映画「サイドウェイ」
sideways アメリカ 2004 2005年3月公開 DVD鑑賞 |
もうすぐ日本人キャストによるリメイク版が公開になる作品。アカデミー賞受賞のときにちょっと気になっていたんですが、すっかりそのまま見ないでいたのを、この機会に見てみることにしました。
ところで、日本版は「サイドウェイ『ズ』」で、オリジナルの邦題は「サイドウェイ」なんですね・・・。邦題にすると、なぜか複数形のsが消えたりするのが、日本人に文法の誤りが多い大きな原因の1つな気がする。
国語教師のマイルスは小説家になることを夢見ながらも、出版社からは返事がもらえず、私生活でも離婚した妻のことが忘れられずにいた。あるとき、大学時代の友人で役者をしているジャックが結婚することになり、彼の独身時代最後の1週間を、ワイン通のマイルスの案内で2人でカリフォルニアのワイナリーを巡りながら過ごすことになるが、ジャックは最後の火遊びをすることで頭がいっぱいだった。
2人は、マイルスが行きつけのレストランで、顔見知りのウェイトレスのマヤと彼女の友人でワイナリーで働くステファニーと出会い、ジャックとステファニーは早速意気投合。マイルスは以前からマヤのことが気になっていたのだが・・・
とりあえずワインが飲みたくなりました。(←単純)
淡々とした作品で、会話とワインと景色を楽しむ大人向けのコメディで、寄り道をしながら人生もワインのように熟成されていく様子をまったり楽しむといった感じですよね。
マイルスのへタレっぷりがなかなか愛らしくて(おっさんなんだけどね)、応援したくなる感じが良かったですね~。でもって、彼とは対極に婚約者がいるのに遊びまくるジャック。最後まで特に罰されることなくお調子者キャラのまま結婚してしまってましたねぇ。結婚後も遊ぶんだろうなぁ。。
ただ、ステファニーが完全に遊ばれただけという感じになってしまったのがちょっと可哀想。もうちょっと彼女へのフォローがあっても良かったなぁ。
あと、頭からワイン被る場面は、ちょっともったいなかったですね。
そうそう、マイルスが財布を取り返しに行く場面はなかなかの緊迫感があって面白かったです(笑)。
ポール・ジアマッティは『幻影師アイゼンハイム』での警部が非常に素晴らしかったので、なんかそのイメージですっかり固定されちゃってたんですが、この作品でもかなりの好演。この人は何をやっても上手いですよねぇ。
そもそも子供向けではない場面がチラホラありますが、秋の夜長にワイングラスを傾けながらのんびりと楽しみたいような作品でした。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画「天使の分け前」(2013.06.13)
- 映画「屋根裏部屋のマリアたち」(2013.05.29)
- 映画「ハッシュパピー バスタブ島の少女」(2013.05.27)
- 映画「リンカーン弁護士」(2013.05.06)
- 映画「偽りなき者」(2013.05.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
二日連続お邪魔します
昨日の映画の対極を行くおっさんのロードムービーでした
(あの映画の後に見なくてよかった)
なぜか出てくるアジア人女性はlucy liuだとばかり思っていて
いつ出てくるのか、と長い間待ってしまった
私ワインはpinot noir一辺倒で
cabernet好きじゃないしsyrazもあんまりなので
うなずいたりにんまりしながら見たよ
(でもmerlotはそんなに悪くないと思うんだけど)
なのでワインの描写は結構好みでした
ちなみに
>あと、頭からワイン被る場面は、ちょっともったいなかったですね。
あのワインはみんなが吐き出したワインだよ
痰壺みたいなやつ
だから後ろで、うぇー、って声が上がってたんだと思う
>ただ、ステファニーが完全に遊ばれただけという感じになってしまったのがちょっと可哀想。もうちょっと彼女へのフォローがあっても良かったなぁ。
私はここにアメリカ映画の現実を見たよ
彼女のお母さんがwhite trashで
でも彼女は100%アジアンで
彼女の子供はblackとミックスで
そういう人種のるつぼ感を出すキャラクターがいないと
政治的に正しくないというか、映像的に現実的じゃない
(それが現実かどうかは別問題)
扱いを受けてしまうからなんじゃないかなあと思った
彼女の顔も体型も欧米人のイメージするアジア人にぴったりだし
彼女が生粋のアメリカ人でしかも知的でセクシー
っていうのが、アジアンアメリカンの体現としてはまずまず
と受け取らないといけないんだろうなあ、と
ちょっとうがった見方かもしれないけど
フォローがあってもいいんじゃない、っていうのはすごく同意
自分の身の回りの問題は
昨日の映画よりもこちらのほうが圧倒的に近くて
あぁ、あたしもこっち側に足を踏み入れてしまったんだなあ
と少し感慨深いような
それではおやすみなさい
投稿: halcan | 2010年3月 8日 (月) 03時00分
>halcanさん
おぉもう1本はこれでしたか。
確かに全然タイプが違う作品だね。
あー、試飲用の壺だったのか!!
なるほど!全然気づいてませんでした・・・。
どうもありがとうです。
アジア系の彼女はGrey's Anatomyに出てるんだよね。
(ドラマ自体はそんなに観たことないけど。)
彼女の位置付けはPolitically Correctってわけかぁ。
考えすぎかなぁという気がしないわけでもないですが、
彼女の身辺の人種の設定は確かに「るつぼ」といった感じだったね。
フォローのないところも
マイノリティーの置かれている状況の反映なのかもね。
この映画が身近に感じられるというのは、
まぁいつまでも魔法のジーンズに恋する高校生では
いられませんから、良いことではないでしょうか。
投稿: ANDRE | 2010年3月 8日 (月) 23時18分