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2010年12月

2010年12月31日 (金)

2010年いろいろ大賞(書籍部門)

いろいろ大賞、書籍部門です。

今年も相変わらず積読ばかりがどんどんたまっているのですが、4月から始まった長距離通勤のおかげで、ここ数年の中では比較的まとまった読書の時間が取れたほうかなぁと思います。

あと、以前よりも洋書を読む機会を増やすようにしたので、ちょいちょい話題作を中心に原書にチャレンジした1年でもありました。

ブログ記事が滞っていて、読み終えたもののまだ記事にできていない作品もいくつかあるのですが、そうした作品もレビューのアップは後日になりますが、今年の色々大賞の対象書籍とさせていただきます。

いつもはレビューを書かない、紀行文やコミックのランキングもありますので、どうぞお楽しみください。

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2010年いろいろ大賞(その他部門)

年末恒例の色々大賞。

とりあえずは「その他」部門です。

TV、舞台などのまとめです。

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映画「ラブリー・ボーン」

ラブリーボーン Blu-ray【2枚組】

the lovely bones

アメリカ イギリス ニュージーランド

2009

2010年1月公開

ブルーレイ鑑賞

我が家にブルーレイがやってきて、一番最初にレンタルしてきた作品。どうせなら映像の美しい作品が観たいと思い、映像美が話題になっていたこの作品を選びました。

主人公は14歳の少女スージー。あるとき近所に住む男の手で殺されてしまった彼女は不思議な死後の世界へとたどり着き、そこから現世の家族たちの様子を見守るようになる。犯人を探し続ける父、家を飛び出してしまう母、近隣の目を気にしながらも強く生きる妹、幼い弟と自分の死が家族に与えた影響は大きかった。そんな中、犯人が再び動き出そうとして・・・

鑑賞前はスージーが死後の世界で何か行動を起こすと、それが現世に影響を与えて彼女が真犯人逮捕に向けて家族にメッセージを送り続けるような作品だと思っていたんですが、全然違いましたね。彼女は本当に見守ることしかできないという設定で、それだけに、バラバラになっていく家族や、再び動き出す犯人の姿を我々がスージーと一緒になって、やきもきしながら観ることになり、色々と苦しい思いをしながら鑑賞していました。

死後の世界のグラフィックは確かに美しいんだけど、これと似たことをやってもっともっと美しい映像を見せてくれた「奇跡の輝き」があるだけに、そこまでの感動は得られず。

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「めぐらし屋」 堀江敏幸

めぐらし屋 (新潮文庫)

めぐらし屋

堀江敏幸

新潮文庫 2010. 6.
(original 2007)

毎日新聞の日曜版に連載されていたときに、ちょこちょこと目を通してはいたんですが、結構飛ばしてしまった回もあったので、ちゃんとまとめて読むのはこれが初めてです。

主人公、蕗子は疎遠になっていた亡くなった父の自宅を訪れ、そこで父が「めぐらし屋」という仕事をしていたらしいことを知るのだが・・・

父の後を継いで、めぐらし屋として活躍することになった娘の物語なのかと思いきや、物語が外側ではなく、内側に広がりをみせて、亡くなった父の足跡や自分の思い出の世界をたどりながら、自らの存在や生き方を確かめていく主人公を描いた作品でした。

冒頭の黄色い傘のエピソードは連載時に読んだ時の記憶が鮮明で、改めて読んでもやっぱり好きな下りなんですけど、自分の中ではこの冒頭部分を越えてぐっとくるものがあまりなかったかなぁ。

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2010年12月28日 (火)

来日公演ミュージカル「Avenue Q」

Avenue Q

東京国際フォーラム ホールC

12月22日 マチネ

最前列センター

 

NYでAvenue Qを見てきたという知人の多くが、僕は絶対にこの作品が気に入るはずだと口をそろえて言うのでどのような作品なのか非常に気になっていたミュージカル。ずーっと観たかったんですが、ついに来日公演が実現し、先行販売初日にチケットを取ったところ、最前列のセンター席を取ることができてしまいました。

作品は2005年に大ヒット作のWickedを抑えてトニー賞で作品賞、脚本賞、作曲賞を受賞しています。

大学を卒業したものの人生の目的を見つけることのできないプリンストンがNYのAvenue Qで暮らし始め、そこで個性豊かな隣人達と出会うのだが・・・

Avenue Qの住民たちは以下の通り

プリンストン(白人/パペット):大学の国文学科を卒業したばかりの青年。

ロッド(白人/パペット):銀行に勤める。ゲイ疑惑あり。

ニッキー(白人/パペット):無職のロッドのルームメイト。

ケイト(モンスター):ロマンティックな恋愛を夢見る幼稚園のアシスタント。

トレッキー(モンスター):インターネットでのポルノ鑑賞を愛するモンスター。

クリスマス・イヴ(日本人):修士号を2つ持つのに顧客のいないセラピスト。

ブライアン(ユダヤ人):コメディアンを夢見る無職の32歳。クリスマスイブの婚約者。

ゲイリー・コールマン(黒人):落ちぶれてしまったかつての子役スター。Avenue Qの管理人。

 

いやはや、確かにこれは面白い。

とにかく脚本が秀逸すぎる!!

