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2010年6月

2010年6月28日 (月)

映画「THE WAVE ウェイヴ」

THE WAVE ウェイヴ [DVD]

die welle

ドイツ

2008

2009年11月公開

DVD鑑賞

劇場公開されているときにとーっても観たかったんですが、過去に劇場で観た「es」が結構トラウマになっているので、なかなか勇気が出なかった1本です。

高校の夏の特別実習で教師のベンガーは「独裁」を扱うことになる。現在のドイツにおいて、ファシズムが起こるはずがないと言う生徒たちに向かって、ベンガーは試しに授業内で独裁政権のロールプレイをしようと持ちかける。

生徒たちは授業内では独裁者の役であるベンガーの命令に従うよう強制され、生徒たちも最初は冗談半分で授業に参加していたが、徐々に集団の一体感に酔いしれるようになり・・・。

これはアメリカで実際に起こった事件をベースにした作品らしいですが、心理学的な実験を行った結果とんでもない事態に陥ってしまうというのは、完全に「es」と同じ。「es」もアメリカで起こった事件をドイツで映画化したものでしたが、この作品も全く同じ流れになっているところがまた興味深いところです。

しかもこの作品においては、ファシズムを扱っている点でドイツにおいて映画化されたことに強いメッセージ性が感じられました。

「集団」は時に安心感を与えるものではあるけれど、やはりいきすぎるとちょっと怖い。ただ、この映画、子供たちが徐々にはまっていくというよりかは、気づいたらみんながはまってました、という感じで、迫りくる不気味さみたいなものがあまり感じられなかったかなぁ。

ただ、ラストの集会シーンは、動き始めた歯車の恐怖をまざまざと見せつけられて、最終的な落とし所も、現代を生きる我々に対して、非常に強いメッセージを持って、ファシズムの本当の怖さを教えることに成功していたと思います。

そして、一番怖いのは、これが実話ベースだということ。独裁を自分が受け入れるなんてことはあり得ない、という我々観客の思いを代弁していた生徒たちがほんの数日でその考えを変えてしまうってのは、実話だと言われてしまうと、非常に恐ろしいですよ。

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2010年6月27日 (日)

「暗いブティック通り」 パトリック・モディアノ

暗いブティック通り

暗いブティック通り
(rue des Boutiques Obscures)

パトリック・モディアノ
(Patrick Modiano)

白水社 2005.5.
(original 1978)

10年近く前、大学の「フランス文学入門」なる授業で先生が紹介していて、それ以来ずっと読んでみたいなぁと思っていたフランスの作家モディアノ、10年越しの夢をついに叶えました。(ま、かなえようと思えばいつでもかなえられたんですが・・・)

主人公は、過去の記憶を失い、探偵事務所で働いている男ギー。一緒に活動してきた探偵ユットがニースに行くことになり事務所を閉じたのをきっかけに、ギーは自分が何者なのかを知るために自らの過去を調査し始める。

自分に似た男が写っている古い写真を手掛かりに、様々な人物のもとへ足を運び話を聞くうちに、自らの過去の記憶が呼び覚まされていく・・・

この作品、もともと79年に翻訳出版されたものが05年に改訂されたんですが、その改訂版出版の背景がなんとビックリ、この小説、「冬のソナタ」の製作者たちがドラマを作る上で影響を受けた作品として挙げているんだそうです。記憶喪失の男、なんていう部分なんですかねぇ(冬ソナの内容をよく知らないのでどこがどう影響を受けてるのかとかよく分からないけど)。

さて、探偵事務所で働いていた主人公が、様々な人物を訪ねて、そこから自らのアイデンティティを発見していくという流れが、オースターのNY3部作や、タブッキの作品なんかとも共通したテーマが感じられてなかなか面白い作品でした。

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2010年6月25日 (金)

映画「9<ナイン> 9番目の奇妙な人形」

 

9

アメリカ

2009

2010年5月公開

劇場鑑賞

6月の初めに、久々の劇場鑑賞で観たのにすっかり感想を書くのを忘れてしまってました。てか、観たことさえうっすらと忘れかけてました・・・。

舞台は人類の滅亡した地球。とある部屋で目を覚ました人形「9」は自分と同じように数字を割り振られた人形たちと出会う。外には機械でできたビーストという怪物が仲間たちを狙っていて、「2」が9の目の前でさらわれてしまい・・・

はたして、彼ら人形たちは何の目的で存在しているのか、地球が滅びた原因とは?

