映画「ジェイン・オースティン 秘められた恋」
becoming Jane イギリス 2007 09年10月公開 劇場鑑賞 |
つい先日も、小説「マンスフィールド・パーク」を読んだばかりですが、ジェーン・オースティンの作品を愛する者としてはちょっと見逃せない映画。これ、公開されるまでに結構時間かかった&公開規模が小さかったですよね。レンタル開始とほぼ同時にDVDにて鑑賞いたしました。
1795年。ハンプシャーに暮らす主人公ジェイン(アン・ハサウェイ)は貧しい家庭で育ち、母親は娘たちを裕福な家に嫁がせようと躍起になり、近隣に暮らす地元の名士レディ・グレシャム(マギー・スミス)のもとに挨拶に伺いその甥のウィスリー氏とジェインを結婚させようとしていた。
同じころ、ジェインの兄の友人でロンドンで法律を学ぶトム・ルフロイ(ジェームズ・マカヴォイ)がハンプシャーに滞在することになる。トムはジェインが皆の前で朗読した自作の物語を酷評し、それ以来、2人は顔を合わせれば口論が尽きなくなっていたが、次第にひかれるようになっていき・・・。
これ、ベースになってるのは『高慢と偏見』ですね~。たまたま近所に滞在することになった高慢な男に次第にひかれて行くなんてくだりはそのままですよ。
ベースになってる事実がいくつかあるみたいで、ジェインがトムと共にロンドンに暮らしたことや、2人の恋の行方などは史実に基づいているようなのですが、ジェイン・オースティンの原作の映画と同様の雰囲気で彼女の物語を映画化するということには成功していたと思います。
ロンドンでの展開やら、兄の恋の行方などなかなかにオースティンっぽくて楽しめました。
ただ、アン・ハサウェイは嫌いな女優さんではないですが、もっと純粋な英国女優に演じてもらいたかったなぁ。何故このキャスティング!?
完全にダメ男扱いされているウィスリー氏ですが、木偶の坊な様な雰囲気はあったけれど、決して変な男ではないし、優しそうだし、裕福な家庭で優雅に小説を書くという人生も悪くないような気も。ダンスが踊れないというのはよっぽど致命的なんですかねぇ。もっと致命的な彼の欠点があったほうが納得できたよ。
英国の風景は相変わらず素敵で、レディ・グレシャムの御屋敷なんかは見とれてしまうような美しさでした☆
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コメント
こんばんは。
公開を待ちあぐねた挙句、わが県を素通りしていった作品、
待ってたわりにはWOWOWで観てるという、好きなのかそうでもないのか、なわたしでしたが…
主人公たちの出会いから、周囲の人たちの様子まで、『高慢と偏見』のピースだらけでしたが、
逆に、『高慢と偏見』をご存知ない方がご覧になったら、きっと平凡なお話と感じられたことでしょうね。
Mr.ダーシーのペンバリーに比べれば、幾分控えめかもしれないけれど、
それでもレディ・グレシャムのお邸は素敵で嬉しくなってしまいました。
わたしは、アン・ハサウェイは好きだからOKといえばOKなんですが、
やっぱり、どうしてこうも、英国を代表する作家などは、必ずアメリカ人なんだろうとも思います。
では、この役柄に相応しい、年齢相応の英国女優って誰なんだろうと思うと、
これがやっぱりすぐには思いつかないんですよね。
結局、人気と実力がある人なら、アメリカ人でもOKになっちゃうのかしら、とも思います。
投稿: 悠雅 | 2010年8月31日 (火) 21時40分
>悠雅さん
コメントありがとうございます。
これは本当に「高慢と偏見」の要素が多くて
それと同時に、「高慢と偏見」と言う作品が
本当に愛されているんだなということを
改めて実感させられる作品でしたね。
ふさわしい英国女優、確かに難しいんですよね。
あのくらいの年代だとなんでも
キーラ・ナイトレイばかりになりかねないですし。
投稿: ANDRE | 2010年9月 1日 (水) 23時25分