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2009年10月

2009年10月29日 (木)

映画「スラムドッグ$ミリオネア」

スラムドッグ$ミリオネア [DVD]

slumdog millionaire

イギリス

2008

2009年4月公開

DVD鑑賞

英国映画好きにはたまらないスタッフ陣で、アカデミー賞をはじめとして非常に評価も高かった為、是非とも劇場で観たかったんですが、上手い具合にタイミングが合わなかったことと、その前に観た『グラントリノ』の衝撃が強すぎて、本当に『グラントリノ』を越える作品なのか!?という妙な疑心暗鬼があったために、劇場鑑賞を見送ってしまいました。

やっぱ無理してでも劇場で観ればよかったなぁと今さら後悔しつつ、DVDレンタル初日に借りてきて鑑賞しました。

舞台はムンバイ。クイズ番組で大金を獲得したスラム出身の青年ジャマールは、その生い立ちから不正を働いたのではないかと疑われ、警察で取調べを受けていた。不正疑惑をはらすため、ジャマールは自分の生い立ちを語り、一問、一問、何故答えを知っていたのかを説明し始める。

ジャマールと兄のサリーム、そして孤児の娘ラティカの3人が歩んだ数奇な運命とは?

 

ダニー・ボイル、やっぱり良い!『トレインスポッティング』は最初は苦手だったのに、気づいたら何度も繰り返してみている好きな作品なんですが、今回も舞台はインドながら、走り回る主人公達に『トレインスポッティング』を思い出してみたり。

とにかく物語が面白くて、グイグイと引きつけられて、あっという間の2時間でした。

ま、ツッコミどころも多かったんですけど・・・。

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2009年10月27日 (火)

「グランド・ブルテーシュ奇譚」 バルザック

グランド・ブルテーシュ奇譚 (光文社古典新訳文庫)

グランド・ブルテーシュ奇譚
(la grande breteche)

オノル・ド・バルザック
(Honore de Balzac)

光文社古典新訳文庫 2009.9.
(original 1830-36)

人間喜劇という概念を知ったときから、ずーーーっと気になっているバルザック。どこから手を付けたらいいものやら迷いながらもうかなりの年月が経ってしまっているのですが、古典新訳文庫にて短編集が出たので、良いきっかけになると思い読んでみることにしました。

4つの短編と評論が1つ収録されています。

短編はどれも、悲哀の感じられる物語で、落としどころもしこりが残るような感じだったのがちょっと意外。全体的な印象としては、浪漫が好きだけれど、人間を観る眼差しは結構厳しいという感じです。

あと、それぞれに面白い個性が感じられるものが選ばれていることもあって、なかなか楽しく読むことのできる1冊でした。

以下、収録作品にコメントを。

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2009年10月25日 (日)

映画「サイドウェイ」

サイドウェイ(特別編) [DVD]

sideways

アメリカ

2004

2005年3月公開

DVD鑑賞

もうすぐ日本人キャストによるリメイク版が公開になる作品。アカデミー賞受賞のときにちょっと気になっていたんですが、すっかりそのまま見ないでいたのを、この機会に見てみることにしました。

ところで、日本版は「サイドウェイ『ズ』」で、オリジナルの邦題は「サイドウェイ」なんですね・・・。邦題にすると、なぜか複数形のsが消えたりするのが、日本人に文法の誤りが多い大きな原因の1つな気がする。

国語教師のマイルスは小説家になることを夢見ながらも、出版社からは返事がもらえず、私生活でも離婚した妻のことが忘れられずにいた。あるとき、大学時代の友人で役者をしているジャックが結婚することになり、彼の独身時代最後の1週間を、ワイン通のマイルスの案内で2人でカリフォルニアのワイナリーを巡りながら過ごすことになるが、ジャックは最後の火遊びをすることで頭がいっぱいだった。

2人は、マイルスが行きつけのレストランで、顔見知りのウェイトレスのマヤと彼女の友人でワイナリーで働くステファニーと出会い、ジャックとステファニーは早速意気投合。マイルスは以前からマヤのことが気になっていたのだが・・・

とりあえずワインが飲みたくなりました。(←単純)

淡々とした作品で、会話とワインと景色を楽しむ大人向けのコメディで、寄り道をしながら人生もワインのように熟成されていく様子をまったり楽しむといった感じですよね。

マイルスのへタレっぷりがなかなか愛らしくて(おっさんなんだけどね)、応援したくなる感じが良かったですね~。でもって、彼とは対極に婚約者がいるのに遊びまくるジャック。最後まで特に罰されることなくお調子者キャラのまま結婚してしまってましたねぇ。結婚後も遊ぶんだろうなぁ。。

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2009年10月22日 (木)