という物語。

ティム・バートン製作なんて聞いてしまったらやっぱりどんな内容か気になってしまいますよね~。ただ、もともと短編作品だったものを長編化したものということもあり、バートンのカラーはそれほど感じられない作品でした。

で、こういう感想を書くのは大変心苦しいんですが、久々に劇場で観た映画で微妙だなぁと思ってしまいました。

なんかストーリーが微妙で・・・。世界観はどちらかというと好きだっただけに残念。

9つの人形の性格付けも上手いし、大物俳優が目白押しの声優陣も良い感じ。しかし、肝心のストーリーがどうも受け付けられず。

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2010年6月23日 (水)

「配達あかずきん」 大崎梢

配達あかずきん―成風堂書店事件メモ (創元推理文庫)

配達あかずきん

大崎梢

創元推理文庫 2009.3.
(original 2006)

先日読書好きの友人から、結構面白いと推薦された1冊。

駅に隣接するビルの中にある書店「威風堂書店」を舞台に、書店員たちが、身の回りで起こる書籍にまつわる謎を解いていく日常ミステリ短編集。

実は、過去に書店でバイトをしていたことがあるので、書店の仕事について書かれた部分に、そうそう!、と頷いたりして、なかなか楽しく読むことができました。

特に第1話冒頭の本の問い合わせのくだりなんかは、自分も非常に苦労したことがあったり、自分の知識を駆使してミラクルを起こしたこともあったりで、当時を懐かしく思い出しました。(余談:その後、CD屋でもバイトをしたんですが、本の問い合わせ同様にCDの問い合わせも結構やっかいなのが多かったです。いきなり歌われたりとか・・・。)

あと、この作品を面白くしているのは、実在の書名をふんだんに登場させているところですね。読書好きならば、次々と現れる書名&作者名に心ときめくこと間違いなしです。

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「私自身の見えない徴」 エイミー・ベンダー

私自身の見えない徴 (角川文庫)

私自身の見えない徴
(an invisible sign of my own)

エイミー・ベンダー
(Aimee Bender)

角川文庫 2009.4.
(original 2001)

以前読んだ短編集「燃えるスカートの少女」がなかなか面白かったので、長編第1作目というこちらの作品も読んでみました。

数字の世界に生きる主人公モナは小学校で算数を教えることになるのだが・・・。

数字を具現化した表現が独特ではあるんですが、全体的にその世界観にハマることができず、あまり好きな作品ではありませんでした。不条理だったり幻想的だったりする作品は基本的に嫌いじゃないはずなんだけど、全体的に後ろ向きな感じと粘着質な印象が強い作品だったというのもあまり好きになれなかった原因かなぁと。

ただ、冒頭に出てくる寓話は猛烈に面白くて、自分が好きなのは彼女の書く短編であって、長編はあまり好きではないのかもしれません。長編になると、やや癖のある世界観に疲れてしまったというか。

ネット上にあげられている感想を読んでみると、結構、絶賛されていて、好きだったと書いてる人が多いので、自分には読み切れてない部分があるのかもしれません。

そんなわけで短めの感想でした。

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2010年6月20日 (日)

映画「下妻物語」

下妻物語【Blu-ray】

下妻物語

日本

2004

2004年5月公開

DVD鑑賞

ちょっとした機会があって未見だった作品を鑑賞しました。

ちなみに原作は既読です。(原作感想コチラ

ロココ精神を愛し、ロリータファッションに身を包む高校生、桃子は洋服代を捻出しようと、かつて父が売っていたパチモンのブランド商品をネットで売りに出したところ、近所に住むヤンキー少女のイチゴと知り合う。茨城県の下妻市を舞台に全く異なる世界に暮らしていた2人の少女が奇妙な友情を育んでいく物語。

これは、原作の持っていたポップな文体による世界観を見事なまでに映像化していて、まれに観る小説の映画化の成功例と言って良いのではないかと思います。中島監督の作風と原作との相性がとにかく抜群。

