訳ないです。

実は小説を読み終えた直後に漫画のほうも読みました。
完全にジャケ買い。

この原作をミステリに仕立てあげてしまう
アレンジの上手さにビックリの1冊でしたねぇ。
原作の甘すぎる部分がミステリ調になったことで
上手いことカバーされていて、
こっちのほうが好きかもしれません。
ま、話そのものは完全に別モノな印象になってましたが。

投稿: ANDRE | 2009年9月30日 (水) 20時31分

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