でもってすぐに口ずさめてまうメロディに溢れた音楽もとても良くって、サントラ聴いて、ここ数日毎日のように歌って過ごしてます。ただ、歌詞の内容が色々ときわどいんですけどね・・・。

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2010年12月25日 (土)

アダム・パスカル&アンソニー・ラップ Live in Concert Japan Tour 2010

Adam Pascal & Anthony Rapp 
Live in Concert Japan Tour 2010

@青山劇場

2010年12月21日(最前列上手側)
2010年12月22日(E列上手側)

ミュージカル「RENT」のオリジナル・キャストとして知られるアダム・パルカルとアンソニー・ラップが昨年の「RENT」来日公演に続き、コンサートツアーのために来日。クリマスシーズンに彼らの歌声が聴けるというのはRENTファン(rentheads)にはこれ以上のことはないクリマスプレゼントです。

うっかり2夜連続で聴きに行ってしまいましたので、全体の流れを追いつつ2日間の感想を。21日は最前列のセンターにAvenue Qのキャストさん達が座っていましたね。

今回のコンサートは特別ゲストとして高良結香さんも参加され、3人でどのようなステージを作るのか楽しみにしていたんですが、どちらかというと単独のステージが4つあるような構成で、もっとコラボしてくれるのかと思っていたのでちょっと残念。

4つのステージは以下のような構成。

①アダム・パスカル

ジャジーな感じの大人向けステージ

②高良結香

沖縄っぽさあふれるステージ

③アンソニー・ラップ

結構熱くロックするステージ

④RENT

アンソニーの部の後半からそのままRENTステージへ

 

以下、各ステージの感想を。

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2010年12月18日 (土)

映画「運命のボタン」

運命のボタン [DVD]

the box

アメリカ

2009

2010年5月公開

DVD鑑賞

こういうミステリー調の作品は、予告を見てしまったりすると、どうしても真相が気になってしまうので、ついつい観てしまいます。

ある日、教師をしているノーマ(キャメロン・ディアス)と宇宙飛行士を夢見るアーサー(ジェームス・マースデン)夫妻のもとに、赤いボタンのついた装置が入った一つの箱が届けられる。やがて老人スチュアートが訪ねてきて、ボタンを押せば100万ドルが手に入るが、その代わりに自分の知らない誰かが命を落とすと言われる。金銭的に苦しい状況におかれていた夫妻はボタンを押すかどうか悩むのだが・・・

自分はミステリ映画の謎解きの真相がトンデモ系の内容でも、真相にたどり着くまでの見せ方などが面白ければ良いと思うんですが、この映画はとにかく色々な意味でやってしまった感が強いですねぇ。「フォーガットン」なんかは、はっきり言ってB級な内容だけど、どこか憎めない微笑ましさがあるのに、この映画はものすごい脱力感しか残りませんでしたよ・・・。

あと、真相に絡んでる事件の部分が、本筋とどうつながるのかがなかなか見えてこなくて、妙に哲学的な映像が入ってきたりしたこともあって、全体的に分かりづらい印象が強かったです。

なんだか知らないけど怪し気な雰囲気だけはとっても良く出されていたんですけどねぇ。

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2010年12月15日 (水)

「絶対製造工場」 カレル・チャペック

絶対製造工場 (平凡社ライブラリー)

絶対製造工場
(Továrna na absolutno)

カレル・チャペック
Karel Čapek

平凡社ライブラリー 2010. 8.
(original 1922)

チャペックの作品は結構好きで、エッセイなども含め色々と読んでいるのですが、この夏に平凡社ライブラリーからなかなか面白いタイトルが発売になりました。

物質に含まれているエネルギーを完全に放出し、利用することのできるエネルギー装置が発明され動力源として瞬く間に普及するのだが、その際、物質に含まれている「絶対」(=神)も同時に放出されるため、世界中に「絶対」が溢れてしまう。

