« 「きつねのはなし」 森見登美彦 | トップページ | 「愛の妖精」 ジョルジュ・サンド »

2009年9月26日 (土)

映画「グッド・バッド・ウィアード」

좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈
the good the bad the weird)

2008 

韓国

2009年8月公開

劇場鑑賞

予告編を見て、韓国映画なのにウェスタンというのがとても気になり、なんとなく面白そうな気配を感じたので観にいってきました。実はもう1本、見たい西部劇があるんですが、なかなか時間と場所が合わずDVD待ちかなぁという感じです。

ちなみに韓国映画を見るのは年に1~2本という感じですが、劇場鑑賞は初。

舞台は20世紀初頭の満州。

BAD:パク・チャンイ(イ・ビョンホン)
日本軍の手に渡った宝の地図を奪還すべく雇われた馬賊のボス。

WEIRD:ユン・テグ(ソン・ガンホ)
列車強盗をして偶然宝の地図を手に入れてしまうコソドロ。

GOOD:パク・ドウォン(チョン・ウソン)
チャンイを狙う賞金稼ぎ。

1枚の宝の地図を巡り、3人が意地とプライドを賭けて織り成す西部活劇。

てっきりアメリカを舞台にした作品だとばかり思っていて、何故にして韓国人で西部劇?と思っていたんですが、いやはや、満州を舞台にして、そういった違和感が非常に上手くカバーされていましたね。何故にして洋服??とか思いつつ、こういうの嫌いじゃないですよ。

てか、これ、タイトルのみならず、インスパイアされたと公言しているとはいえ、内容のほうも、相当『続夕陽のガンマン』(原題:the good, the bad, the ugly)を意識してましたね。名作すぎる「続~」と比べてしまうと何も言えなくなってしまうので、純粋にこの作品単体で楽しんだ感想を。

大量に人が殺される映画って実はあまり好きではないため、大量の血痕が飛び散る様子にやや顔をしかめつつ、アクションシーンも、人間ドラマも徹底したエンターテイメント作品でなかなか面白かったですよ。もうちょい銃撃以外のアクションも多いと嬉しかったけど。

特にワイヤーを使った作業場みたいなところで、三者三様の魅力を見せ付けてくるアクションは見ごたえたっぷり。

うん、一部、サービスショット(無駄にイ・ビョンホンが脱ぐとか)にはやや呆れつつも、こういう映画もたまには良いかな、という感じで結構楽しんじゃいましたね。

ま、最後の宝のオチがかなり拍子抜けだとか、某正体がもっと意外性を持って明かされて欲しかったとか、色々言いたいこともありますが。

あと、劇場には大勢の韓流ファンの皆様がいらっしゃったのですが、鑑賞中の私語がかなり目立っていたんですよね。それこそ、イ・ビョンホンやチョン・ウソンが何かカッコイイことするたびにゴニョゴニョとお喋りしたり、鑑賞中に「私、裏話を知ってるのよ」的な薀蓄を語り始めたり。韓流映画の劇場っていつもこんな感じなんでしょうか??

この時代の満州を舞台に、日本軍が宝探しだとか、馬賊やらが出てくると、「龍」(作:村上もとか)というコミックを思い出しますね。まぁ、「龍」は個人的には、サブストーリーの映画編のほうが好きなんですけど。

公式サイト(コチラ)に日本版未公開のエンディングというのがあるのですが、これはちょっと蛇足だなぁという感じですね。日本公開版の多くを語らないエンディングのほうがロマンがあって好きです。

そうそう、エンディング曲が日本語でビックリしたんですが、オレンジレンジなのは日本公開版だけなんですよね??

|

« 「きつねのはなし」 森見登美彦 | トップページ | 「愛の妖精」 ジョルジュ・サンド »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

TBありがとうございます。
なかなかテンポ良く楽しめました。

>鑑賞中の私語がかなり目立っていた
困りモンですね。
試写会ではそういうことはありませんでしたが、
他人のことは気にされない方が多いんでしょうか。

ただ、私語はおば様方に限ったことではなく、
「剣岳、点の記」ではご高齢の男性のおしゃべり、
特に山の薀蓄系が多かったです。

投稿: KGR | 2009年9月26日 (土) 07時47分

>KGRさん

コメントどうもありがとうございます。

あまり観ないジャンルの作品だったので、
ちょっと不安もあったのですが、
結構楽しめる作品でした。

お仲間が集ってしまうと、
どうしても語らずにはいられないのかもしれませんが、
貸切りというわけではないので、
最低限のマナーは守っていただきたいですよね。

投稿: ANDRE | 2009年9月26日 (土) 22時38分

こんにちは。お邪魔が遅くなってしまいました。

これまで読んだ小説の思いがあって、満州の馬賊が登場する、というあたりに一番惹かれたとはいえ、
馬賊が特別関わらなくても、お話がどんなにとんでもなくても、一向に構わなかったんですけど、
今回は、わたしは何だか最初っから流れに乗りきれずに残念でした、という感じでした。
まぁ、そんなこともあるでしょう。
でも、ワイヤーアクションは気持ちよさそうで、かっこよかったですねぇ。

観客の年代層が高くなると、上映中の私語が多くなる傾向にありますよね。
ご本人は迷惑な音量ではないと信じてらしゃるんでしょうが(あるいは薀蓄なら周囲にも聞かせたい?)
わかってるつもりでも、自分もぼちぼちそうなるんだろうか、と恐ろしくもあります・・・

投稿: 悠雅 | 2009年9月27日 (日) 09時41分

>悠雅さん

コメントどうもありがとうございます!

