映画「いとしい人」
then she found me アメリカ 2007 2009年3月公開 DVD鑑賞 |
ヘレン・ハントはかなり好きな女優さんなのですが、そんな彼女の初監督作品&キャスティングが結構自分好みなこともありちょっと気になってた1本です。
主人公は39歳の小学校教師エイプリル(ヘレン・ハント)。夫ベン(マシュー・ブロデリック)との間になかなか子供ができず、養母からは自分と同じように養子を取るよう勧められていたが、なんとか妊娠しようとしていた。そんな折、夫から突然の別れを告げられ、養母も亡くなってしまう。
落ち込むエイプリルだったが、そんな彼女の前に実母だというテレビタレントのバニース(ベッド・ミドラー)や、生徒の父親であるフランク(コリン・ファース)が現れ、彼女の人生は少しずつ変化していく・・・
DVDパッケージや邦題から受ける印象は大人向けのラブストーリーなんですが、この作品の本質は原題の「then she found me」のほうにあって、ロマンティックな作品というよりかは、アラフォー女性の自分探し的要素が強かったように思います。
このタイトルの「she」と「me」が誰を指しているのかってのが結構問題で、養母&養女や実母&実娘という母娘関係が非常に大きなテーマになっているんですけど、それぞれが互いに相手を理解し、受け入れるというのをコンパクトにまとめた上手いタイトルだなぁなんて思いました。
ストーリー的なことを書きますと、エイプリルの行いが微妙に理解できず、自業自得なのにいっぱいいっぱいになって周囲を振り回してしまって、さらにドツボにはまっていく感じが見ていて痛々しかったです。
さらにさらに、「自分の子供」ということへのこだわりは理解できたんですけど、養女をもらうもらわないという議論がある中で、何故フランクの子供を育てるという選択肢が無視されてしまうのかがいまいち分からず、それが最後までスッキリしない作品でした。
で、肝心の(?)ヘレン・ハントなんですが、役柄が人生に疲れた女性ということもあったとは思うんですが、ちょいと年齢を感じてしまいましたね・・・。あと、彼女はTVシリーズの「mad about you」(あなたにムチュー)や、「恋愛小説家」、「ハート・オブ・ウーマン」なんかのラブコメに出てるときの、コメディながらも気品のある感じが好きなので、今回のストーリーもキャラもシリアス目の設定があまり好きじゃなかったのかなぁ。
好きだったのは実母のベッド・ミドラー。存在感たっぷりで良かったです。
コリン・ファース&マシュー・ブロデリックはそれぞれに長所がうまく引き出された役柄で安心感がありました。特にマシューの子供っぽさ。
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