映画「ココ・アヴァン・シャネル」
Coco avant Chanel フランス 2009 09年9月公開 DVD鑑賞 |
突如、映画ブームが到来したシャネルの伝記。現在もストラヴィンスキーとの関係を描いたものが公開中ですが、いくつかある中で、自分が一番観たいと思ったのはこの作品。ストラヴィンスキーのもちょっと気になりますが。
孤児院で育ったココ・シャネル(オドレイ・トトゥ)は姉と2人でお針子をしながら、歌手になることを夢見ていた。あるとき、歌を歌っていたキャバレーで貴族のエスティエンヌ・バルザンに見初められ、やがて、彼女は彼の屋敷で暮らすようになる。上流階級の暮らしを垣間見ながら、自らの生き方を模索する彼女であったが・・・
シャネルの人生なんてこれまで全く知らなかったので、彼女がデザイナーとして成功することは知っていても、割と先の読めない展開の連続でなかなか面白く観ることができました。映像も美しくまとまっているし、シャネルという女性の魅力を伝えることに成功していて、なかなか良い作品だったと思います。
ただ、若き日の彼女を支えた男性たちとの物語と、彼女の卓越したセンスを描くことがメインになってしまっていて、「成功の秘訣」みたいな部分がほとんど描かれなかったのはちょっと物足りなかったかなぁ。それがこの映画の目的ではなかったということだと思うんだけど、最後、一気に成功してしまっていたので、もうちょっと成功に至るまでを観たかったかなぁと。
シャネルというブランドのことも全然知らないに等しいんですが、彼女が、20世紀初頭までのドレスで着飾る社交界ファッションから男性と変わらない機能的な現代女性の服装の基盤を作り上げたということにまずビックリ。
そして、フランスの愛人文化(?)も結構衝撃的でした・・・。
てか、勝手におしかけて居座っている割にシャネルの態度が大きいし、愛人として居候しているのに別の男と親しくなるし・・・。しかもそれをバルザンが特に怒っている様子もないっていうのがまったくもって理解不能。
そういえばオドレイは「プライスレス/素敵な恋の見つけ方」(レビュー)でも愛人を演じてましたよね。あの映画を見たときも、フランスのジゴロ・愛人文化に驚いたものです。
それにしても、オドレイは本当に精力的に色々な役に挑戦しますよね~。彼女の主演作品はハズレが少ない。今回も、影がありながらも、芯の強さを感じさせる強く、魅力あふれる女性を貫録たっぷりに演じていました。それぞれの役のときでちゃんと違う印象を観る者に与える女優さんなので、本当に上手いなぁと思います。あれだけヒットした「アメリ」の枠にとどまっていないところが良い。
全然どうでもよいことだけれど、英国の大邸宅モノが好きな自分としては、フランス貴族バルザンの大邸宅がかなりの萌えポイントでした。使用人がいるとはいえ、あんなお屋敷に独り暮らしって!!
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