映画「暴走特急 シベリアン・エクスプレス」
transsiberian 英・独・西・伊・リトアニア 2008 日本未公開 DVD鑑賞 |
このタイトル、そのまんまどこかで見覚えがありますが、これはスティーブン・セガールが出演してる作品ではありません。
ちらほらと色々なところで、タイトルにだまされがちだけど、結構秀逸な心理サスペンスだというようなことを耳(目)にするので、レンタル店で探してきました。
確かに未公開作品なんだけど、キャストが割としっかりしていて、期待が持てます。
主人公ジェシー(エミリー・モティマー)は中国でのボランティア活動の帰り、鉄道オタクの夫ロイ(ウディ・ハレルソン)と2人でシベリア鉄道に乗り、英語が通じない環境の中、途中駅から乗車してきて同室になったスペイン人のカルロスとアメリカ人ののカップルと行動を共にするようになる。
途中駅で停車中、ロイが電車に乗り遅れてしまたっため、ジェシーは次の駅で下車、翌日にくるという次の列車を待つことになり、彼女を一人でロシアの町に泊めるわけにはいかないと、カルロスとの2人もジェジーと共にホテルに一泊する。
翌日、カルロスと2人で古い教会を訪れたジェシーは、カルロスに体をもとめられ、抵抗するのだが・・・。
その後、無事夫と合流したジェシーは麻薬捜査官(ベン・キングスレー)と知り合い、恐怖の列車の旅が幕をあける。
えーっと、なんというか、とりあえず、「暴走」しないし、DVDのジャケットも全然映画の内容の本質をとらえてないっていう・・・。なんでまたこういう売り方をしようと思ったんですかねぇ。このDVD制作した人たちって本編見てるの!?と疑ってしまいたくなります。
で、実際どんな感じの映画だったかと言いますと、噂にたがわず、しっかりとした作りの心理サスペンスになっていて、後半、主人公ジェシーが秘密を抱えて心理的に追い詰められる場面なんかはさすがのエミリー・モティマーという感じでかなり見せてくれます。
ただ、前ふりがちょっと長かったかなぁ。DVDの裏のあらすじの最初の2行くらいにたどり着くまでに1時間ほどかかっていたように思います。そのせいで、後半になってちょっと面白くなってきたかな?と思うところで、割とあっさりと終わってしまった感が強い作品になってしまいました。
それでも、なんだかよく分からない謎の同乗者たちが醸し出す、「こいつら怪しいぞ」オーラはなかなかのもので、なんでもない場面のはずなのに、はたして彼は一体何を考えているのだろうなどと思って見ていると、結構な緊迫感があったり。
終盤、ちょいと目をふさぎたくなるような場面もあるんですが、列車を使ってのアクションはもうちょい派手でも良かったかなぁ。
そうそう、アメリカにも鉄道オタクがいるんですね。ちょっとどこか抜けた感じの夫が良い味を出してました。ウディ・ハレルソンが単純に良いおっちゃんを演じてるとどこか違和感もありますが(笑)。何も知らずに主人公を優しく包み込んでくれる良い夫に巡り合えて良かったね!麻薬組織の人々よりも主人公が怖いよ。
| 固定リンク
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 映画「天使の分け前」(2013.06.13)
- 映画「屋根裏部屋のマリアたち」(2013.05.29)
- 映画「ハッシュパピー バスタブ島の少女」(2013.05.27)
- 映画「リンカーン弁護士」(2013.05.06)
- 映画「偽りなき者」(2013.05.05)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
しばらくのご無沙汰でした。
わたしには珍しく、ここ1ヶ月ほど妙にバタバタが続き(もうちょっと続きますが)
なかなかお邪魔できずにいました。
久しぶりにお邪魔したら、まぁ、これをご覧だったんですね。
これ、邦題もDVDジャケットも酷いですよね。
ここまであからさまなミスリードもないわ!と言いたいところだけれど、
いや、思い出せばあれもこれも、と思い浮かぶ…ってことは
わたしたち、結構しょっちゅう、こういう目に遭わされてるのかしら。
「この顔ぶれでB級アクションはないだろう」と思ったわたしが正解、
何も知らずにタイトルだけでWOWOWの放送を楽しみにしていた夫が気の毒でした。
派手なアクションや煽り方がないのに、最後まで引っ張られてしまう、面白い心理サスペンス、
タイトルに騙されないで~と大きな声で宣伝したいです。
投稿: 悠雅 | 2010年4月20日 (火) 16時43分
>悠雅さん
こちらこそ、新しく仕事をすることになり
ドタバタとした日々が続いていて、
更新ペースが落ちてしまっていて、
全体的に滞りがちなので、
いつも観ていただいている皆様に申し訳なく思っています。
実はこのDVDを借りる直前に悠雅さんの記事を拝見していて、
レンタル店にて、そういえば悠雅さんもオススメしていたなと
思い出して鑑賞することになりました。
このDVDやタイトルは
「幸せの1ページ」並みにミスリードですよね。
キャスト陣からこの作品の本質見抜かれたのは流石です!
本当に派手なアクションなどほとんどないのに、
終始緊迫感に溢れていて、なかなか見ごたえのある作品でした。
投稿: ANDRE | 2010年4月23日 (金) 00時00分