映画「ブロークン・イングリッシュ」

ブロークン・イングリッシュ [DVD]

broken english

アメリカ・フランス・日本

2007

2008年12月公開

DVD鑑賞

ミニシアター系な感じで爽やかそうなラブストーリーだったので、ちょっと気になっていた1本。監督のゾエ・カサヴェテスは、父と兄が映画監督で、母が女優ジーナ・ローランズという映画一家の出身ということでも話題になっていました。

NYのホテルで働くノラ(パーカー・ポージー)はそろそろ独身でいることが気になる30代。新しい出会いを求めるが、なかなか上手くいかずにいたところ、同僚の家で開催されたパーティで出会ったフランス人のジュリアン(メルヴィル・プボー)と恋に落ちるのだが・・・

いやはや、悪く言ってしまうと、本当に内容の無い作品だなぁという感じなんですが、全体を包み込むインディーズっぽい雰囲気に流されて結構最後まで楽しく観れちゃう1本でした。

この内容は、フランスに行く場面もあったりして、ハリウッドお得意のロマンティック・コメディのスタイルで作っても十分派手でハッピーな作品になるとは思うんですが(てか、そのほうがヒットする可能性が高いと思う)、ちょっと落ち着いた雰囲気が絶妙のところでバランスをとっていて、内容の無さからくる退屈さがギリギリのところでカバーされてる作品だったなぁと思います。

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2009年10月15日 (木)

映画「プール」

プール

2009

日本

2009年9月公開

劇場鑑賞

 

『かもめ食堂』も『めがね』も劇場鑑賞しているので、やっぱり気になるこのシリーズ(?)。今回は監督・脚本が違うのでちょっと不安ではあったのですが、もうすぐ公開も終了しそうな中、滑り込みで観にいってきました。

京子(小林聡美)はタイのチャンマイでゲストハウスを営み、近所に住む、市尾くん(加瀬亮)や菊子(もたいまさこ)、そして、母親を探しているタイ人の少年ビーらとおだやかな日々を過ごしていた。あるとき、さよ(伽奈)が日本からやってきて・・・。

PascoのCMがアジアっぽいのに変わったときは、「バリ島かな?」と思っていたんですが、あれはチェンマイだったんですねぇ。自分が以前バリ島行ったときに宿泊したヴィラもプールがあって、のんびりまったりと過ごしていたので、そのときのことがちょっと思い出されました。

なんかこの映像を見て、自然の音を聞いているだけで、ゆったりまったりと癒されてしまいますねぇ。

でもってたびたび画面に登場する美味しそうな料理の数々。鑑賞後に昼食を食べようと12時10分からの回を観たんですが、途中から本格的にお腹が鳴り始めてしまい、静かなシーンの多い映画なだけにちょっと気まずかったです。劇場には似たような状況に陥ってる人が多数いましたが。鑑賞後はタイ料理を食べよう♪と思ってレストランに行ったんですが、勘違いしてしまいそこはベトナム料理屋だったというオチが・・・。

なんて話は置いといて、映画の感想です。

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2009年10月14日 (水)

「リズム」/「ゴールド・フィッシュ」 森絵都

リズム (角川文庫)  ゴールド・フィッシュ (角川文庫)

リズム

ゴールド・フィッシュ

森絵都

角川文庫 2009.6.
(original 1991)

森絵都さんのデビュー作『リズム』とその続編である『ゴールド・フィッシュ』が同時に文庫化されたのを読んでみました。

主人公さゆきは近所に住む従兄の真ちゃんに憧れる中学1年生。高校には通わずミュージシャンを夢みながらバイトをしている金髪の真ちゃんと親しくすることを周囲はよく思わないのだが・・・。(『リズム』)

中学3年になったさゆき。夢を求めていた真ちゃんと連絡が取れなくなったり、幼馴染のテツが大人びていく中、高校受験を控え、自分の将来を考え始めるのだが・・・。(『ゴールド・フィッシュ』)

どちらもあまり長い作品ではないので、2冊まとめて気軽に読むことができ、結果、感想も1つにまとめてしまいました。

森さんのデビュー作ということですが、しっかりとまとめられていて、どうやら改稿されてるようではあるものの、今の作家としての成功があるのも納得な作品でした。20代前半の作品かと思うと、流石!の一言に尽きます。

 

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2009年10月13日 (火)

映画「ある公爵夫人の生涯」

ある公爵夫人の生涯 スペシャル・コレクターズ・エディション  [DVD]

the duchess

イギリス

2008

2009年4月公開

DVD鑑賞

英国好きとしては是非とも見ておきたい1本。こういうコスチュームプレイだとますます楽しみになります。

舞台は18世紀末の英国。貴族の娘ジョージアナ(キーラ・ナイトレイ)はデヴォンシャー公爵(レイフ・ファインズ)のもとへと嫁ぎ、その美しさや政治への関心から社交界の注目を集めていた。しかし、公爵はジョージアナを愛することはなく、後継者となる男子が生まれないことから、2人はますますすれ違っていく。そんな中、ジョージアナは古くからの知り合いである政治家チャールズ(ドミニク・クーパー)と再会するのだが・・・

