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2010年1月16日 (土)

映画「(500)日のサマー」

(500) Days of Summer

(500) days of Summer

アメリカ

2009

10年1月公開

劇場鑑賞

2010年劇場鑑賞第1弾。映像が面白そうなので、とても気になってた1本です。

主人公はグリーティングカード作成会社に勤めるトム(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)。入社してきたサマー(ゾーイ・デシャネル)に一目ぼれし、やがて好きな音楽の話題で意気投合するのだが・・・。時間を前後させながら、トムとサマーの500日間の間に起こったできごとを描いていく。

タイトルに括弧がついてますが、作中で、「(数字)日目」という風に、括弧内の数字がカシャカシャと動いて、2人の恋の様々な時期を並行して描いていくというちょっと面白いスタイルの作品でした。たまにアニメが入ったり、画面が分割したり、目新しくはないけれど、色々と凝っている映像も面白かったです。

で、今年は1月から観たい作品が目白押しすぎて、全ては観られないので、どうしたものかと作品選びに困っているんですが、その中でも当初の優先順位がやや低めだったこの作品が、かなりツボにはまってしまい、この何年かで観た映画の中でもかなり上位に入るくらいに気に入ってしまいました!

アラサー世代のUK系の洋楽&サブカル好きで、いわゆる草食系な人間には愛しくてたまらない作品に仕上がってました。

以下、微妙にネタバレ要素が入り混じりつつですが、反転させるほどでもないかなという感じなので、気になる方は気をつけてください。

まず何が良かったかって、音楽のセレクションですよ!!普通に今持ってるウォークマンに入れてる曲がちょいちょい流れるもんだから、曲が入るたびに、ちょっとしたイントロクイズ状態でした。昨年買ったCDの中でもかなりヘビロテになっているThe Temper Trapとか流れちゃった日にはUK音楽好きとしては否が応でもハマってしまいます。カラオケでThe Pixiesとか、最高すぎです。他も基本的に監督さんと趣味が合うのか、とにかく選曲が最高でした。音楽ネタだと、サマーが高校のイヤーブックにベルセバの詞を書いたとか、そんなところも絶妙にツボをついてきたし。

でもって、文化系音楽好きの純情青年という主人公の設定がまたたまらないんですが、何が良かったかって、喜びの絶頂で彼がしたことが、ディズニースタイルのミュージカルだったこと!!しかも無駄に完成度高いし。なんと、ミュージカル好きなツボまで攻めてくるとは!!(ちなみに自分は、実際に、誰もいない道とかでヘッドホンつけて音楽聴きながら踊ったりとか割と普通にやったことあります。)

さらにさらに、Wiiでテニスするは、IKEAで家族ごっこするは、喫茶店のゲームがドンキーコングだは(BGMが鳴った瞬間、「ドンキーコングかよ!」って突っ込みたくなった)、ナイトライダーだは、ネタがいちいち共感しやすいのですよ。(公園で叫んだりとかはちょっといかがなもんかと思うけど)

主演の2人が自分と年齢がほとんど変わらないってのも、嬉しかったですね~。キャスティングも絶妙すぎ!

そんなわけで、自分の趣味とあれこれ一致しまくったため、妙なテンションになっていて申し訳ないです。

でもって、ストーリーは結構酷いんですけどね。

てか、単に小悪魔に遊ばれちゃった男の話だし・・・。

サマーは「私は皆とは違って、本物の良さが分かるんだから!」ってタイプですが、文系オタク青年は、趣味が共通のそんなお嬢さんに出会ってしまったらそりゃ、ときめいちゃいますよ。そりゃ、ミュージカル踊っちゃいますよ。

そんな彼の気持ちをなんとなく察しつつも弄ぶサマーの小悪魔っぷり。パーティ呼ぶなよ!みたいな。そりゃ期待しまくって画面2分割しちゃいますよ。(ここ、『カンバセーションズ』みたいでしたね~)

てなわけで、サマーはかなり悪い娘さんですが、ラストの爽やかなオチのおかげで、鑑賞後の余韻はとても良かったです。無駄な出会いではなかったって感じでまとまってたし。

なんとなくサマーも憎めないんだよね~。うん、とっても草食系少年の妄想で溢れた作品で、そのためか、恋愛映画なのに劇場の男性一人客率が異様に高かったよ・・・。平日の昼の日比谷なのに・・・。

と、一通り褒めておいてあれなんですが、いろいろと凝った演出は確かに面白いんだけど、やってみたいことを全部詰め込みましたって感じで、遊びすぎてるかなってがしないでもないし、共感しまくって嬉しかった音楽も、やや過剰だったような気も。趣味が合えば思いっきりにツボにはまるけど、合わない人には、小悪魔少女に振り回されるだけの何も面白くない映画なのでは・・・という気も。

あと、日数をカウントする場面、どうせなら夏っぽいイラストがラストは変化するってほうが面白いんじゃないかとか思ってみたり。

まぁ、でも自分はDVD購入決定ですね。アカデミー賞、どっかでひっかかると嬉しいな~。

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