「1950年のバックトス」 北村薫
1950年のバックトス 北村薫 新潮文庫 2010.05. |
北村薫の作品はミステリはものすごく好きというわけでもないのですが、新潮文庫から出ている、「スキップ」、「ターン」、「リセット」の<時と人>の3部作はかなり好きなシリーズで、この文庫本の帯に<時と人>の短編集と書いてあるのを見て、いてもたってもいられなくなり購入した1冊。
全部で23の割と短めの短編を集めた作品集で、ホラーあり、人情ものあり、ミステリありと、多岐にわたるジャンルが楽しめ、どれも一定のクオリティを保っているところに非常に器用な作家なんだなぁというのがつよく感じられました。
しかし、これ、<時と人>はほとんど関係ないですよね・・・。時間がからむ話も、SF的な設定があるわけではなく、単に昔のできごとと現代の出来事がつながるという程度で、3部作のようなものを期待していただけに、これはかなりの肩すかし。
収録されている作品の中ではホラーテイストの強い作品がとりわけ面白かったですね~。
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