もうちょいドロドロしてるのかと思ったんですけど、割と淡々とした展開でしたね。

英国はこの手の話で溢れてますねぇ~。王室だけでも代々かなりのエピソードがあるんだから、こんな貴族レベルでは数え切れないくらいあるんだろうけど、やはりジョージアナがダイアナ妃の先祖であるというインパクトは強いですね。

でもって、イギリス好きとしてはあのお屋敷を見ているだけで、ニヤニヤしてしまったり。

ただちょっと似た感じの物語だと、『ブーリン家の姉妹』のほうが、物語も面白かったし、映像やら映画的な部分も面白かったかなぁと。

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2009年10月12日 (月)

映画「いとしい人」

いとしい人 [DVD]

then she found me

アメリカ

2007

2009年3月公開

DVD鑑賞

ヘレン・ハントはかなり好きな女優さんなのですが、そんな彼女の初監督作品&キャスティングが結構自分好みなこともありちょっと気になってた1本です。

主人公は39歳の小学校教師エイプリル(ヘレン・ハント)。夫ベン(マシュー・ブロデリック)との間になかなか子供ができず、養母からは自分と同じように養子を取るよう勧められていたが、なんとか妊娠しようとしていた。そんな折、夫から突然の別れを告げられ、養母も亡くなってしまう。

落ち込むエイプリルだったが、そんな彼女の前に実母だというテレビタレントのバニース(ベッド・ミドラー)や、生徒の父親であるフランク(コリン・ファース)が現れ、彼女の人生は少しずつ変化していく・・・

DVDパッケージや邦題から受ける印象は大人向けのラブストーリーなんですが、この作品の本質は原題の「then she found me」のほうにあって、ロマンティックな作品というよりかは、アラフォー女性の自分探し的要素が強かったように思います。

このタイトルの「she」と「me」が誰を指しているのかってのが結構問題で、養母&養女や実母&実娘という母娘関係が非常に大きなテーマになっているんですけど、それぞれが互いに相手を理解し、受け入れるというのをコンパクトにまとめた上手いタイトルだなぁなんて思いました。

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2009年10月 4日 (日)

「陽気なギャングの日常と襲撃」 伊坂幸太郎

陽気なギャングの日常と襲撃 (祥伝社文庫)

陽気なギャングの日常と襲撃

伊坂幸太郎

祥伝社文庫 2009.8.
(original 2006)

伊坂作品としては珍しく続編もの。前作が素晴らしく面白いエンタメ小説だったので、再びあの4人に会えるのを楽しみにして読んでみました(実はどんな4人だったかちょっと忘れかけてたけど)。

人が嘘をついているかどうかを見極められる成瀬、演説の天才である響野、完璧な体内時計を持つ雪子、そして、スリの天才である久遠の4人はそれぞれの能力を生かし、銀行強盗を行っている。

あるとき、強盗をした銀行で目撃した女性が成瀬の同僚の恋人であることが分かり、やがて、4人は事件に巻き込まれるのだが・・・。

作品は大きく分けて2つに分かれていて、前半が4人の強盗たち一人一人を主人公にした短編、後半が4人が遭遇する事件を描く中編となっています。

いや~、面白かったぁ。

前作にそこまで思い入れもないし、まさかここまでハマるとは思いませんでしたよ。

前作よりも今回のほうが好きなどころか、これまで読んだ伊坂作品の中でもかなり上位に食い込むくらい気に入ってしまいました。前作よりも伊坂氏が作家として成熟してきたこともあるんだと思いますが、テンポのよい展開や各キャラクターの会話をいつまでも楽しんでいたいと思わせ、神業的な伏線の多さとその見事な回収っぷりに驚かされ、極上のエンターテイメントに仕上がっていたと思います。

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映画「ラースと、その彼女」

ラースと、その彼女 (特別編) [DVD]

Lars and the real girl

アメリカ

2007

2008年12月公開

DVD鑑賞

ちょっと前の話題作。劇場公開時から気になっていた1本です。

心優しく町の人々から愛されているラース青年は、人付き合いが苦手で、いつも一人で過ごしている。兄夫婦をはじめとして、町の人々が彼に素敵な恋人ができれば良いのにと思っていたある日、ラースはインターネットで知り合った女性を紹介したいと言って、兄夫婦の家を訪れる。しかし、彼が連れてきたのはビアンカという名前の一体の人形だった・・・。

なんかラースの人物設定が微妙に自分と被っているため、ちょいと居心地の悪い作品ではあったのですが(あ、別に人形に恋してるわけじゃありませんよ)、評判どおりになかなか面白かったです。