西部劇は嫌いではないので、
自分は結構楽しめましたが、
血なまぐさいシーンが多いのは苦手なので、
ワイヤーのアクションみたいな場面がもうちょっと
多いと嬉しかったんですけどね。

ヒソヒソ話って意外と聞こえるんですよねぇ。
イ・ビョンホンが服を脱いだ場面、
ため息のような歓声とその後の盛り上がり様に
(肉体批評みたいな話をしてるのが聞こえたり)
韓流ファンのパワーを感じつつの鑑賞でした(^_^;)

投稿: ANDRE | 2009年9月27日 (日) 23時36分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 映画「グッド・バッド・ウィアード」:

» グッド・バッド・ウィアード The Good, the Bad, the Weird [映画君の毎日]
<<ストーリー>>混沌とした1930年代の満州。ギャングのパク・チャンイ(イ・ビョンホン)が起こした汽車強奪のすきに、乗客を襲った盗賊のテグ(ソン・ガンホ)は荒野へ逃走。偶然にも宝の地図を盗んだテグは、ギャングたちや賞金ハンターのパク(チョン・ウソン)に狙われて... [続きを読む]

受信: 2009年9月26日 (土) 00時47分

» グッド・バッド・ウィアード [LOVE Cinemas 調布]
『甘い人生』のキム・ジウン監督が西部劇を作ってしまった!「ムチャクチャデイイノダ!」をキャッチコピーに1930年代の満州を舞台で繰り広げられるハチャメチャなアクションが売り。主演は『私の頭の中の消しゴム』のヨン・ウソン、『G.I.ジョー』が記憶に新しいイ・ビョンホン、そして『グエムル -漢江の怪物-』のソン・ガンホ。予告編を観て以来楽しみにしていた期待作です! ... [続きを読む]

受信: 2009年9月26日 (土) 03時18分

» 試写会「グッド・バッド・ウィアード」 [ITニュース、ほか何でもあり。by KGR]
2009/8/20、読売ホール。 定刻の18:30には間に合わず、2、3分遅れる。 1階席はすでに閉鎖され、2階席に回る。 端っこのほうだったが、扉の近くに空きがありゆっくり座れた。 映画は予告編があったため、本編上映には十分間に合った。 ** 映画のタイトルに合わせて主役の3人を紹介しておく。 チョン・ウソン、イ・ビョンホン、ソン・ガンホ。 つまり、この順に、良いやつ、悪いやつ、変なやつ、というわけ。 物語は1930年代の満州。 当時、満州国には、中国人、韓国人、日本人が入り乱れて... [続きを読む]

受信: 2009年9月26日 (土) 07時43分

» グッド・バッド・ウィアード [悠雅的生活]
いい奴、悪い奴、変な奴。砂漠の果ての三すくみ・・・ [続きを読む]

受信: 2009年9月27日 (日) 09時30分

» 『グ ッド・バッド・ウィアード』 [京の昼寝〜♪]
□作品オフィシャルサイト 「グッド・バッド・ウィアード」□監督・脚本 キム・ジウン □キャスト イ・ビョンホン、ソン・ガンホ、チョン・ウソン、ユン・ジェムン、リュ・スンス、ソン・ヨンチャン、オ・ダルス、ソン・ビョンホ■鑑賞日 9月6日(日)■劇場 TOHOシネマズ川崎■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想> 1930年代の満州が舞台のまさに韓国版マカロニ・ウエスタン。 無味乾燥した広大な環境に、一直線に走る満州鉄道。 そこで繰り広げられるギャングと賞金稼ぎのせ... [続きを読む]

受信: 2009年9月28日 (月) 08時21分

» グッド・バッド・ウィアード [銀幕大帝α]
THE GOOD, THE BAD, THE WEIRD/08年/韓国/129分/西部劇アクション・アドベンチャー/PG12/劇場公開 −監督− キム・ジウン 過去監督作:『クワイエット・ファミリー』 −脚本− キム・ジウン −出演− ◆チョン・ウソン…パク・ドウォン(良いヤツ) 主な出演作:『レ...... [続きを読む]

受信: 2012年3月15日 (木) 01時56分

« 「きつねのはなし」 森見登美彦 | トップページ | 「愛の妖精」 ジョルジュ・サンド »