あと、なんといっても深田恭子の使い方が上手い!フカキョンは決して演技が上手いとは思わないけれど、彼女にしか出せない独特のオーラがあって、そこを上手く引き出してやると、とっても良い女優さんになりますよね~。『富豪刑事』とか『未来講師めぐる』とか、大好きでした。

土屋アンナも微妙にツンデレな感じのヤンキーさんがとっても良くて、2人を見ているだけでも楽しめちゃいますね~。

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2010年6月19日 (土)

「The Palm-Wine Drinkard」 Amos Tutuola

The Palm-wine Drinkard

the palm-wine drinkard

Amos Tutuola

1952

(邦題:『やし酒飲み』) 

各所でこれは面白いという情報をよく耳にするナイジェリアの作家、エイモス・チュツオーラの「やし酒飲み」。この作品がもともと英語で書かれたということを知り、せっかくならば勉強も兼ねて原書で読んでみようかと思い挑戦してみました。

「やし酒飲み」である主人公は、日々、やし酒を飲むだけの生活を送っていたのだが、あるとき、その酒を作っていたやし酒作りが亡くなってしまう。困ったやし酒飲みは、やし酒作りの名人を探しに旅に出るのだが・・・

なんというか、まず、英語が非常に独特な作品でした。誤字脱字や文法の間違いも多いし、モノや人物が登場するたびに代名詞などを使わずに長い肩書きを何度も繰り返すし。しかし、この語り口調が逆に、素朴さを感じさせるし、村の長老か誰かが我々に向かって物語を語って聞かせてくれているような不思議な錯覚に陥って、言葉そのものに魂が宿っているとでもいうような感じを受けました。

物語のほうは、自分が読む前に勝手に想像していたのとは大分異なった趣だったんですが、結果的に良い方向に裏切られましたね。

民話的な物語になっている複数のエピソードを集めて1つの長編にしているという感じで、民話好きな自分のツボに見事にはまってしまいました。

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2010年6月16日 (水)

映画「曲がれ!スプーン」

曲がれ!スプーン [DVD]

曲がれ!スプーン

日本

2009

2009年11月公開

DVD鑑賞

「サマータイムマシーンブルーズ」がとっても面白かったので、同じくヨーロッパ企画の舞台を映画化したこの作品もとても気になってました。

超常現象を取材し、それがあり得るか、あり得ないかを討論するバラエティ番組「あすなろサイキック」のADをしている桜井米(長澤まなみ)は視聴者からの情報をもとに各地を取材して回っていたが、彼女の前に現れる超能力者たちはインチキばかり。

クリスマスの日、「カフェ de 念力」という喫茶店には、年に1回の恒例の本物の超能力者たちの会合が開かれていた。この日は、日頃は自分たちの能力をひた隠しにしている彼らが仲間たちの前でその能力を思う存分に使える日なのであった。そんな彼らの前に神田という男が現れ、新しいメンバーがきたと超能力者たちは大喜びするのだが・・・

うーん、「サマータイムマシーンブルース」にあったたたみかけるようなテンポの良さがほとんど感じられなくて、ちょっと退屈だったかなぁ。桜井米が喫茶店にたどり着くまでがかなり長いんだけど、そこまでこれといってストーリーも進展しなかったんですよねぇ。

といって小ネタの数々が面白ければ良かったんですが、それもそこまでツボにはまらず。てか、ネタも全体的に少なめというか。でも、「風」は確かにアレと似てると思うし、「細男」関係のネタは基本的に結構好き。

 

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2010年6月14日 (月)

エンタ☆メモ 5-6月号

6月もまもなく半分が過ぎようとしていますが、5月後半から猛烈にやることが多かったために、まとめ記事がすっかり遅くなってしまい、今さらの5月のまとめ記事です。

このところ、身の回りで結婚報告やご懐妊報告、ご誕生報告が相次いでいて、皆さんの幸せそうな笑顔に触れる機会が多くて、自分のことは思いっきり棚に上げて、なかなかに充実した日々を過ごしています。

さて、そんなこんなで5月のまとめエンタメをφ(..)メモメモ

6月も結構経過してしまったので、6月の期待エンタメは今回はパス。

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2010年6月13日 (日)

「告白」 湊かなえ

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

告白

湊かなえ

双葉文庫 2010.4.
(original 2008)