ただ、これは完全にファンタジーだよね・・・。それまでのラースがどんなに好青年で皆から愛されていても、ここまで皆が彼の妄想に付き合うってのは、ちょっと現実離れしてるような気が。あまりにも良い人ばかりすぎるというか。

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2009年10月 3日 (土)

メアリー・ブレア展

メアリー・ブレア展

The Colors of Mary Blair

東京都現代美術館

公式サイト

 

数年前に開催された「ディズニー・アート展」において、一番のお気に入りだったメアリー・ブレアの作品ばかりを集めるということで、非常に楽しみにしていた展覧会。

実際の作品は上記公式サイトでいくつか見られるので、ご参照の上、読んでいただけるとよく理解しやすいかと思います。

いや~、展示室全部まるごと家にもって帰りたいくらい良かったです!!

夏休みは子供たちで賑わうのではないかと思い、会期終了ギリギリに滑り込んで行ってきました。ところが、せっかく平日の昼間に行ったのに、割と子供がいっぱいいて、何事かと思いきや、なんと「都民の日」で学校が休みだったらしい。リサーチ不足・・・。

■ そもそもメアリー・ブレアって誰?

さて、多くの方にはそもそもメアリー・ブレアって誰?という感じだと思いますが、ディズニーで活躍したアーティストで、数々の短編や長編で作品を作る為のコンセプトアートの作成やカラースタイリストを担当した女性。

長編映画では、「シンデレラ」、「不思議の国のアリス」、「ピーターパン」の3作品を担当し、色使いをはじめとして、作品の世界観を構築するにあたり非常に重要な役割を果たしました。他に有名どころとしては、ディズニーランドのスモールワールドのアトラクションも彼女がデザインしたものです。

イラストのタッチが非常に独特でそのままアニメに採用されたわけではないですが、彼女が描いたコンセプトアートを見ていると、作品の世界観は間違いなく彼女が作り上げたものだということが良く分かります。

彼女の作品の魅力はなんといっても、大胆な構図と鮮やかな色使い。21世紀になってもまったく色あせない作品群だと思います。

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2009年10月 1日 (木)

映画「幸せはシャンソニア劇場から」

Soundtrack

Faubourg 36
(Paris 36)

フランス

2008

2009年9月公開

劇場鑑賞

俳優としても御馴染みのジャック・ペランが製作し、その甥のクリストフ・バラティエが監督、「コーラス」のスタッフが再集結して製作され、劇場を舞台にしているということで、とても楽しみにしていた作品。音楽映画好きとしては見逃せない1本です。

作品の舞台は世界恐慌やファシズムの波が訪れ、時代が大きく動いていた1936年。

殺人の容疑で逮捕された男が事の顚末を語り始める・・・。

人々から愛された下町の音楽劇場、「シャンソニア劇場」が不況の煽りを受け、ファシストの不動産屋に買収され閉鎖されてしまう。劇場で働いていたピグワル(ジェラール・ジュニョ)はそれ以降定職に就いていなかったが、あるとき、ついに一緒に暮らしていた息子ジョジョが別れた妻に引き取られてしまう。

再び息子と暮らせる日を夢みて一念発起したピグワルは、かつての仲間達を集め、劇場の再建を試みる。紆余曲折の末、生まれ変わった劇場がオープンし、オーディションで採用した美しい娘ドゥースの歌声が評判を呼ぶのだが・・・。

この映画大好きです。

なんというか、映画への愛が溢れているような作品です。全体的にものすごくベタな作品ではあるんだけど、1つ1つの場面が非常に魅力的なのです。

観る前は、劇場を再建して、そこに集う人々を描く、『今宵、フィツジェラルド劇場で』のような感じの作品かと思っていたのですが、殺人容疑で逮捕された男が語り始めるという冒頭からいきなりガツンとやられてしまいました。

ミュージカル、ラブロマンス、ハードボイルド、家族系ヒューマンドラマ、歴史、社会派などなどありとあらゆるジャンルの良いとこ取りといった感じの作品に仕上がっていて、悪く言えば、既視感のある場面のつなぎ合わせのような感じでもあるのですが、そのバランスの取り方が非常に素晴らしくて、最初から最後まで徹底したエンターテイメントで魅せてくれる作品でした。

そして、作中に登場する劇場で上演される音楽劇。ミュージカルとしての完成度の高さが半端ないっす。ミュージカル好きとしてはこの上なく楽しめる場面。この部分、「もはや舞台上ではなくなってるし・・・」的なツッコミ要素もあったんですが、自分が劇場の観客になったような気分で観ているだけでワクワクしてしまいました。

この音楽劇だけでなく、作中に登場する音楽がどれも素晴らしいんですよ。アコーディオンで奏でられるジョジョの歌も、いくつかバージョン違いで登場するんですが、どれも良い。

特にラジオ男が復活してからは完全に釘付けになってしまいました。

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