映画「彼が二度愛したS」
deception アメリカ 2008 2008年11月公開 DVD鑑賞 |
今時珍しくちょっとインパクトのある凝った邦題をつけちていて、どこか古き良きサスペンス映画の香りを感じたので気になっていた1本です。
会計士のジョナサン(ユアン・マクレガー)は仕事先で弁護士のワイアット(ヒュー・ジャックマン)と出会い、意気投合した2人はその後もたびたび会うようになる。
あるとき誤ってワイアットの携帯電話を持ち帰ってしまったジョナサンは、彼のもとに複数の女性たちから「今夜は暇?」という電話がかかってくることを知る。ワイアットは会員制の匿名高級デートクラブの会員で、ジョナサンも誘われるがままに多くの女性たちと関係を持つようになる。
そんなあるとき、ジョナサンがいつものように会員の女性と会う約束をとりつけ、向かってみると、そこにいたのはかつて地下鉄の駅で一目ぼれをした女性であった・・・
雰囲気重視の映画という感じではあるけれど、割と楽しめる1本でした。
序盤は割と先が読めないので、このままただのエロティックな作品で終わってしまうのかとか思いつつ鑑賞をしていると、終盤にかけて、サスペンス色も強まってきて、ラストは二転三転する(とはいっても先は読めちゃうんだけど)物語がなかなか面白かったです。
この映画はなんと言っても、キャスティングが良いですね。
ユアン・マクレガーは眼鏡をかけて、さえない真面目な会計士という姿がとても似合っているんですが、そんな彼が欲望の世界にはまっていく様子や、ラストの堂々とした姿まで見事に演じていたように思います。
一方のヒュー・ジャックマンは謎多き男を好演。最初から最後までずーっと胡散臭かったですよね~。ミュージカル好きとしては、無駄に彼が歌うシーンが挿入されてるというサービスも嬉しかったです。
デートクラブの女性陣たちも、ミシェル・ウィリアムスを始め、マギーQやシャーロット・ランプリングなどそれぞれに異なった魅力のある女性たちが登場するのがまた良い感じでした。
さて、「二度愛した」の意味が分かるラストは、主人公たちの自己満足な気がしないでもないけれど、鑑賞後の余韻は悪くないので嫌いではない。ただ、厳密には「彼」も「彼」ではないので、「二度愛した」ことにはならないような気もする。
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