本屋大賞の受賞でも話題になっていた1冊が映画化を受けてさらに人気を博しているということで、どんなものかと思って手に取ってみました。文庫になるの早かったですよね。

学内で幼い我が子を亡くしてしまった教師がホームルームで生徒たちに向かって、娘の死の真相を語り始める・・・。

これ、本当に本当に申し訳ないんですが、本屋大賞という賞への信頼度がちょっと下がってしまったというか、正直、それほど面白いとは思えませんでした。

次々に語り手が変わって事件への思いを告白していくという形式自体、全く目新しいものではないし、こういう形式の作品だったら『藪の中』(芥川)とか『パレード』(吉田修一)とかのほうがよっぽど面白いと思う。

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映画「あの日、欲望の大地で」

あの日、欲望の大地で [DVD]

The Burning Plain

アメリカ

2009

2009年9月公開

DVD鑑賞

インパクトのある邦題で結構気になっていた1本。どんなストーリーなのかとか前知識一切なしで鑑賞しました。

高級レストランのマネージャーをしているシルヴィア(シャーリーズ・セロン)は多くの男性を関係を持ち、どこか影のある生活を送っていた。ある日、彼女の前にメキシコ人の男が現れ・・・。

荒涼とした大地の続くニューメキシコ州。3人の子供の母親であるジーナ(キム・ベイシンガー)は隣町に暮らすメキシコ人のニックと情事の最中に、密会していたトレーラーが炎上し、2人は命を落としてしまう。

やがて、ジーナの娘マリアーナとニックの息子サンティアゴは互いの傷を埋めていくかのように惹かれあうようになるのだが・・・

複数の時間軸を交差させて描かれる苦しい愛の物語。

タイトルも決して明るくはないけれど、思っていたよりも大分ずっしりとした愛の物語でした。

複数の時間軸を並行して描いていくんですが、それぞれの時間軸の関係を把握した途端に物語の奥深さがぐぐぐっと増したように思います。

あとこの作品の魅力は何と言ってもキム・ベイシンガーの美しさでしょう。この女優さんは本当にきれいですよねぇ。品のある美しさなのが良い。

その他、登場する女優さん達は子役を含めて皆さんとても存在感があって、それだけに男性陣の弱さと言うか、地味さが目立ってしまい(そういう物語なんだけど)、これは完全に女性たちの生きざまを堪能する作品なんだなぁと。

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2010年6月12日 (土)

来日舞台 Dream Girls

来日公演 ミュージカル Dream Girls

 

映画版でジェニファ・ハドソンの圧倒的なまでの存在感に見事にノックアウトされてしまい、その後もDVDやサントラをちょこちょこと観たり聞いたりしていた『ドリームガールズ』。

全米ツアーをしていて、NYのアポロシアターでも上演されるというのを聞いて観てみたいなぁと思っていたところに、なんとその舞台がそっくりそのまま来日するという言うではないですか!

そんなわけで5月26日の水曜に渋谷のオーチャードホールでの来日公演を観に行ってきました。

ストーリーは映画版とほとんど同じでしたが、舞台と映画を比べると断然舞台版の方が面白かったという感じでした。

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2010年6月 9日 (水)

「The Road」 Cormac McCarthy

The Road (Vintage International)

The Road

Cormac McCarthy

2006

(邦訳:『ザ・ロード』
 コーマック・マッカシー
ハヤカワ文庫epi) 

近々映画版も公開されるコーマック・マッカシーのピュリッツァー賞受賞作。

TIME誌が選ぶこの10年の書籍で堂々の1位を獲得していたので、それならば読む価値はあるのではないかと思い頑張って原書で読んでみました。

崩壊してしまった灰色の世界をさまよう父と息子。彼らはショッピングカートに最低限の荷物をのせて、未来への希望を探し、ひたすら南を目指して旅を続ける。

 
なんというか、終始全くトーンが変わらず、ひたすら父子が荒涼とした土地を歩き続けるだけの話で、たまにちょこちょことイベントがあるんですが、そのイベントの前後で何かが変わるかといえば、そういうこともなく、どんな目にあっても、どんな人々と出会っても、ただひたすら自分の信念を貫いて、歩き続けるという内容で、結構読んでいるほうもそれなりの体力が必要だった印象です。