「絶対」にふれた人々は宗教者となり、世界中に奇跡が蔓延し、ついには、人々がそれぞれの神の名のもとに争い始め世界大戦が起こってしまうのだが・・・

「絶対」によって引き起こされる騒動を連作短編のような形式で、皮肉とユーモアたっぷりに描きだしていく。

神を大量生産するというアイデアは、工場化が進んだ20世紀前半に登場してしかるべきものかもしれませんが、それにしても斬新で、かなりのインパクト。普通に最近書かれたSFと言っても通用するんじゃないでしょうか。ロボットといい、チャペックあなどれません。便利な道具が人の力をはるかに超える作用を起こして事件が起こるというのは「ロボット」と基本路線は同じですね。

アイデアの勝利といった感じが強い作品であるのはいなめくて、この設定に基づき、起こり得る様々なできごとを連作短編形式で綴っているわけですが、1つ1つのエピソードも、微笑ましかったり、ピリリと辛い風刺がきいていたりで、なかなかに楽しめる作品でした。

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2010年12月14日 (火)

映画「マザーウォーター」

 

マザーウォーター

日本

2010

2010年10月公開

劇場鑑賞

「かもめ食堂」、「めがね」、「プール」につづくシリーズ4作目。このシリーズは全て劇場鑑賞しているので今回も楽しみにしていました。

舞台は京都。

ウィスキーバーを営むセツコ(小林聡美)、喫茶店でコーヒーをいれるタカコ(小泉今日子)、豆腐屋のハツミ(市川実日子)、銭湯のオトメ(光石研)とジン(永山絢斗) 、そしてそんな店に集まる街の人々(加瀬亮、もたいまさこ)のゆったりとした日常を静かに映し出す。

いつも通りのゆったりまったりとした空気は健在で、心地の良いリラックスしたひとときを満喫できる作品でした。それにしても、驚くほどにストーリーがない。

そしてこのシリーズといえば食べ物なのですが、これまたどれもこれも食欲をそそられるものばかりで、観終える頃には豆腐やらグラタンやらを食べたくなってしまいましたね~。劇場のいたるところから響く空腹音にも納得です(笑)。ただ、今回、食べ物をアップで映すシーンがほとんどなかったのがちょっと残念。

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2010年12月13日 (月)

「緑の家」 マリオ・バルガス・リョサ

緑の家(上) (岩波文庫)  緑の家(下) (岩波文庫)

la casa verde

Mariio Vargas Llosa

岩波文庫 2010.8.
(original 1966)

一度結構がんばって記事を書いたものの、うっかり消去してしまうという凡ミスを犯してしまったので再度書きなおし。テンションが下がったので記事もシンプルにまとめました。

ノーベル賞受賞を予見したかのようなベストすぎるタイミングで文庫化をした岩波文庫さんの快挙には全国の読書愛好家さんが驚いたのではないでしょうか。ノーベル受賞のニュースを聞いて、積読してあった文庫本をあわてて読みました。

舞台は南米のジャングルの奥地。

治安警備隊の隊員、修道院のシスター、犯罪者、ピウラに暮らす人々、そして、「緑の家」と呼ばれる娼館に携わった人々などなど、数十年の間に起こった様々なできごとを、時系列をばらし、鮮やかに描き出していく。

一言で言うならば、万華鏡のような作品でした。

次々と変化していく場面と鮮烈な印象を与える描写の数々にくらくらとしてしまう(様々な意味で)小説で、結構夢中になって読むことができました。

てか、ストーリー説明書きづらいよぅ。そもそもストーリーの全貌を完全に把握しきれてないし・・・。実は削除してしまった最初の記事のほうは1つ1つのエピソードについてちゃんとあらすじを書いて、それぞれに感想を書こうとしていたのですが、一度書いたものが削除されたこともあり、疲労の末、一気に簡略化してしまいました。

最初、軽い気持ちで読み始めたんですが、途中で、頭を整理しなければついていけなくなることに気づき、相関図などを軽くメモってようやく最後までたどり着くことができましたよ。途中、同段落内で違う時系列になってる部分まで登場して、「???」となることもしばしばだったし。

ただでさえ時空がこみいってるのに、同一人物が違う名前で出てきたりするものだから物語の複雑さが余計に増しているんですが、語り口そのものは非常に読みやすくて、人物や自然の描写の面白さには引き込まれるものがあったし、ちゃんと読者が理解できるギリギリのところで物語をつなげているところは本当に見事としいか言いようが無いですね。

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映画「ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の2日酔い」

ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い Blu-ray & DVDセット(初回限定生産)

the hungover

アメリカ

2009

2010年7月公開

DVD鑑賞

アメリカでヒットしているときからちょっと気になっていたコメディ映画。

iTunesで映画レンタルが始まったので、どんなものなのか試してみるために1本選んでみました。そんなわけでiPadでの視聴です。

結婚式を2日後に控えたダグ(ジャスティン・バーサ)は親友のフィル(ブラッドレイ・クーパー)とスチュアート(エド・ヘルムズ)、そして義弟となるアラン(ザック・ガリフィアナキス)と共に、独身生活最後の夜を楽しむためにラスベガスへと旅に出る。

ホテルにチェックインしパーティを始めた彼らだったが、そこで記憶が飛んでしまい、翌朝、フィルとスチュアート、アランの3人がホテルの部屋で目覚めると、ダグの姿がなく、荒れ放題になっている部屋には何故か一頭のトラが。さらに、スチュアートの歯は抜けていて、クローゼットには誰の子だか分からない赤ん坊まで。

昨夜の記憶が全くない3人は、行方不明のダグを探しはじめるのだが・・・

噂どおりに楽しい映画で気楽にコメディを楽しみたいときにはうってつけの1本ですね。

ただ思っていたよりもバカじゃなかったかなぁ。あと、最後の真相も割とあっさりとしていて、もっと細かな伏線が一気につながって唸ってしまうようなのを期待していたので、ちょっと拍子抜け感があったのは否めず。

ま、いきなりの御本人登場にはビックリでしたけどね。しかし、そのインパクトにちょっと頼り過ぎていて、そこからもう一歩先のミラクルな展開があったほうが良かったかなぁ。なんだかんだでどれもこれも、真相としてはインパクトが弱い。

って、別にミステリ映画じゃないんですけどね・・・。

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2010年12月 6日 (月)

映画「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」

プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 [DVD]

prince of Persia

the sands of time

アメリカ

2010

2010年5月公開

DVD鑑賞

宝探し系のファンタジー・アクション映画は結構好きなので、ちょっと気になってたいた作品。これゲームが原作ということですが、ゲーム版はやったことありません。

舞台はシャマラン王が宰相を務める弟のニザム(ベン・キングスレー)と共に王国を治めるペルシャ帝国。主人公ダスタン(ジェイク・ギレンホール)は幼いころ国王にその勇気を認められ、養子として宮殿に迎え入れられ、今は王の実子である2人の兄達と共に従軍するようになっていた。

遠征の途中、近くに立ち寄った都アラムートで武器の密輸をしているという情報が入り、アラムートに攻め入ることになり、ペルシャ軍はダスタンの活躍もありアラムートを征服。勝利を祝し、ダスタンは長男ダス王子から託された法衣をシャマラン王に着せることになるが、それを身につけた王がその場で命を落とし、ダスタンは国王を殺した罪をきせられ追われる身となってしまう。

ダスタンがアラムート攻略の際に手に入れた伝説の秘宝である「時間の砂」を詰めた短剣の奪還を狙うアラムートの王女タミーナ(ジェマ・アータートン)と共に、ダスタンは国王の死の謎を解き明かす旅に出るのだが・・・

こういう冒険アクション映画としては適度にハラハラ感のあるストーリーだし、テンポの良い展開に、魅力ある登場人物たちで王道の面白さがつまっている作品なので、なかなか楽しんで見ることができました。

しかし、しかし、しかし!ラスト、あまりに都合が良すぎる展開に驚きすぎてしまい、文字通り、開いた口がふさがらず、目が点になってしまいました。

てか、あの短剣使ったらなんでもできそうなものなのに、何故今使わないんだ!?と思う場面も多くて、その辺にもう少し説得力があると良かったかなぁ。

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2010年12月 5日 (日)

「アサッテの人」 諏訪哲史

アサッテの人 (講談社文庫)

アサッテの人

諏訪哲史

講談社文庫 2010. 7.
(original 2007)

芥川賞受賞作の文庫化です。

行方不明になった叔父に題材をとった「アサッテの人」という小説を書いている男が主人公。幼いころから吃音に苦しんでいた叔父は、突然「ポンパ」、「チリパッパ」など意味のない言葉を口にすることがあり、そうした「アサッテ」の行動をめぐり、叔父との思い出や、叔父の残した日記などに基づき考察を進めていくのだが・・・

自分結構、意味のない擬音語を発したりするの好きなんですよね。しかも、最初は適当に発してるんだけど、途中から微妙に活用させて文法を与えたりして。なので、アサッテの行動そのものにはそこまでの違和感を感じずに読み進めてしまいました。

しかし、この作品では幼少時からの叔父の苦しみも描かれ、初めこそ、ユーモラスに感じられた言葉が、そこから飛び出そうとする心の叫びとして感じられるようになると、滑稽でありながら物哀しさのほうが強みをましてきたように思います。

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