映画「ヴィクトリア女王 世紀の愛」
the young Victoria イギリス 2009 2009年12月公開 DVD鑑賞 |
英国王室は映画のネタに事欠きませんねぇ。
自分が英国好きだということはこのブログでも何度も書いていますが、その中でも19世紀のビクトリア朝の英国は一番好きな時代なので、ヴィクトリア女王を描いた作品となったら観ないわけにはいきません。
19世紀ロンドン。ウィリアム国王の体調が思わしくなく、王位継承者となっている王の姪、若きヴィクトリア(エミリー・ブラント)を自らの手中におさめ、権力をつかもうとする人々の争いが激化していた。
ヴィクトリアの母のケント侯爵夫人は夫の亡き後、側に仕えるコンロイと親しくなり、2人はヴィクトリアに対し、王位を継承した際にはコンロイを摂政とするよう何度も説得を試みるが、ヴィクトリアはそれを受け入れようとはしなかった。
一方、ヴィクトリアの叔父であるベルギー国王は甥のアルバート(ルパート・フレンド)を英国へと送り、彼をヴィクトリアと恋仲にさせることで英国との強いパイプを得ようと画策するのだが、英国へと渡ったアルバートはヴィクトリアに本気で恋をしてしまう。
そんな中、いよいよヴィクトリアは即位することになり、首相のメルバーン(ポール・ベタニー)が彼女の側近として仕えるようになるのだが・・・
宮廷ものにありがちな女の戦い的な内容でもなく、ヴィクトリアが「エリザベス」ほど強い女性でもなく、彼女をめぐる周囲の男たちの政治的な策略が上手い具合にスパイスになっていてなかなかに面白い作品でした。もうちょい重厚でも良かったけど。
なんといっても、宮廷やら人々の衣装やらの素晴らしさは英国マニアにはたまりません。
アルバートも、あの「ロイヤル・アルバート・ホール」のアルバートか!とか思うと感慨深いですね。二人三脚の夫婦、とっても素敵です。
ただ、ラブストーリーとして観たとき、それほど物語に起伏あるわけでもないので、そこまではまることはできなかったかなぁ。英国王室の恋愛はドロドロなことが多い中、とても順調に育まれる愛だったしなぁ。全体にヴィクトリアとウィリアム国王、ケント侯爵夫人&コンロイとの関係を描いた場面のほうが印象が強かったです(これは年長キャスト陣の好演によるところも大きいかも)。
エミリー・ブラントは好きな女優なんですが、どちらかというと脇役で映える役者というイメージなこともあり、女王という役柄はあまり合っていなかったように思います。悪くはないんだけど、カリスマ性があまり感じられないというか。
以前TVで放送された際に、アルバート亡き後の女王を描いた映画「クイーン・ヴィクトリア ~至上の恋~」を録画したものがあるので、こちらも近いうちに観てみようかと思います。
ところで、「世紀の愛」とかいう妙な邦訳は、この「至上の恋」を意識してつけられたのだろうか・・・。
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