決してつまらなくはなかったんだけど、ひたすらどんよりとしていて、たまに父子の会話が微笑ましい以外は基本重いので、なかなか読み進まなくて読むのにも結構時間がかかってしまいました。

先の見えない暗闇を模索してさ彷徨っている感じが今の時代と見事にマッチしているのかもしれないけれど、こんな作品が10年間の1位に選ばれてしまうという時代というのはちょっと淋しいです。

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2010年6月 8日 (火)

多忙につき

更新がものすごーーーーく滞ってしまっていて大変申し訳ありません。

来日していた舞台「ドリームガールズ」も観たし、

映画「9<ナイン> 9番目の奇妙な人形」も観たし、

先月は読書量も少し多めだったし、

DVDの感想も5本くらいたまっているんですが、

本業も、新しい仕事も、プライベートなことも、やらなくてはいけないことが目白押しすぎてPCはしょっちゅう使っているのになかなかブログまで手が回りません。

もう少ししたら余裕が出てくる予定なので、そしたら一気に更新しちゃいと思います。

そんなわけでしばしのお待ちを!!

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2010年6月 2日 (水)

映画「ドゥーニャとデイジー」

 

Dunya en Desie in Marokko

オランダ ベルギー

2008

2009年11月公開

DVD鑑賞

オランダの人気TVドラマの映画版ということですが、オランダに暮らす女性が2人でモロッコを旅するというあらすじに惹かれて公開時から結構気になっていた1本。

アムステルダムに暮らすドゥーニャとデイジーは大の仲良し。

モロッコ移民であるドゥーニャは両親に会ったことのない親戚との結婚を決められてしまい、モロッコへと引っ越すことになる。

一方、奔放な性格のデイジーは妊娠してしまうのだが、恋人にはふられてしまい、彼との子供を産もうかどうか悩んでいた。そんな折、生き別れになっていた父がモロッコにいることを知ったデイジーは、自分のルーツをたどろうとモロッコへと旅立つ。

モロッコへとやってきたデイジーはドゥーニャのもとを訪ね、2人はデイジーの父を捜してカサブランカへと旅立つのだが・・・。

人気TVシリーズの映画化ということですが、これはさらに言ってしまうと、そのTVシリーズの完結編を映画で制作するという、近頃日本でもよくやっている手法で作られた作品の様でした。日本やアメリカだけではなく、オランダでもこういう映画化が行われていることにまずはちょっとビックリ。

さて、もともとのTVドラマを全く知らないので、ちょっと不安はあったのですが、主な登場人物の役回りは観ているうちに自然に理解できるようになっていたので、まぁなんとかなりました。しかし、映画で初めてこの作品を見る人のための説明的な紹介シーンみたいなものは特にないので、本当に観ながら色々と把握していくという感じ。多分お決まりネタとかそういうのもあったんだろうけど、そういうのは全然分からず。

観る前はもうちょっとコメディ色の強い作品を期待していたんですが、奔放な少女として恐らく彩り担当であったと思われるデイジーが結構重めの問題を抱えてて、その問題がこの作品の大きなテーマとなっていたために、全体的には割とシリアスな印象の強い作品になっていたように思います。

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「上海」 横光利一

上海 (岩波文庫)

上海

横光利一

岩波文庫 2008.2.
(original 1932)

万博が開催されているということで、上海気分を小説で味わってみました。

舞台は1920年代の上海。銀行に勤めていたもののあるできごとをきっかけにクビになってしまう参木と、マレーシアで材木業を営む甲谷の2人は古くからの友人同士で、上海ではしばしば行動を共にしていた。あるとき2人は共産党員の女性、芳秋蘭と出会うのだが・・・。日系紡績企業でストライキが起こった五・三〇事件を題材に上海に生きる人々を描く。

うーん、どちらかというとあまり面白くなかったかなぁ。

19世紀~20世紀初頭の上海の租界を舞台にした小説と言うと、カズオ・イシグロの「わたしたちが孤児だったころ」を思い出すんですが、この作品は後世になってから当時の上海を描いたのではなく、その時代に実際に上海にいた著者によって書かれているので、街の様子や、世界中の人が集まっている文化風俗的な記述はとても楽しめました。

しかし、肝心の物語が・・・。

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